TOKYO ヤマノテ BOYS SUPER MINT DISC より 拓海チヒロです~。
なんというか。
SMD の攻略対象3人は、どれもすごく良かったのですが、SSが描きやすかったのは九条拓海でした。
どこかズレている所に何度も笑わせてもらいましたよ♪
でもね、一番の好きキャラは ルーシー なんですよ(苦笑)。
それでは。
拓海ルート真ED直後(アレ、直前??)の捏造シーンになりますので、未PLAYの方はご注意くださいませm(__)m。
お楽しみ頂けましたら幸いです(^^)。
病院で治療を終えて処置室から出てきた拓海君に私は駆け寄った。
私の為に何の抵抗もなく暴力を受け入れた所為で、痛々しく腫れて痣になっていた顔や手足には絆創膏や包帯が沢山巻かれていたけれど……ギプスなんかで固められてはいないみたい。
「大丈夫!?ね、骨とか折れてなかった?!」
駆け寄ったはいいけれど、触れることもできなくて。
全身 殴られたり蹴られたりしていたから、服で見えないところもきっとスゴイ事になっているはず。
触ったら、絶対痛い…。
そう思って 声をかける事しかできない私に、拓海君は笑顔を見せてくれた。
「心配ない。 …普段鍛えているからどこも折れていないしヒビも入っていない。 少々大がかりな擦過傷と打撲だ」
「本当に!?」
「あぁ。 それより君こそ本当に、どこか痛めていないか?」
「私は大丈夫だよ、拓海君が守ってくれたから…っっ…!」
「チヒロ…!」
「っ、ごめ……なんか、ほっとして…」
笑って大丈夫と言いたかったのに、突然こみあげてきた涙をこらえることが出来なくて、拓海君の目の前で私は泣き出してしまっていた。
「無理もない。さ、こっちに座って」
私を気遣うように抱き寄せて、廊下の椅子に座らせると隣に腰掛けて拓海君は強く私の手を握ってくれた。
「――――君に怪我がなくて、本当に良かった」
心底ほっとしたようにそう言ってくれた拓海君に、
「…よくないよ…!」
私は思わず抗議していた。
「こんなの、よくないよ…!…拓海君が、傷だらけじゃない…!」
「俺は男だから良いんだ。君を守る為なら…」
「拓海くん、私―――初めて知ったよ」
「ん?」
「自分が傷つくよりも――――自分の為に誰かが傷付けられる方が……もっと、ずっと、痛いよ…」
「…チヒロ…」
「それが…自分の大切な人なら、なおさら……」
「チヒロ…」
「あんなに…殴られて……。 っ私…拓海君が、死んじゃうかと思った…!」
殴られて動かなくなった拓海君を思いだしたら、また涙があふれて止まらなくなった。
「チヒロ……俺は君を守ることが出来て良かったと思っている。 だが…」
そこで言葉を切って、拓海君は私の頬に両手を添えた。
目の前には真剣な瞳で私を見つめる拓海君の顔…。
その顔がそっと近づいてきて、唇が私の涙をぬぐった…。
「!…たくみくん…!?」
突然のことにビックリして彼を見つめることしかできないでいると。
「―――すまない…君をこんなに泣かせてしまって。…だがもう2度と君をこんな風に泣かせるような守り方はしない」
「拓海君……」
きっぱりと言い切る拓海君の強い言葉…。
迷いのないその真っ直ぐな言葉は、私の中の拓海君への気持ちを強く揺さぶる…。
「チヒロ…君の涙は、俺にとっては何よりも痛い」
私が見つめていると、拓海君は少し眉を下げて苦笑いしながらそう言い、今度は――――私の唇を優しく塞いだ。
今までならすごく恥ずかしくてしょうがなかったそんな触れ合いが、今はとても愛おしく。
こうして好きな人と触れ合える事に――――喜びを感じた…。
何度も優しいキスを交わした後、拓海君は私の手の甲にも口づけを落とし、
「もう2度と、愛する君を泣かせるような真似はしないと誓おう…チヒロ…」
―――そう言ってくれた。
恥ずかしさと嬉しさと頼もしさと…。
そのどれをも胸に抱きながら、私は拓海君の言葉を素直に受け入れることができた…。
「/// …うん……約束ね?拓海君」
そう答えると、拓海君は静かに微笑んでくれた。
それから拓海君の大きな胸に抱きいれられて……私はその温もりと安心感に身をゆだねながら彼の身体をそっとそっと抱きしめた…。
THE END
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現在お礼文3件UPしています!
(超小ネタSSSより OZMAFIA1・緋色1・
ブラコン1・2013.8.13.)
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お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。
こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。
なお、内容に関しましては無断転記等一切ご遠慮下さいますようお願いいたします。