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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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うたの☆プリンスさまっ♪ MUSIC2 から、 藍春歌 です♪



(恐らくこれで一区切りになるかと思います(^^ゞ)
M2で見たメモリアルから^^。
ある意味ネタばれですが、大丈夫な方のみお進みくださいませ~m(__)m






「そんなにオルゴールが好き?」


不意に先輩にそう聞かれ、私は自分の手の中の音楽匣に視線を落とした。
この間先輩からもらったソレは、小さな白い蓋つきの匣で、底部のねじを巻いたらその場で音楽を奏でてくれる。
小さくて邪魔にならないし、何より初めて先輩にもらったものだったから嬉しくて、私はいつもソレを持ち歩き、時間があればねじを巻いてその音色に耳を傾けている。

「はい。…構成する一つ一つは無機質な物(素材)なのに、奏でる音はとても柔らかくて切なくて………大好きな音です」
(なんだか美風先輩に似てますねって言ったら、怒られるかも…)
先輩の言葉の意味なんて深く考えないまま、私は思ったことを口にしていた。
だって、この音楽匣から流れてくるのは Winter Blossom 。
先輩と初めて作り上げた、とても大切で思い出深い曲だったから。
その大切な音楽を身に着けるように持ち歩けることはとても幸せなことだった。

「…音楽を聴きたいなら、CDや携帯プレイヤーだってあるのに、君はわざわざねじを巻いて機械仕掛けの音を愛でるんだ…? 楽器とは違う その音に…ナニがあるの?」
「え? 」
言葉の意味が分からなくて、私は音楽匣と美風先輩とを交互に見た。
「…分からないの?」
「え、と?」
目の前に立つ先輩…。
その顔は少し、不機嫌、にも見えた。
私は思わず緊張して体に力が入ってしまった。
(だってこんな顔をしているときは大体、先輩にキッチリ叱られてしまうから…)

「Winter Blossom を聞きたいなら、いつだってボクが歌ってあげるよ。それにボクは、他にもたくさんの歌を歌える…。一つの曲だけを奏で続けるその匣と違ってね。…だから」
先輩は、まだ私の手の上で鳴り続けている音楽匣の上に自分の手を重ねて、ギュッと握りしめた。
「///…せんぱい!?」
「ボクと一緒にいるときは、この匣は必要ないでしょ?」
先輩と重なり合った手の中から漏れ聞こえる澄んだ音色は―――やがて小さく緩やかになって、ねじが尽きたのか止まってしまった。
そのことを確認して、先輩はさらに顔を寄せて耳元で囁いた…。

「…ボクなら君のために、何十回何百回でも同じ歌を歌い続けられるんだよ、忘れたの?
―――――さあ、何が聞きたいの?お姫様?」
 「!!」
耳元で囁かれたその言葉は絶対的な熱を持って 私の中を駆け抜けたんだって思う。
それくらい一気に上昇する体温と速くなる鼓動を自覚しながら、私は必死で考えた。
はやくこの距離を何とかしないと…って。
いくらなんでもこの距離は近すぎると思うんです。

「/// せせせせせせせせせ先輩に、直(じか)に歌ってもらうなんてそんな…」
「君を愉しませるためなら、何度だって歌うよ?」
(先輩、それは字が違います とか言ってる場合じゃなくて…)
「わ、私がこれをよく聞いていたのは、『先輩から戴いたもの』だからで」
「知ってるよ、そんなこと。で、リクエストは?」
私の言葉に被せるように先輩はそう重ねて聞いてきた。
「だから、……その。 /// 今この瞬間に、この距離で先輩の生歌なんて、恐れ多いと言いますか///」
あぁ 緊張と恥ずかしさで目が回りそう…!

やっとの思いでそう答えたのに先輩は、更に唇を寄せて。
「『ボクの音(声)』は、キミの『大好きな音』じゃないの??」
「/// !!??」
(今…耳に、唇が触れました、よね…!?)
「さぁ、リクエストは…なに?」
(もうダメ…心臓が、もちません…)
「~~~~~っ」 どさ…
「春歌!?」


―――――――― その後、何がどーなったのかは覚えていません…。
けれど、ぼぅっとした意識の上を、美風先輩の澄んだ切ない歌声が優しく響くのをずっと聞いていた気がします…。
嗚呼……やっぱり好きです…美風先輩の声…。
これからもずっと――――大好きなその歌声を聞かせてくださいね…先輩。



THE END


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乙女ゲームもブログもまったくの初心者が管理人をしております。
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