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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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ということで、相棒のSSがないと淋しいんじゃないかと思ってUPしてみました(^^)。

でも、何でだろう、かなり甘くない……。
ていうか、甘くならない……。
ゲーム本編中から感じていたのは、カスガ相手じゃアキが頑張らないと前に進まないゾ…ということ(苦笑)。
手が出たとたんに、一気にいってしまう感のあるカスガですが、そこに行くまでが大変なので……。


とりあえず今回は、ルートED後の感じで。

ちょっとアキが積極的な感じで。

で、ちょっとシンが美味しい感じで。
おかしいなぁ?…アキとカスガの話のはずなのにねぇ?

それでは、こんな感じでお付き合い頂けましたら幸いです。


追記です!
…内容にネタばれ含みます!ご注意くださいマセm(__)m



審判の刻が過ぎて数ヵ月後……。
再会した15才のシンとカスガは、アキと共にヨロハ村のトウラの下で生活を始めていた。


その日、珍しくカスガが酒の入った瓶を片手に外へ出て行った。
夕食後の洗い物を片していたアキは、その姿に何か思い至って表情を改めた。
「あれーー?カスガはぁ?」
もうすぐ16才になるシンが、木刀片手にやってきた。
夜だというのに稽古をつけてもらう気らしい。
「…今日は稽古はもうお終い。また明日にしてもおうよ。……大事な用事があるのよ、カスガさん」
「えーー!?…しょーがないなぁ。……じゃあアキが俺と」
スキあらば…とシンがアキの手をつかむ。その手をすり抜けてアキもエプロンを外し扉に手をかける。
「私も大事な用があるの。シンは先におじいちゃんとお風呂にはいって、もう寝ててね。いい?」
アキの言葉にふくれっ面を返すシン…。
その姿を少しの間見つめ、アキはふわりと微笑った。
「……なに?」
「ううん…なんにも。(シンさん…いつかこの子は貴方の様になりますか……?親友の為に、全てを捧げてしまえるような素敵な男性(ひと)に…)」
「変なアキ…!」
むくれたままシンは奥へ戻っていった。その後ろ姿を見届けて、アキは外へ出た。


「………」
ルアの青白い光の中に酒が満たされた杯が2つ…。
それをただ黙って見つめているカスガ……。
固く閉じられた唇には、何やら強い意志が込められている様にも見える。
「私もお付き合いしていいですか?」
「……アキか…。あぁ、構わない。お前がいた方があいつも喜ぶ」
肩の力が少し抜けたように優しく微笑いカスガは頷いた。
アキは静かにカスガの隣に腰をおろし、カスガの膝にある彼の手に自分のそれを重ねた。
「アキ…?」
驚いてカスガはアキを見る。
「シンさんを想うカスガさん……。カスガさんを想うシンさん……。どちらもとても素敵で……素敵すぎて、私には勿体ないくらい…」
「何を言う、アキ…。自分には、いや自分たちには真っ白なお前こそ、眩しく輝いて見えていた……!――それこそ、触れてはならないモノの様に……」
「カスガさん…。私は、どこにでもいるただの鍛冶師です。それ以上でも、それ以下でもありません。」
「自分やシンにとって、アキの言う普通こそが特別であることに変わりはない。……だからこそ………」
そしてカスガは静かにアキの肩を抱き寄せてから彼女の胸に耳をあて、その鼓動を確かめる。
「今あるこの幸せを……シンに、感謝するのだ……」
―――この温もりと、この鼓動……。アキの生きている確かな証……。
何よりもかけがえのない存在だと思ったから…。
一度は失われたそれを再び彼女へ捧げた時、自分の死を受け入れた。
なのに、自分もまた再び生を与えられ今を生きている…。
親友の命を糧に、生きている……。


「カスガさん」
アキはそんなカスガの頭を抱きしめる。
「貴方が今背負っているものを……私にも分けてください。シンさんは私の中にもちゃんと生きています。―――今を生きるシンを、あの子の時間を見届けるつもりなら、どうか…傍らに私を置いてください。貴方と共に生きることを、許してください」
生真面目なカスガはきっと、全ての責任を背負っていくのだろう。
だが、お互いを想いあったが故のこの結末に、咎など存在しないはず。
それでは気が済まないというのなら、せめてその道を共に歩んでゆくことを許してほしい。
「………かなわんな……アキには…」
アキの腕の中で、ポツリとカスガは呟いた。
「ずっと、貴方の側にいていいですか?カスガさん…」
そして一緒にシンの成長を見守りたい。
「………あぁ…、……しかし」
何か言いかけるカスガの口にアキは人差し指をあて、遮った。
「カスガさんは、”しかし”が多すぎです」
「……そ、そうか…。…ふぅ、まったく……かなわんな、アキには…」
「はいv……だから、もっと素直に甘えてくださいね?カスガさん」
それからそっとカスガの額に口接ける。
「アキ……」
顔をあげ、カスガはアキを見つめた。
そしてどちらからともなく二人は唇を重ねる。


―――おれの相棒を、頼むよ……アキちゃん…。
俺と違って女心なんて分かっちゃいない奴だけどさ…。


ふ、と懐かしい声が聞こえた気がしてアキは視線をあげた。
その先に、青白く輝くルア―――。
その光はいつも以上に温かく二人を照らしてくれているようで……。
ひとりじゃない…。
カスガには自分がついているし、それに遠くバルハラからはシンが自分たちを見守ってくれている―――。
カスガに抱きしめられながらアキはそう感じ、そう感じられることを幸せだと思った―――。


♪BGM with 【小田和正:woh woh
 ……でも僕は君のために せいいっぱいの人生を生きる…

THE FIN
 

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乙女ゲームもブログもまったくの初心者が管理人をしております。
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