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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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……サントラの余韻がまだ残っています…
降ってきた『何か』は、とっても不公平のようです。
だって他のキャラの話も書きたいのに…ネタとして成立するのはシンばっかりで…(涙)

言い訳するわけじゃいないですが、決してシンアキ推進委員会のメンバーじゃないんです。
いえ、シンのことは大、大、大好きですけど!(…十分メンバーなのかな…?)
でも!
本編中で一番惚れさせられたのはタカミだし……。

…いいんですよ。
お話が書けるのは、幸せなことです^_^


さて、今回のシンのセリフ…その逆もまた然り、ですね。
相手が未成年であれば、という意味で捉えていただければと思います。

それでは、お楽しみいただければ幸いです。


空はピーカンに晴れていて。
何処に出かけても、誰といても、何か素敵なことが起こりそうな。
そんな予感がしたのに……。


「お弁当、持った?アキちゃん」
「はい、大丈夫です!」
「んじゃ、行きますか…」
採取かごを片手にシンは振り返る。その視線の先には、お弁当の袋を肩から下げたアキの姿……。
店の戸締りをして、シンに駆け寄る。
「ゴメンナサイ、シンさん。…いつものことですけど、また、採取に付き合わせてしまって……」
「謝ることじゃあないでしょ?………そりゃ、これで他の男に手伝わせたりなんかしたら、シンさん泣いちゃうけど」
「そ、それな無いですけど…。でも、夜勤明けで、ちょっと仮眠しただけじゃないですか……。やっぱり、申し訳ない……」
「いいんだよ?俺が勝手についてきてるんだから」
「……う、ん…」
「そしたらさ、これが終わったら今日はアキちゃんの所にお泊りさせて?」
「お、お泊りって……」
「だってシンさん宿無しだし?」
「あんな立派な宿舎があるじゃないですか!」
「じゃあ、アキちゃんがあの部屋にお泊りに来てくれる?」
「な……!」
「……ひとり寝って、結構寂しいんだよね…」
――慰めてくれる?
言外にそういって、シンは傍らのアキを見た。
思わぬ誘いに、かなり戸惑っている様子……。
…こういう初心なトコが、可愛いんだよね…。
嗚呼、もうちょっとイジメちゃおうかなぁ??
善からぬことを考えていたとき、不意にアキがシンを見上げた。
そしてニヤついたその顔をみて、キュ…と口を結ぶ。
「アキちゃん?」
「(もう…!絶対、楽しんでる…!!)いいですよ。…保護者同伴でよければ」
「えぇ!?そんな、ひどい……!!た、隊長は君の保護者じゃないでしょ??」
「似たようなものです!」
つーんと澄まして言い放つと、アキはすたすたと先へ進む。
「うぅ……、もちょっと、うろたえてるアキちゃんを見ていたかっただけなのに……」
機嫌を損ねてしまい、シンはしょんぼりアキの後をついて歩く。
「…………もぅ…」
その様子は叱られた仔犬のようで、見ていると切なくなってくる…。
「…シンさん!早く来ないと、お弁当先に食べちゃいますよ!」
立ち止まってアキはシンに声をかける。
怒っていてもそれが持続しない所が自分の甘いところだとは思うけれど。
でも、その人が『らしく』ないのは、見ていてツライから…。
シンに対しては、いつもすぐに折れてしまう……。

「もう怒ってない?」
駆け寄って、シンはアキに問いかける。
「怒ってないですよ?でも……隊長さんが、保護者のようなものであるということは変わりませんけど?」
ちょっと意地悪をして言ってみる。
すると今度はそこで負けずに、シンはうーん…と考え込んだ。
そしてにっこり笑う。
「分かった…!じゃあさ、俺がアキちゃんの保護者になるってのはどう?」
それなら問題ないよね?
「お…大アリじゃないですか!?…シンさんが保護者って……」
「だってさ……知ってる……?」
そこで一息おくと、シンはふわりとアキを抱き寄せてかすれた声で囁いた。
「…夫はね、妻の、保護者になるんだよ?」
「……!!」
その言葉の意味を理解して、アキの顔はみるみる内に真っ赤になる。
「問題ないよね?」
「……っ…!」
「おっと…逃がさないよ?……さ、返事は?」
アキを抱き込んで、その顔を覗き込む。
「だ…だって……」
「……だって…?」
「……うぅ…」
「うん…?」
「……シ、シンさん、本気じゃないじゃないですか…!!いつも私をからかって…!」
「えーー!?本気、本気!…んもう、大本気ですよぉ!?」
本当に困り果てていたアキの様子にシンは仕方なく許してやることにした。
「もう……!やっぱり!」
ほ…とした顔でポカポカとシンを叩き、シンの腕をすり抜ける。
そしてまた、シンに背を向けて歩きだす。
「(あ~~~あ………もうちょっとなんだけどなぁ…)」
そんなアキを見つめ、シンは心中で呟く。
―――でも、仕方ないよね?
まだ若い君を俺に縛りつけるのは…ちょっと酷な気もするし……?
まぁ他のヤツにゆずる気はサラサラないんだけど。
とりあえず今は―――このポジションをキープしておきますか…。
「シンさーん!!」
「はいよ…!」
呼ばれたほうへ足を向けながら、シンはふ、と空を見上げた。
空は相変わらずのピーカンで。
きっとこの後に何かいい事が……。
そんなことを予感させる空だった。


♪BGM with【嵐:ROCK YOU
……愛情注ぐ 理由はいらない だからそう届けたい…

THE FIN

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