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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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三国恋戦記SS > 公瑾花 です。


ちょこっと書いては中断、書いては中断…してたものがようやくまとまりました(^^ゞ。
UPするのは久しぶりですが、頭の中ではたいていいつも 公瑾花 はネタ探しも含め妄想中です(苦笑)。

ようやく少し落ち着いて書けるような気温になってきたようですが、油断は禁物です(^^ゞ。
これからは夏の疲れで寝落ちしやすくなるので、注意が必要なんです(苦笑)。
皆様も 夏の疲れで体調を崩されないようにご注意下さいませm(__)m

それではご興味のある方は続きの先へ…。
お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m



「見てください!初めて一人で着る事が出来たんですよ!」
少々興奮気味にそう言って、花は公瑾の目の前でくるりと一回りして見せた。
「――――」
「どうですか!?」
しかし公瑾の口からは軽い吐息が漏れ、彼女の期待するような言葉は出てこなかった。
「はぁ……全然、まともに着られていませんよ。…大体…」
そういって公瑾の手が花の帯にかけられ、
「!?ちょっ…///…公瑾さん!?」
「きちんと、帯が……締めれていません。…合わせも、…こんないい加減に、していては…すぐに緩んで……、だらしなく見えます…よ!」
戸惑う花の事など気にも止めず、公瑾はそう口にしながら帯を緩めて合わせを手直しし、裾を整えながらぎゅぅぅ!と帯を締め直した。

「ハイ、これ位一人でできて、『着られた』と言うのもですよ!」
仕上げにぽん、とお尻を叩かれて、更に赤面した花が 涙目のままキ!っと公瑾を睨む。
「っ!?……なんです?」
その視線には一瞬 公瑾もたじろいだ。
「…ひどいです、公瑾さん! 折角頑張って一人で着たのに……こんな、いきなり着つけ直すなんて…!」
「それは……あんなだらしなく着ていたのでは貴女が…」
「それに!! なんであんなに…/// 手慣れているんですか!?」
「は?」
「男の人と女の人の着方は違うって聞きました!―――なのに!」
「花…それは」
「/// た、沢山、女の人にそういう事をしてきてあげたんじゃないですか!?」

そう言いながら、改めて自分の発した言葉への羞恥や苛立ちや悋気(りんき)で胸が一杯になり、花は泣きたくなった。
そしてそんな風に想定外の方向へ感情を爆発させた彼女を落ち着かせようと、伸びてきた公瑾の手をすり抜けると花は部屋を飛び出していた。
「花!…待ちなさい…!」
すぐに公瑾も後を追ったものの、普段抜け道や裏通路に詳しい姉妹と遊んでいる彼女の姿を見失ってしまった。


「(女の人は苦手だ、なんて言っててもやっぱり公瑾さんだって色々と経験済みなんだよ…! あんな手慣れた風に着つけ直して! ―――本当にさっきはビックリしたんだから!/// ……ぬ…脱されるのかと…思ったし…)」
京城の敷地の隅にある小さな祠の中で、膝を抱えて花はムクれていた。
褒めて貰えなかった事にがっかりしたと同時に、急に帯を緩めらたものだから驚きと恥ずかしさに一気に動転してしまったのだ。
更に公瑾の慣れた手つきから、今までにも誰かにこんな事をしてあげたのだと思ったら――――無性に腹が立ったのだ。

「(…はぁ………公瑾さんの…過去の女性関係にヤキモチ焼いても仕方ないって分かってるけど…なんか、腹立たしい思いが止まらないんだもん…。って!! あの慣れた手つきは…過去とは限らないんじゃ…!! っまさか…公瑾さんに限って…そんなこと…)」
不意に辿りついた良からぬ考えを振り切るように、花は慌ててぶんぶんと首を振った。
そして、自分と公瑾の経験値の差に、少し落ち込んで思わず呟いていた。
「―――私は……公瑾さんが初めて好きになった人なのにな…」
「それは良いことを聞きました」
「!!??っ…」
花が呟いた瞬間に届いた声。
それと同時に祠の扉が開いて、人影が滑り込むように中へ入ってきた。

「/// 公、瑾さ、ん…!?」
狭い空間に人が二人もいては、もういっぱいいっぱいで身動きが取れない。
慌てて花は頬を膨らませたまま顔をそむけた。
「なんで、ここを…」
「わたしは何でもできるんですよ、貴女の為ならば、ね。…隠れた貴女を見つけることなど容易いですよ」
笑みを浮かべて答える公瑾に、さっきの腹立たしさがよみがえる。

「そんなの…! /// ~~~っ女の人の着つけに手慣れている理由になりません!」
頬を染めながらそう口にする花に、公瑾は更に笑みを深めた。
何を言っても動じない公瑾の様子に更に悔しさが募る。
「何が可笑しいんですか!?」
「さっきの言葉―――本当ですか?」
けれど答えではない言葉を口にし、公瑾は手を花の頬に当てると自分の方へと向けさせた。

「な、んの事…」
「わたしが、貴女が初めて好きになった男だ、と…」
笑みの消えた真摯な瞳が目の間にある…。 その瞳に引きこまれそうになりながらも、
「そんなの…今、関係無いです!」
ギリギリの所で公瑾の問いをかわす。
大体、自分の問いに別の問いで返されたのでは会話が成り立っていない。
そう思えば、素直に返事するのも悔しくなってくる。

「関係、ありますよ…」
「!?///」
呼気が触れ合わんばかりの距離まで顔を寄せられて…息をのみ言葉に詰まる花の唇に、吹き込むように公瑾は囁いた。
「貴女に嘘はつきませんよ……アレは教わったのです」
「!?な…」
「もちろん、貴女の為に―――」
 …ちゅ
花に軽く口付けをし、公瑾は更に続けた。
「少々手間取りましたが、まぁ、何とか…形になりましたね」
「……そんな、言い訳……、大体なんで、私の為だなんて…」
公瑾の言葉の意味が呑みこめない花に、公瑾は嗤った。

「――――だって、一人で着られない人の着ているものを、脱がせる訳にはいかないでしょう?」
「!!??」

「『そういう事』の後に、人を呼んで着つけさせるのも なんでしょうから、わたしが着せてあげないと、と思ったのですよ」
「/// こ、公瑾さん……そ、それって !?」
これ以上ない程赤くなって、花は懸命に公瑾の胸を押しのけようと腕を突っぱねた。
しかしそんな抵抗などものともせず、逆に公瑾は花を己の胸に抱きしめる。
「!!」
「わたしだって男ですからね……。手順を間違えるつもりはありませんが、何が起こるとも知れません。 貴女も、そのつもりでいてくださいね」

囁き落とされた言葉が、更に花の鼓動の速度を加速させる…。
すっかり身を固くした花が、ぎこちなく公瑾を見上げると、
「貴女の可愛らしい悋気に免じて、今日はこの位で許してあげますよ…」
くすくすと笑いながら公瑾はそう言って、もう一度花の唇に己のそれを重ねた―――。


 -終-

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自己紹介:
乙女ゲームもブログもまったくの初心者が管理人をしております。
お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。

こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。

なお、内容に関しましては無断転記等一切ご遠慮下さいますようお願いいたします。
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