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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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TOKYOヤマノテBOYS SUPER MINT DISC > 拓海チヒロ です^^。

勢いで書いたイエスのSSとどちらにしようか迷いましたが、拓海にしました(^^)。
なんというか……突っ込みどころが多すぎて、ドコに照準をあわせていいか分からなくなってしまうのが拓海なんです。
逆に書きにくいのが伊織ですね~。
かなり完成度が高いので補完する必要も……ない、のかなぁ??
(まあ、1番人気になるのもわかります>伊織)

それではご興味のある方は続きの先へどうぞm(__)m。
お楽しみ頂けましたら幸いです。



「わ、あの人、スゴク背が高くて綺麗……モデルさんかな?」
駅まで送っていく道中で、彼女は思わずそう口にして振り返り、すれ違った女性の後ろ姿を眺めていた。
「キャ」
「お…と、前方不注意だな…」
そしてそのまま歩を進めてしまい、俺にぶつかってしまった。

「ご、ごめんなさい。 だってあの人、本当に綺麗だったし……拓海君、見なかったの??」
まだ後ろを振り返りながらの彼女の言に俺は思わず噴き出した。
「…容姿が整っている・いない という話であれば前者だろうが……別に俺の興味をひくものではないな」
俺の言葉に少し目を丸くして彼女は首をかしげた。
肩の辺りで揃った髪の毛がふわりと揺れて、彼女の柔らかさを印象づける。
 
「え?…あ、私に気を使わなくていいよ! 誰もが目を奪われる美人さんっているじゃない? そーいう感じだったの!同性でも憧れるよ…背も高いし…」
ようやく歩き出しながら彼女は俺の方へ顔を向け微笑った。
『つきあっている女性』と一緒にいる時に他の女性に目を向けるとケンカの原因になる…という話は聞いたことがあるが――――俺にはそんなこと、考えられない話だ。
路上の対象物として認識したら避けて進むだけの事だし…あとは万が一暴漢の類に変じることも想定して注意を払う程度だ。
俺の目はいつも彼女の姿しか見えていないし、彼女以外の何かに思考や感情が奪われることもない。
 
「…気使う、という意味が良く分からないが俺の興味の対象は、いつだって君一人だからな。 余人の容姿のよしあしなど、取るに足りない瑣末なことだ。 それより…」
「な、何!?」
俺の言葉に頬を染めつつもこちらを見上げ大きな目を瞬かせる。
何故か彼女は時折、俺の言葉にそんな反応をみせる事があるのだか…。
本当に――――愛くるしいそんな表情を見せられては、何の罰ゲームをさせられているのかと思ってしまう。
「先ほどから『背が高い』…と連呼しているが、君がこだわっているのはソコか??」
「ぅ……」
図星だったのか言葉に詰まると、彼女はあさっての方角へと視線を転じてしまった。

「?……どうした…? 君の身長は他人をうらやむほど低くはないだろう? 確か…160cmは、日本人女性の平均身長くらいだと思うが…。 !! ま、まさか、通学の電車の中で痴漢に遭いやすかったりするのか!? それなら、これからは毎朝俺が…!」
不埒な輩は俺が捕まえてやると意気込んで詰め寄ると、彼女は慌てて否定した。
「わ、待って待って!大丈夫だよ!電車は平気なの。…そうじゃなくて…」
「?うん?」
それから、彼女はそっと俺の腕に手を添わせた。
以前ならきっとためらうようなそんな何気ない触れ合いも…いつの間にかお互いの中で当たり前のものになっているのだと思うと、感慨深いものがある。

「だって……だって、あのくらい背が高いと、拓海君と並んでもいい感じでしょ?だから、うらやましいなぁって…」
心なしか頬を染めて、こぼれだした彼女の可愛らしい本音に、俺の自制心は たやすく突き崩されてしまった。
「チヒロ…!」
「わ!?拓海君!?」
気付いたら―――俺は彼女を強く抱きしめていた。
 
「!っ…ぁぁ…済まない。俺とした事が…場所もわきまえず」
幸い人通りのない路地に入ったところだったこともあって、俺はそのまま腕の力を少し緩めるにとどめ、胸のあたりにある彼女の顔を覗き込んだ。
「/// び、びっくりしたよ……街中じゃ、こんなのダメって言ってるのに…」
照れかくしなのだろう。 少し怒った風に唇を尖らせてそう言いながらも、耳まで真っ赤になっていては……逆効果だと分かっているのだろうか?
 
「今のは君の方が悪いぞ…。それに俺は、君の背が今くらいでちょうど良かったと思っている…」
「え!?」
「こうして――――俺の腕の中にすっぽり収まってしまう君が何より愛しい…。 君はこうして、俺の中に収まってしまうのはイヤか?」
「――――ううん……イヤじゃ、ない…」
「なら、今のままで問題はないだろう?」
「う…ん」
俺の鼓動を聞くかのように胸に耳を当て頭を預けながら彼女は頷いた。
こうして素直に甘えてくれると、彼女の気持ちを感じられて……更に愛おしさが募る。
俺は手を引き上げると彼女の頬に触れ、それから彼女の顔を仰のかせた。
 
「…拓海君…」
俺がじっと彼女を見つめると…彼女は静かに瞳を閉じた…。
許された合図に、俺は少し身をかがめゆっくりと彼女の唇との距離を縮め、
「チヒロ―――俺は、君の唇に触れるまでのこの距離も……気に入っているんだ…」
 …ちゅ
そして彼女の柔らかな唇に口づけを落とした…。
 
 
THE END 



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