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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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三国恋戦記SS 公瑾花です~(^O^)

ちょっと……公瑾にしては甘い…気がする?? (私の中ではかなり甘い…:汗)

本編では厳しい口調で突き放される事が多かったので、その線でSSも書いてることが多いのですが。
う~ん…今書きかけのいくつかのSSは、もっと冷たい…というか、上から目線というか。
なので、すんごい違和感を感じてしまいますっ(^^ゞ

今回のは…拍手用にと思って書いてたんですが、ちょっと長くなったのでもうこちらにUPしちゃいます(苦笑)。

それでは。
お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m


うららかな春の午後。
京城の裏庭の木陰で、花は自分の膝で眠る大喬・小喬の姉妹を見つめる。
「ふふ…2人とも可愛い。……こうして眠っていれば起きてる時よりずっとずっと可愛いのにね」
思わずそう呟くと、頭の上から思いがけず声がした。
「そのような事を言って……本人たちにお伝えしましょうか?」
「!公瑾さん!?」
驚いて、思わず声をあげてしまったら、シ…と指を口元に当てて身ぶりで静かにするよう指示される。
慌てて膝の上の小さな天使たちに目をやり、ぐっすり眠っている様子にほっと息をつく。

「いつの間にそこに…?今の、聞いてたんですか?」
「えぇ」
「え…と……告げ口は良くないんですよ?」
「おや、…告げ口に当たる内容だったと、認めるんですか?」
「………ずいぶん意地悪ですね?」
「ふ…ご存知のはずでしょう?」
「黙っててくれる気はないんですか?」
「口止め料次第―――でしょうか…」
にっこりと笑顔で。
腹の黒さを満面にした笑顔で返されて、花は絶句する。
そして―――大喬・小喬の頭を撫でながら一思案。

その様を公瑾はじっと見つめる。
彼女の…そうした柔らかな空気が公瑾は好きだった。
懸命に考えていてさえも、緊迫感よりはむしろ人の心を和ませる不思議な魅力に…存分に中てられたのは何よりも自分だったから。
時折こうして他愛ない言葉遊びの様なやり取りを仕掛けるのも、彼女のその空気を感じたいが故だった…。
「(これは―――重症だ…)」
そして自分がこれほどに彼女に囚われている事に気付くたび、心の内で苦笑を洩らしながらもその心地よさに酔っているのだ…。

「公瑾さん」
ついと視線をあげて花はチョイチョイと手招きする。
その誘いに乗って身をかがめ顔を寄せてみると、内緒話をするかのように手で口元を覆い隠した彼女の顔が近付いて――――。
それから頬に触れた……柔らかな、感触。
チュと微かな音を立ててすぐにその温もりは距離を置き、頬を染めてはにかむ彼女が小さく言った。
「…これで……許していただけませんか…?」
「――――仕方、ありませんね…」
期待した以上の行為を返されて、公瑾は思わず顔をほころばせていた。

そこへ侍女が数人やってきて、花の膝で眠る2人をそれぞれ抱き起こし部屋へと連れて行った。
「……行っちゃった…」
「残念そうですね?」
「だって…」
侍女たちの去った方向を見つめる花に苦笑して公瑾も立ちあがり、
「では、わたしたちも行きましょうか…。…?どうかしたのですか?」
身じろぎしない花に、怪訝な視線を向ける。
「えぇ…と、あの……足が痺れてしまって…。先に行ってて下さい、私はもう少しここで…」
同じ姿勢で、尚且つ2人の体重も掛っていた為か、動こうとすると感覚が盛大に反発する。
苦笑しながら花がそう言うと、公瑾は、
「では…」
すい…と身を寄せたかと思うと花の背に腕を廻し、もう片方の腕で彼女の膝を掬いあげた。

「!!ちょ…公瑾さん…!?(こ…これって…お姫様抱っこ!?)」
「暴れないで…落としてしまいますよ?」
何でもないことのように言うけれど―――人目を憚るタイプのこの人が…こんな場所でこんな事…!
あり得ない!と思いながら花は、
「だ…って、誰かに、見られる、かも…!」
「誰も見ませんよ。―― 人は、意図的に目に映るものを選別出来るんです」
「??え?ちょ、意味…分かりませんっ」
「さきほどは、口止め料を過分に頂きましたからね。お返しに部屋までお送りしましょう」
「それ、答えになってませんっ」
「そうですか?」
「ど、どうしたんですか!?公瑾さん、まさか……酔ってるんですか!?」
そう思わなければこんな事―――説明がつかない。
こんな――――大胆なこと…!

「ふふ…そうですね。それなら……わたしは貴女に、酔っているのでしょう」
「!!!も…ぅ/// からかわないで……下さい」
あまり聞く事のない公瑾のその甘い言に…熱が、のぼる。
「からかってなどいませんよ?」
そう言って微笑む公瑾の瞳の奥に、えも言われぬほどの甘い熱を感じて。
その視線から目を逸らす事が出来なくなる。

「///…っ…よ、酔ってしまいそうなのは……こちらの方ですっ」
どうしよう…。
顔に上る熱が止まらない。
更に真っ赤になって身の処し方に戸惑いを隠せない彼女を公瑾は力強く抱きしめて、そ…と囁いた。

「えぇ――――貴女ももっと酔えばいいんですよ……わたしと、同じくらいね?」

 -終-

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こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。

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