シリアス…シリアスは何処へ行った…!!
真面目なのを書くと言ってたのに…(泣)。
公瑾花は結構このパターン(公瑾が花を手の内に入れてるっていうね…)が多くて、自分でもこれでいいのか?と思うのですが。
砂糖…砂糖下さいっっ!
キシリトールとかソルビトールとかじゃなくて!
サトウキビとかサトウダイコンから精製した上白糖を!!
その砂糖に公瑾を漬け込んだら……ちょっとは甘いの書けるかな??(笑)
…なんて冗談はおいておいて。
…お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m
物陰に、小さくうずくまっている花の姿を見つけて公瑾は声をかけた。
「……花、殿?何をしているのですか?そんな所で」
「!!!公瑾さんっ…!…シっ!」
「?…静かに…という事ですか?」
「ぁわわ…ちょ、隠れてくださいっ、早くっ」
そう言って花は慌てて公瑾の腕を掴んで引き寄せると身を屈めるように小声で言った。
「―――なるほど、かくれんぼ…ですか」
「はい、昨日も一昨日も見つかっちゃったので、今日は気合入ってるんです。絶対見つからないように…と思って」
「でも、ここではすぐ見つかってしまいますよ。…現にわたしに見つかっていますしね…」
公瑾のその言葉に花は眉を下げ思案顔になる。
連日負け続けているのがよほど悔しいらしい。
「……絶対に見つからない場所をお教えしましょうか?」
「え!?そんな所あるんですか?」
「えぇ、まぁ。…敵を知り、己を知らば…ですよ。 あなたは敵を知らないだけでしょう」
「敵って…」
「こちらですよ…」
辺りの様子を窺って公瑾は立ちあがり、花を手招きする。
そろりと物陰から抜け出すと花は公瑾について歩き出した。
京城内部のとある一室に入る。
狭い室内には書棚がきっちり収まっていて、どうやってこれだけの荷を入れたのかと感心してしまうほどの蔵書量だった。
「ここ…て、書庫…みたいなものですか?」
「えぇ……普段は使わない資料を保管しておく所です。ここなら誰にも見つかりませんよ」
資料が傷まないように極力光が入るのを抑えた造りになっている室内は薄暗い…。
その狭い通路の奥に二人して身を寄せていては……。
(ど…どうしよう。公瑾さんまで隠れる必要…ないよね。それに……これはちょっと……緊張しちゃう…)
「どうしました?」
囁かれた声が吐息と共に耳朶を掠める…。
それに小さく身じろいで、花は訴えるように公瑾を見上げた。
「あ…の、公瑾さんは……ココに居なくても……いいですよね…?」
「あぁ…そうですね」
花の言に頷いた公瑾にほっとしたのも束の間、続けて返された言葉は、
「でも、こんなことろに一人でいて……何かあったらどうするんですか?」
「!?な、何か…って!?……な…にか、あるんですか?」
「無いとは言えないでしょう?」
そう言いつつ耳をそばだてていた公瑾は、廊下に人の声を聞きつけて花の方へ体を寄せる。
(/// う…わ……!これじゃ……抱き合ってるみたい…だ…!)
花がそう感じた瞬間、公瑾の手がそっと背に廻されて…。
それに驚いて花は身を強張らせる。
かくれんぼ……という子供の遊びに興じていたはずなのに―――これではまるで……何かイケナイコトをしている気分になってしまう。
「!!…っ こう…」
「そう言えば……あなたに、お伝えすることがあったのを忘れていましたよ」
花が声をあげるのを見計らったかのように…公瑾はそう囁いた。
その低く抑えられた声の艶やかさに…更に花の心臓は跳ね上がる。
「花殿?」
(は…恥ずかしい…。 こんなに、意識して……。 公瑾さんは、いつもと変わらないのに……私だけ…)
耳まで真っ赤になって…真っ赤になった自分の顔を見られたくなくて俯いた花は、消え入りそうな声で先を促す。
「あの……何ですか、伝えることって……」
「―――――」
「公瑾さん?」
「……さきほど小喬殿に伝言を頼まれましてね…。急用ができて出かけなければならなくなったから、遊びの続きはまた明日…ということです」
「………ぇ…?」
その言葉の意味を、一瞬では理解出来なくて。
「…え? いま…なんて」
「ですから……今日の遊びは、終わりです…と」
「…え!……じゃぁ、今ここに隠れてる理由は無いって…ことですか!?」
「でも―――明日、続きをなさるんでしょう?」
笑みをこぼして公瑾はそう囁いた。
「明日、ここに隠れていれば見つかりませんよ? 大喬殿も小喬殿も、勉強が嫌いですからね。絶対に書庫などには近づかないんです」
「――――」
「でも……わたしは、あなたを見つけに来ますけどね?」
「も、う……離れて下さい! こんな……からかうなんて、ヒドイです!」
「からかってなどいませんケド…」
ようやく―――公瑾の遊びにつき合わされたのだと気づいて、花は頬を膨らませる。
腕を突っぱねて公瑾から身を離した花にクスクス笑いながら公瑾は言い添える。
「あなたが知るべき相手は小喬殿ではなく――― わたし、でしたね?」
「!…あ、遊びの相手は小喬さん達なんです!!」
「では―――遊びではないコトを…しましょうか?」
「!!」
そうして自分の方へ伸びる公瑾の手から慌てて逃れ、花は書棚の反対側の通路を通って扉までくると、公瑾へ向かって言い切った。
「いつも…こんな…お、思い通りになんて、行かないんですからっ!」
「そうですか…? あなた相手では……百戦危うからず、だと思いますよ?」
「!!…そんなこと…!」
「では、わたしがあなたを見つけたら――― 何か普段とは違う、特別なことをしてもらいましょうか……ねぇ?」
「!!!」
「…明日のかくれんぼ―――楽しみですね?」
返す言葉が無くて…でも、そのまま書庫を出るのも悔しくて。
花は公瑾を恨めしそうに睨み、ベ!と舌を出して精一杯の抵抗をしてみせると、書庫を飛び出して行ってしまった。
花の出て行ったその扉を見て、それからさきほど花の背に廻してしまった己の手を見遣り、公瑾は苦笑交じりに呟いた。
「まぁ………さっきのはちょっと…危なかったのですけどね…」
-終-
…余裕ぶってるけど、結構煩悩に引っ張られやすい公瑾さんのお話^^ By ベルル
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現在お礼文3件UPしています!
(超小ネタSSSより OZMAFIA1・緋色1・
ブラコン1・2013.8.13.)
fxwill.com
お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。
こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。
なお、内容に関しましては無断転記等一切ご遠慮下さいますようお願いいたします。