やや…なんで仲謀視点なのか…?と言うとですね。 (別に矢印じゃないからいいですよね??)
ノーマルEDの所為なんですよ!!
( ↓ ネタバレですので、反転してますm(__)m)
最後の三国(三勢力)鼎立後、仲謀が公瑾の霊前に(あれって墓前なのかな!?)報告した時、
「悪いな、公瑾。…お前と兄貴の遺志を果たすことはできなかった」
「情けねぇって…怒られっかな」(ノーマルじゃ、史実通り公瑾死んじゃうんだもん…:泣)
っていうワンシーンが描かれてました。
もうコレみた瞬間に、ドキューンってハートを打ち抜かれてました!(爆)
こういうのに弱いんですよね……。
で、これは是非!仲謀視点で公瑾を見たら…的な話が書きたくなったと^^。
いえ、趣味100%に走って申し訳ありませんでした~(^^ゞ
それでは、お楽しみいただけましたら幸いですm(__)m
京城の広間で催されている宴…。
ざわついたその一角で仲謀は、公瑾が掌中におさめた少女 花と話していて……。
そこだけは何故か宴の華やいだ空気とは別の何かが漂っていた―――。
「何となく………分かります」
自分の思いに沈んでいた仲謀を現実へ引き戻す、花の声…。
その声は…とても強く仲謀の心に響いた。
「公瑾さんは……伯符さんに、見せたいと願っていたんじゃないでしょうか。 伯符さんが思い描いた世界を自分の手で導こうとして……そのためになら少しくらい無理してもって思っていたんだと。 そうやって……伯符さんに償いたいって、思っていた…」
「―――おまえ…」
「それから、仲謀さんにも償いたいって……思っていたんじゃないでしょうか…」
伯符さんの死に―――責任を感じていたから……。
言外にそう言う花に驚いて仲謀は彼女を見つめる。 仲謀のその視線に気づいて、花はまた情けない顔をした。
知ったふうな口をきくなと、怒られるとでも思っているのだろうか…?
「……なんで、過去形なんだよ?」
「え??」
「お前、今言っただろ…『思っていた』って…。思ってる、じゃないってことは、アイツが、考え方を改めたって……お前はそう思ってるってことだろ?」
「…あの…それは、その…」
「なんだよ、はっきり言えよ」
指と指をつき合わせて繰りながら口籠る花のその様子に、仲謀はちょっとばかしイラついて、語気強く言っていた。
「///その……私の…手を、取ってくれたので……」
「!!」
「公瑾さんの進もうとした道に……私は必要なかったはずなんです…。 何も、要らなくて…一直線のその道にはただ、伯符さんと仲謀さんしか存在してなかったんです…。……そう…思うんです…。だけど、その道を進む公瑾さんは―――本当の公瑾さんじゃ、ないから………だから、私…」
どうして―――と。
足りないものがいっぱいで。
傍においても、何の足しにもならないと思っていたのに。
奪ってくるほどの価値なんて…微塵もないと思っていたのに。
これほどに的確に―――心に触れてくる。
違う………心を寄せてくる、のか…。
足りないと自覚しているからこそ、より近づこうとして。
そう、……何も顧みず素の心をさらけ出しているんだ…。
「…あの、私が…邪魔、でしょうか…。公瑾さんの道を、私が妨げていると思っていますか…?」
不安げな光を宿し、そう口にする花の瞳を見つめて仲謀は、
「違げーよ、バカ……」
再び酒杯をあおると肩の力が抜けた様にそう言って笑った。
「でも…」
ならばなぜ、自分にこうして話しかけてくれたのか…?
花にはやはり分からない事ばかりで、その表情から不安の2文字が消えることが無い。
「だから――――あいつの鎖を解いてくれたことを………まぁ、ご苦労!とねぎらっておきたかっただけだ…!」
そして願わくば―――もう2度とあんな歪んだ笑みを見せる事のないように、しっかりと捉まえていろと云いたくて。
「――――仲謀さん」
「………俺達には可能性がある。……公瑾がその道にこだわらないというのは、その可能性の幅をもっともっと広げる。…少なくとも心が自由であれば、俺たちは何だって出来る。そのためにあいつの存在は不可欠で…って!~~~~っ何言ってんだ、俺は!!くそっ、酔ってるな…!」
余計なことをしゃべりすぎた事に気付き、仲謀は慌てて視線をそらした。
酔いの為か気恥ずかしさからか…真っ赤になった仲謀に、花はようやくはにかんだ笑みをこぼした。
「ありがとうございます……」
「……おう…」
そして、笑顔が戻った花とは逆に仲謀の方が少し顔を歪ませて笑った。
「―――おまえ……公瑾と同じような顔して、笑うんだな…」
「! えぇぇ!?そ、そんなこと、ないですよ! 私、あんなに分かりにくくありませんし!」
「ぷっ…なんだそりゃ? ま、確かに、お前は分かり易すぎるとは思うな!」
慌てて否定するその様に仲謀は思いっきり噴き出したけれど、
「…でも、おんなじだぜ…? 」
「ぅぅ…………納得、できません…」
もう一度、同じことを言う仲謀へ、花は頬を膨らませて。
「納得できなくても、そうなんだって!…おい、公瑾!」
花を軽く制し、仲謀は小喬につかまっていた公瑾を呼び寄せる。
「お呼びですか…仲謀さま?」
「一曲弾けよ――――今の気持ち、そのまんまでな!」
花を指差しニヤリと笑んだ仲謀に、公瑾は一瞬思案顔をしてみせる。
そして不思議そうな顔でこちらに視線をくれる花へと目を向け、静かに微笑った。
「――――分かりました……では一曲…」
「おう!」
機嫌よさそうに仲謀はそう応えると、2人をそこへ残し自分の席へと足を向けた。
「あの……公瑾さん…」
琵琶の弦を確かめている公瑾の邪魔にならないように、控えめに花は声をかける。
「どうしました? …さきほど仲謀さまと話をされていましたね…」
「えぇ、と、……仲謀さんが……私と公瑾さん…同じような顔をして笑う…って言うんです……」
「――――」
「可笑しいですよね!?だって」
「可笑しくありませんよ…」
「…え??…でも、私……公瑾さんよりずっと、分かりやすいはずですよ…?」
花の言い分に頬を緩め、公瑾は花を見つめる。
「……公瑾さん…?」
「…同じように、ですか……」
「?」
「花殿」
「…はい…?」
「……この一曲は、貴女の為に弾きます…。聞いていただけますか?」
「/// は、い…」
まっすぐな公瑾の言葉に頬を染めつつ花がうなずくと、公瑾はふわりと笑んで撥を手にとり弦を弾き始めた。
広間に流れ出した美しい旋律は、ひと時その場の喧騒を静める。
高く低く…淀みなく編み出されるその音色は、静かに花の心をふるわせた。
(コレが…公瑾さんの本当の琵琶の音だ―――――ずっとずっと優しくて温かく響いてくる……公瑾さんの心に触れられる音なんだ…)
琵琶を操りながら公瑾が花へと視線を向ける。
それに気付いた花もまた、公瑾へ微笑みを返す…。
そんな2人の様子を視界の中にいれながら……仲謀は杯を手にうとうとと微睡みはじめた。
-終-
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
現在お礼文3件UPしています!
(超小ネタSSSより OZMAFIA1・緋色1・
ブラコン1・2013.8.13.)
fxwill.com
お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。
こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。
なお、内容に関しましては無断転記等一切ご遠慮下さいますようお願いいたします。