何だろう…最初の予定から大分ズレた所に着地してしまった気がする……(^^ゞ
それにしても…慌てる公瑾はやっぱりムズカシイ(汗)。
もうちょっと上手く表現できたら良かったんだけど……中々思惑通りにいかないな。
うう、もっかい、再PLAYだ!!
(でも再PLAYすると、伯符が出張ってきちゃう~)
とりあえず…微糖?テイストでも、お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m
大小に誘われて公瑾と花は身内数人で京城近くの山に散策にやってきていた。
「わぁ、公瑾さん、あそこに川があります!」
「…見れば分かりますよ」
馬を繋いでいると花が頬を上気させて、公瑾にそう伝えにきた。
いつも城内にいる為か外に出た解放感に興奮気味の花のその様子に、公瑾は内心で気を緩ませながらも、冷めた口調で返していた。
大小もはしゃいでいて侍女や従僕がてんやわんやになっている方へ気をとられている隙に、花は聞き捨てならない一言を発して川の方へ走りだしていた。
「少し川遊びしてきまーす」
「!?…え、…ちょ、花殿…!」
見るからに慌てて、花の去った先へ公瑾も身を投じると、
「!!っ…///」
衣の裾を思い切りよく膝までたくしあげ、沓を脱いで素足をさらし、せせらぎに飛び込む花の姿が目に飛び込んできた。
その姿に公瑾は―――思わず息をのんで…目を逸らしていた。
「は…な、殿…」
「ひゃぁっ!…冷たくて、気持ちいい!!」
バシャバシャと派手な水飛沫をあげながら小川の中をクルクルと駆けまわる。
その姿は大変微笑ましいものではあるのだけど。
人の気配に我に返って、公瑾は慌てて水辺まで駆け寄った。
「花殿…!もう、いいでしょう」
「まだでーすっ!…公瑾さんもいかがですか?気持ちいいですよ!」
無邪気に花は公瑾を誘う。
それは…公瑾だとて入れるものなら入りたいが…少なくとも人目を憚ることなく水遊びに興じる訳にもいかないし、何より花の格好が気になって気になって……それどころではない。
「あ!花ちゃん、ズルイ!…私も水遊びするーっ!」
大小が来たということは、当然侍女や従僕達も引き連れている訳で…。
花を見て目を逸らす者…顔を赤らめる者…思わず視線が釘付けになっている者…。
反応は色々なのだけど―――共通しているのは、花の格好に皆戸惑っている…という事だろう。
「小喬殿…!」
大喬に続いて川に入ろうとする小喬の首根っこを、公瑾は思わず掴まえていた。
「えーーっ?何?公瑾」
「っ…ぃぇ…あ、の……お願いが…」
小声になって…公瑾ははっきりしない様子で言う。
「ム…お願いするっていうのに、目を見て話さないの??」
容赦ない小喬の突っ込みに、公瑾は覚悟を決めて小喬になにごとか耳打ちした。
「……いいけど……自分でやりなよ…」
「な…/// …無理に決まっているでしょう…!」
「じゃ、公瑾がみんなに『あっち向いとけ!』て言えば済む話じゃん」
「そういう訳にはいかないのは…分かるでしょう?」
小喬は少しむくれた様子で、
「しょーがないなぁ、じゃあ……琵琶 10曲!」
「……5曲」
「え、何それ、ケチ過ぎる!!」
「では、7曲。……さ、早く…」
公瑾に急かされて小喬は渋々川に入っていった。
「あれ、小喬、何してたの?遅いよ」
「だって…小心者がケチくさい商談をね…」
「どうかしたんですか?小喬さん」
川の真ん中で相変わらずはしゃぐ3人を、公瑾はハラハラしながら見つめる。
いつの間にか衣の裾を帯に挟み込んだらしく、花は両手で水の掛け合いをしている。
「(小喬殿…!)」
公瑾の鋭い視線に溜息をつきながらも、小喬は花の後ろに回り込んで手を伸ばした。
「!!あ、れ!?……わぁ!?」
小喬がするりと裾の一部を引っ張ると……はらりとこぼれ落ちて、水面をふわふわと漂いながら徐々に流れの中に沈んでいった。
「小喬さんっ!」
折角服を濡らさないようにしていたのに…とむくれる花に小喬はそっと囁いた。
「あのね…公瑾が心配してたよ…ちょっと戻ってあげなよ…」
「え!?公瑾さん??…何だろう…」
キョトンとして花が岸へ歩き出すその後ろ姿を眺めながら、
「(まったく…手が掛るんだから…)」
溜息をつきつつ小喬は心の内でぼやいた。
「公瑾さん?…何かあったんですか?」
「花殿…ちょっと…こちらへ」
足を拭く布を手に公瑾は人目の届かない茂みの奥へ花を誘導する。
ちょうどいい具合に倒木があって、そこに花を座らせるとすっかり濡れて重くなった衣の裾を絞りながら、公瑾は言う。
「……もう…こういう遊びは…控えて下さい」
「え!?…どうしてですか?楽しいですよ??」
「/// あなたは…もう少し慎重に…行動するべきでしょうね…」
「え!?」
「―――女人が濫(みだ)りに……人前で肌をさらすものではありません…」
公瑾の言葉に花は目を丸くする。
「え…でも…足、ですよ?」
足の…それも膝から下くらいで…大袈裟だと思うが。
「尚の事、いけません…」
「……え…?」
意外な言葉に花は驚きを隠せない。
「―――あなたの世界ではそうではないのかもしれませんが、こちらでは…………そうなのです…」
「………」
少しばかり言葉を濁してそう言う公瑾を…花は見つめる。
さっきから、ほとんど目を合わせてくれない。
違う、合わせられない…のか。
視線を逸らしたまま…。
心なしか…少し頬を染めて。
普段なら見せる事のない、表情と声で。
心配すると同時にきっと……。
「…公瑾さん…」
慎みだとかなんだとか…そういう事はよく分からないし窮屈に感じることもあるけれど。
この人の傍にいると決めたんだから…こんな表情(かお)をさせちゃいけない…。
「ご、めんなさい……私、何も分かってなくて…」
「―――…わたしの前だけでなら…何をしてもいいですけどね…?」
譲歩しているであろう公瑾の言葉に花は更に身を縮めた。
「花殿…」
そんな花に…立ち上がった公瑾はようやくいつもの笑みを見せ、手を差し伸べる。
今頃になって恥ずかしさがこみあげてきたらしく…頬を染め俯いたまま自分の手に手を添える花を、公瑾は力強く引き寄せて。
「……先に…謝っておきますね…。先ほどのは…小喬殿に、わたしが頼んだのですよ」
「え?」
「/// とにかく早く…川から上がって欲しかったので…」
「/// は…い……」
公瑾の言葉の意味が理解できた所で、2人の前に大喬と鬼ごっこをしていた小喬が飛び出してきた。
「小喬さん…あの…」
「あんまり心配させちゃだめだよ~?? あ、公瑾!約束、忘れないでね!」
「約束…?」
「取引したんだよね! お願い聞いてあげる代わりに、琵琶 7曲!弾いてもらうんだvv」
上機嫌でそう答えた小喬から公瑾へと視線を移し…。
「かさねがさね…スミマセン…」
「いいんですよ…」
軽く息をついて微笑む公瑾を前にして、とりあえず次からは水遊びを自重しようと心に決めた花だった…。
-終-
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現在お礼文3件UPしています!
(超小ネタSSSより OZMAFIA1・緋色1・
ブラコン1・2013.8.13.)
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お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。
こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。
なお、内容に関しましては無断転記等一切ご遠慮下さいますようお願いいたします。