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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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三国恋戦記SS > 玄徳花 です!!!

この前書いてた玄徳のSSの途中で、ふっと浮かびました!
そうですね、玄徳に捧げる一言は、

『自制心!!』

…これに尽きるのではないでしょうか(笑)。
とにかく「落ち着け!」と、何度画面に突っ込んだことか…(苦笑)。
いえ…これだけキャラが立っていると、もはや何も言っちゃいけない気にもなるんですが。
でも、メインヒーローだよね??
立ち位置…考えられるよね??

そんな訳で、彼の中の大人が色々考えた結果、花の頭を撫でる頻度が急激に増えた…という妄想をしてみました♪

それでは。
お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m



「……花…?」
一仕事終えて、愛しい少女の顔が見たくなった玄徳は彼女の部屋を訪れた。
しかし、こちらの顔を見て表情が明るくなったのも束の間、花は少しぎこちない動きで、
「あの、お茶を貰ってきますね…」
そう言って部屋を出て行った。

「――――」
先日、ようやく想いを伝えあったばかりとはいえ……自分共にと居ると花がものすごく緊張しているのが、手に取るように分かる。
それはつまりあの時…想いが通じ合っていると分かった嬉しさのあまり、感情を抑えきれなくて強引に彼女に口接けして、抱きしめてしまったことが原因―――なのだろう。
花が自分に好意を向けてくれているのは確かだ。
だが、聞けば今までに誰かを好きになったことは無いという。
つまり、自分が彼女にとって初めての恋人で、その先にある行為もすべて…未経験なのだということは。
「―――怖がらせてしまったか……」

後悔先に立たず…との先人の言葉はよく言ったもので。
感情のままに彼女を抱きしめてしまったことが、今となっては悔やまれる。
怖がらせるつもりなど無かった。
ただ、嬉しくて。
愛おしいと思った、その感情をとどめることが出来なかった。
「いかんな…、いい大人がこのざまでは……」
ひとつ深いため息をつく。
そこへお茶を入れた花が戻ってきた。

「花?」
「はい!? (わ、どうしよう…顔が熱い…)」
声をかけただけなのに花は小さく肩を震わせた。
顔にも熱が上ってきたようで…ほんのり朱に染まっている。
「(これを…こんなにも愛らしい様を前にして、冷静でいられる訳がない―――そんなのは、男じゃないだろう…)」
心の内でそう主張しつつ、しかしこれ以上彼女を怯えさせまい、と一思案する。
そう―――怖がらせたくは無いが、彼女に触れたいという欲もまた、自分の中にはあって。
我慢などすれば、それこそ触れていい…となった時にはまた、感情や欲を抑えきれずに彼女を押し倒してしまいそうだ。
それは正直避けたい。
花に泣かれるのは困る。

「…玄徳さん…?」
「あぁ、いや…」
黙ってしまった自分へ不安げな瞳を向ける彼女に、安心させるべく笑顔を向けて。
「(難しいな? 多分、触れないなら触れないで…不安に思ったりするのだろう。 かといって…俺の気の済むように触れては、怖がらせてしまうだけだ…)」
経験上、思いを伝え合っただけでは心を通わせたと言えないのは分かっている。
触れて、もっと触れて―――何もかもを欲しいと思えるほど…想いを交わすことが出来なければ。
今、そうした欲の強さは自分の方が先んじているのだろう。
ならば、彼女の気持ちが追いつくまで、待ってやらねばならない。

「(…待てるのか…?俺に…?)」
そう思ってしまった自分にもう一度苦笑する。
まあ、無理だろう。
少なくとも、触れもせず待てる自信は無い。
どれほど彼女に惚れ込んでいるのかを改めて自覚して、もう一度ため息をつきそうになった時。
「あの…お疲れですか??」
控えめにそう問いながら、花の温かい手が自分の頭をそっと撫でてくれたのに気づいた。

「…花…」
驚く自分の目の前ではにかみながら彼女は、
「あの……いつも、玄徳さんにこうして貰うから…。私もこうして貰うと、元気になれるので…」
「あぁ…ありがとう…。 そうだな……元気になれるよ」
彼女に頭を撫でられて不意に気付く。
「花…、その…俺に頭を撫でられるのは、嫌じゃないのか…?」
「え? えぇと…/// すごく、嬉しいです」
「………じゃあ、いつも…こうして触れていいか?」
彼女の頭に手をやって、くしゃと撫でまわしてやるとくすぐったそうに笑いながら花はうなずいた。

「そうか……分かった」
「玄徳さん…?」
何が?と問う前に。
玄徳の手が花の後頭部を支えてそっと抱き寄せる。
「(なるほど。 こうして触れれば……いいのか)」
それから、静かに彼女の柔らかな唇を塞いだ。
頬を染めつつも玄徳の行為を受け入れている花に、さっきのようなおびえた様子は無い。

触れたいときは―――こうして一つ間をおいて。
心の準備をさせてやればいいのか。
それから少しずつ…ゆっくりとその感情を、俺の方へ傾けてくれたらいい…。
そんな想いを込めながら…玄徳はもう一度彼女に口接けた。
 
 -終-

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