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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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三国恋戦記SS > 花→玄徳 です!

前に書いた女の子談義(蜀ばーじょん)の様相がありますね^^。
芙蓉姫がいると色々面倒を見てくれるので本当に助かります(笑)。
そして今回は大人な玄徳で(^^ゞ。
でも、これを書きながらちょっとダメな玄徳もふわっと浮かんで…書きながら笑ってしまいました。
なんでこう…私の頭の中では、直球勝負ができないのでしょうね~。

余談ですが。
ひまわりが太陽を追っかけて花の向きを変えるのは、つぼみ(?緑の状態っていうの??)から花が開花した頃までで、咲ききってしまうと、もう動かないそうです。
あと建物の影だったりに入っていると、太陽を追っかけないそうです。
それでも花の向きが変わるのって…面白いですよね^^。

さて、それではほのぼのしてますが、お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m
 




「―――花ってさぁ…」
芙蓉の部屋で。
あまりに飾り気のない花に対し、芙蓉が自分が使わない装飾品を譲るというので、いくつか飾りを合わせながら選んでいると、おかしそうに笑いながら芙蓉が花に言った。
「いつも玄徳様のこと、見てるのね」
「え”!?」
「朝議を終えて朝の鍛錬される時も、休憩中に子供たちと遊んでる時も、いつも」
「そ、そうかな…?」
「そうよ! 右から左へ移動されただけで…あなたの顔も同じように動いてる! 見ていたくなる気持ちは分かるケド、可笑しくて…」
クスクス笑いながらそう指摘され、花は頬を染める。
それは―――だって、好きなんだもん。

「/// ひ、ひまわりみたいだね。 私、そんなに玄徳さんを追ってるかな?それって……玄徳さんにも気づかれてるのかな…」
「んーー、玄徳様ってそういう所は意外と鈍そうだから、気づいてないと思うわよ? ところで、ひまわりって何?」
「え?あの、私のいた国にあるお花の名前で―――お日さまに向かって花が咲くの。 お日さまの向きに合わせて花も向きを変える…んだって」
「へぇ?ふふ、そうね、花みたいね!」
「そーいう芙蓉姫はどうなの? 私の事を笑うけど、時々ポーっとしてるよね?」
「でも、花みたいに顔ごと追わないわよ? 想い人を盗み見る時は目で追うものよ!」
「ぅ…」
小さくなった花の様子を笑いながら芙蓉は髪飾りを何点かカゴに入れる。
「こ、こんなにいいよ、芙蓉姫」
「何言ってるの、折角見て欲しい人がいるんだから、思いっきり可愛く着飾ったらいいのよ!」
いくつもの装飾品の入ったカゴを花の手に乗せながら芙蓉はにっこり笑う。
「あなたが玄徳様におねだりするような子ならいいんだけど、そんな事、まずあり得ないし! もうこれは使わないから…あなたが使って?」
「ありがとう…芙蓉姫」
「それより、可愛く着飾って玄徳様をガツンといかさなきゃ♪」
「え!?」
「ホラ、意外とああいう人ほど手が早いっていうから、着飾った花を見て一気に!…な~んてこともあるかもvv」
何を想像しているのか、頬を染めつつ芙蓉は笑みをこぼした。

「………(それは、もう……ある意味経験済みなんだよ、芙蓉姫) それって、芙蓉姫の願望??」
「!!!な、なんて事言うの!!花! 違うわよ!」
珍しく芙蓉が真っ赤になって全否定したので…。
「分かった分かった……例の人に、もっと押して欲しいんだよねーっ♪」
「ち、違うったら!花!!」
「隠さなくてもいいよ~、だって好きなんだもん。色々欲張りになるよねvv」
「もう!!花っ!!」
照れ臭さを通り越して怒った顔を見せ始めた芙蓉は、ぷぅっと頬を膨らませ花の背を押して部屋から追い出した。
「芙蓉姫!?」
「もう知らない!!」パタン…
閉じられた扉を前に花は苦笑を洩らす。
「…コレ、ありがとう………あのね、照れる芙蓉姫って可愛いよ…?」
そう言い残して花は自室へと足を向けた。

(からかいすぎちゃった…でも、芙蓉姫のああいう可愛い所を分かってくれる人だったらいいな…)
「あ、玄徳さん!」
廊下の先に玄徳の姿を見つけ、花は走り寄った。
「花…」
その声に応え、花へと笑顔を向け玄徳は立ち止まる。
(!!わ、玄徳さんの……笑顔っていいなぁ……こう、胸の中にあったかいものが溢れるんだよね…。落ち着くっていうか、心地いいっていうか…何だろう?すごく…)

「花? どーした??」
傍にきて自分を見上げたまま動きをとめてしまった花を玄徳は心配そうに見下ろす。
そして大きな手を花の頭にのせ、くしゃと労わるように撫でた。
「大丈夫か?…疲れてるのか?――――まだ色々とやる事が山積みで、孔明やお前や他の者たちにも負担をかけてすまないな?」
「……違うんです」
(うん…やっぱり……玄徳さんは、お日さまだ…。あったかくて大きくて、私を包み込んでくれる。―――私はそんなお日さまに恋をする、ひまわりでいたい。ずっとずっと…あなたを見つめていたい。…あなたを―――想い続けたい)

「花…?」
「玄徳さん………私も、きっと他の人たちもひまわりなんです。 ひまわりは、お日さまが大好きだから平気です! お日さまを見てたら幸せになれるから、大丈夫です」
「?お日さま…? あぁ、今日も良い天気だな…? 確かにこういう日は気持ちよくて良い気分になれるな」
さんさんと降り注ぐ太陽の光を見玄徳は朗らかに笑った。
そんな玄徳を眩しげに見上げ、花も又幸せそうに微笑む。
「ん?元気になったな?……よし、明日も天気が良かったら、遠乗りでも行くか!」
「! はい!」
花が元気に返事をすると玄徳も又嬉しそうに笑い、もう一度花の頭をくしゃくしゃっと撫でるのだった。


 -終-

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