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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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三国恋戦記SS > 公瑾花(←孔明)捏造ED です~m(__)m

ちょと……イロイロ寄り道した所為もあって、ちゃんとまとめるのに時間がかかってしまいましたが…とりあえずEDマークを打てましたぁ(*^_^*)
はぁ、ヤレヤレ……やっと肩の荷がおりたよ…。

まさかこんなに青い師匠になるとは、思ってもみなかったのですが。
うん、でも、青いんだけど、師匠かな…と。
孔明を書くのは中々手ごわそうだと思ってたんですが、これで少しは苦手意識が軽減されればいいか…(笑)

花ちゃんが呉軍に残るのは、魏軍に居るのと違って花ちゃんの明確な意志が存在するのでね。
ただ流されてるだけじゃないだと、ちゃんと玄徳や孔明に伝えて欲しかったのでこんな風に捏造してみました^^。
それが最初のきっかけだったんですけど……(苦笑)
(かなり迷走した気がしないでもナイ…)

それでは。
ここまでお付き合いくださった事に感謝しつつm(__)m
続きよりお入りくださいませ―――お楽しみ頂けましたら幸いです(^^)

ねぇ、花…
ボクは君に…言えなかった言葉があるんだ。
今それを口にしたら―――君はどんな顔をするのかな…?
でも。
何度も出かかって呑みこんだその言葉を、今この瞬間君に伝えるのは―――ひどく自己満足に過ぎるような気がするよ。
君をただ困らせてしまうだけのような気がして…。

ボクはね。
―――君が何者でも…
天女でも、仙人の弟子でも…なんでも良かった。
もっと別の―――この世のものでなかったとしても…君が君のままボクの目の前に存在してくれるなら、それで良かった。
それなのに…。
ねえ、滑稽だと思わない?

君に道を示す―――。

その道がボクの道と違えるはずはないって、本気で思っていたんだよ?
あの時だって君は突然現れて、一瞬目の前を通り過ぎていっただけだっていうのにさ?
今回だって…ボクの目の前を横切るだけなのかも知れないって、どうして思い至らなかったんだろうね?
もしもそこに目を向けていたならば、君の手を離すなんてこと、しなかったのに…。
それとも、何年後…何十年後かにまたこうして、「初めまして」と出会う事になるのかな?
もしもそうなら―――そのときは、言えるのかな?

君が好きだ、と。
ボクの傍から離れるな、と。
ずっと傍にいて欲しい……と。

「…師匠??」
彼女の声にボクは我に返る。
羽扇をきゅっと握りしめて、黙り込んでしまったボクを心配そうに見つめている。
ダメだよ。
「―――そんな顔は…好いた男にだけ向けなさい…」
「!?え!?」
「でなければ―――君なんて簡単につけこまれてしまうだろう??」
茶化してそう言うと彼女は頬をぷぅと膨らませてみせる。
だから……そういうとこが、迂闊なんだってば…。
まぁ、いいか…。
ソコはもうボクがどうこうする領分じゃないよね…。
まあ存分に、あの男をヤキモキさせるといいさ…。



荷物を積み終えた馬車が動き出し、先ほどから玄徳が手を振っているのを見ながら孔明はいよいよ別れの覚悟をきめる…。
「花……さよならは言わないよ? また会えるから―――いつだって、思い立った時に逢いに来られるから」
「…はい」
「それと……玄徳様はいつまででも君のことを自軍の軍師だと思って下さるよ。 だから―――辛かったらこちらへ戻っておいで」
気休めのような孔明のその言葉に、花は首を振り微笑む。
それはもう―――あるべき覚悟を決めた表情(かお)だった。
「そうならないように…努力します。それに…」
続けて言いかけて、花は一瞬ためらうように口を閉じた。
「…なに? 言葉は、止めてしまわないほうがいい……発する機会を失うからね。
(そう、ボクみたいにさ…)」
そう促されて、ためらいがちに花は口を開く。

「あの―――なんだかんだ言って、公瑾さんは、優しい人なんです…」

ちょっと誤解されやすいだけで…。
そう言い足した花へ孔明は苦笑を返した。
期せずしてその言葉は、孔明へ引導を渡す結果となった訳なのだが。
彼女は何も知らなくて―――ただ、心配させまいと一生懸命なのだろう。
(弟子に心配させてちゃぁ…師匠としてまだまだだね…)
孔明は一つ息をついて、
「そう?…まぁ、きみがいいならそれでいいよ。 この道は君にとって戻る道ではないんだろう? だったらその道を行けばいい。 さて、と。それじゃあ、玄徳様を連れて荊州に帰るかな!」
頭の後ろで手を組んで、およそ軍師らしくない態度で孔明は花に背を向け玄徳の方へ戻っていった。

船着場での別れ際…。
やっぱりこのまま去るのが悔しくて、孔明はつい本音を漏らしてしまった…。
「ボクはね、ずっと昔からあなたのことが嫌いだったんですよ」
まるで子供のように、舌を出して反発する気持ちを表現してしまいたかったけれど、さすがにソレは大人気ない…と思いとどまったのだが、今の言葉も十分大人気ないなぁと冷静に自分を見つめるもう一人が苦笑する。
その言葉に公瑾は、
「…わたしは、あなたを結構気に入っていますよ?そういう……妙に青いところなんか、師弟そろって微笑ましいくらいですしね」
「――――やっぱりあなたとは気が合いそうもない」

「おや、気は合わなくても……女人の好みはよく似ていますよね??」

小さく小さく誰にも聞こえないくらいの小ささで…もしかかしたら孔明にさえ届いてないような小さな声で公瑾はそう囁いた。
その言葉に…思わず孔明は軽く公瑾を睨みつけてしまっていて。
「――――― ソ、レ…」
「…寝た子を起こすのは好きじゃないんですが……眠っている龍なんて誰も恐れはしませんからね。 まぁわたしなら、眠りこけているうちに仕留めてしまいますけど…」
「意外に物騒だなぁ? あなた、そんな人でしたっけ?」
「あなた方師弟の青さに引きずられるんですよ……こう見えて、素直な性格なので」
それを聞いた孔明の顔が今まで見たことも無いほど歪んだのを…花は忘れられそうにないと思った。

「公瑾殿…」
船への桟橋を上がりながら、孔明はニヤリと笑んで、花の肩を抱き寄せると公瑾へと言い放った。
「この子は――――どこにいても誰といても、いついつまでも『伏龍の弟子』ですから…!」
それだけは、どうひっくり返したって変えられない事実。
だから―――出会って早々弟子にした。
その言葉はどうやら公瑾の癇に障ったらしく、彼の表情が少しばかり強張る。
それを見て、してやったりの気分のまま孔明は更に、
「じゃあね、花…元気でね」
玄徳よろしく花の頭をくしゃくしゃと撫でたかと思うと、彼女の額に軽く口接けて、あっという間に欄干の向こう側に消えた。
突然のことに呆然とその後姿を見送った花は、2拍ほど後に我に返って叫んだ。
「師匠ぉ~~~っっ!?」
「寝ぼけているとはいえ、龍の尻尾を踏んだ罰だよ!」
ヒョコと顔を出して。
孔明はいたずらっぽく笑ってそういうと、花に向かって手をふった。 


「―――孔明…」
荊州へ向かう船の甲板から、遠ざかる京の地を眺める孔明に玄徳が声をかけた。
「…少々強引にでも、一緒に連れ帰った方が良かったんじゃないか? 花をあちらにやるにしても、それは正式に向こうから申し入れをさせて…」
「あの子が自分で決めて進むのなら…それでいいんですよ。 こちらの世界で生きる覚悟をしてくれたのなら―――」
「?……だが、正直………………寂しいのだろう?」
言葉を選んだ玄徳に苦笑を洩らして、振り向いた孔明は首を左右に振った。
「いいえ、玄徳様。…ボクは嬉しいんですよ。…例え目の届く場所にあの子が居なくても、手の届かない世界へ行かれるよりは、ずっとずっとましですからね。 必要があれば―――奪い返せば良いだけのことです…」
「孔明…ソレは……その、……そうする時は一言相談してくれ…」
一瞬言葉を無くしながらも、冷静に軍師をなだめながら玄徳はそう言い置いて。
玄徳も又寂しげに遠く小さくなっていく京の地を見つめた。


ねぇ花…
例えとなりに君がいなくても、ボクの想いは変わらない…
君に伝えた望みも変わらない。
だからボクのその望みだけ…君の傍に置いてくれる?
―――君の夢……君のゆく道に添わせることができたなら、君のとなりに立つ事はできなくても、この想いは君と添い遂げたことになるだろうから…。
だから、君は君の道を…ただ行けばいいんだよ―――。


 -終-

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