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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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猛獣使いSS > ルシアティアナ です^^。

時間的にはED前後。
一件落着して、ティアナが倒れて目覚めるまでを捏造vv
(話の主体があっち向いたりこっち向いたりしてます…ゴメンナサイm(__)m)

や、だって、呪いですよ!?
竜に吹っ飛ばされた)んですよ!?
肉体的には絶対、深刻な状況に追い込まれてるはずなんです!
そういうの、軽く扱っちゃダメなんですよ!!
などと言いながら、自分を正当化してみたりして(笑)

だって、ルシアが何度見ても可愛いんだもん。
なんだよ、どっちが乙女なんだよ…て突っ込みたくなるくらい可愛いんだよ…(^^)
本当に嫌味なくティアナを「すごい!」って誉めることができるところが、逆にスゴイよ>ルシア!
そういう所にキミの大きさを感じるよ!うん!(^^)

それでは、お楽しみ頂けましたら幸いです。
(少しネタバレ…?あると思います。ご注意くださいませm(__)m)


眠り姫に…キスをした。
よくある童話のように―――もしもこいつを目覚めさせられる王子様がいるとしたら、それはオレなんだと思ったから…。


ローゼレット城の一室。
寝台には深い眠りにつく少女。
その青ざめた顔を窺いながら彼女の手を両手でしっかり握りしめ、ルシアは心の中で懸命に彼女に呼びかけながら、寝台の傍らで彼女の瞳に光が戻るその時を待つ。

―――イヤだぞ、ティアナ。……このままサヨナラなんて、絶対イヤだ!!
そんな事になったら、一生お前を許さないんだからな!
オレとの約束―――まだ全然形になってないじゃないか!
そんなの…。
クソ! じいちゃん…頼むよ!!
こいつがそっちへ行ってたら、送り返してくれよ!!
こいつは竜の力を封印した恩人なんだからな!!!

ギリギリで呪いは解けたはずだと、あの魔女は言った。
けれど竜に負わされた傷と、発動した呪いの影響で体力のほとんどを持って行かれてしまい、彼女が目を覚ます可能性は五分だろうと言われた。
―――五分ってなんだよ!
こいつは、帰ってくるんだ!
帰って……くるんだよ!

重い気持ちを抱えたまま彼女の顔をそっと覗き込む。
血の気が戻らなくて、陶器のように白く冷たい肌。
いつもはクルクルとよく回る翠色の瞳は固く閉じられ、そこをふちどる長い睫もピクリとも動かない。
たった1度だけ触れた彼女の唇も…その温もりを失っていて。
「ティアナ…」
片方の手で彼女の手を握ったまま、ルシアは身を寄せて静かに彼女の前髪をかきあげると、互いの額をコツンとあわせる。
それから―――
「なぁ、もっともっと…お前に釣り合う男になるから…お前をちゃんと守ってやれる男になるから――― だから、このままオレと別れることを受け入れたりしないでくれよ…。帰ってきてくれ……ティアナ」
ありったけの想いを注ぎ込むように…彼女の唇をふさいだ…。

「………」
そんな都合のいい話はないと分かっていた。
けれど。
呪いだ、竜だ…と非常識なこの現実の中でなら、それだって有効な手の一つだろうと。
わずかな望みをかけて…キスをしたのに。
ティアナの固く閉じられた瞳が開くことはない。
「…っ…童話の中じゃ…眠ったお姫様を目覚めさせるのは、王子様のキスって、決まってるのにな…」
―――情けないって思うのに。
ティアナの為に何もしてやれないやるせなさに…ルシアの瞳からこらえきれず涙があふれ出し、彼女の頬に零れおちた。

「!!??」
その瞬間、ティアナの頬にわずかに赤みがさし、それは徐々に広がっていき。
それから…唇からこぼれる吐息が熱を帯びているのに気付く。
「ティ、アナ…!?」
はっとして彼女の顔を見つめるルシアの目の前で、涙に溶け出した自分の想いが染み込んでいくかのように、ティアナの体に生気が戻り始めた…。


「…………んんん…?」
「ティアナ…」
彼女の翠の瞳に光が戻る…。
少し目を細めて周りを見回し…傍にいるルシアに視線を止めて、彼女は微笑んだ。
「…ルシア…?」
「っ…ティアナ…」
「―――あのね…なんか、懐かしい夢を見たよ……。泣きながら笛の練習をする私の隣で、一緒に泣きそうになりながら『頑張れ』って応援してくれる…ルシアがいたの…」
懐かしかったなぁ…と頬を緩ませて微笑うティアナの首筋に顔ををうずめ、くぐもった涙声でルシアは訴えた。

「―――ばかやろ………お前は、何度オレを泣かせれば…気が済むんだよ…」
「……ごめん…。でもね…なんかずっと、ルシアが傍にいてくれた気がしたよ?」
「当たり前だろ…! 大体お前―――オレがキスしたから、目覚めたんだからな!」
「えぇ!?」
「/// 眠ったお姫様を目覚めさせるのは王子様のキスって、相場が決まってんだよ…!」
「/// そ、そう…だね」
ルシア以上に真っ赤になりながら、どういう表情をしていいか分からないティアナに、
「(ちょっと違うかもだけど、まぁ、いーだろ!♪) じゃぁ、オレはマティアス達を呼んでくるから。 いいか、絶対安静だからな! ちょっとだって動いたりしたらダメだからな!!」
急に元気を取り戻したルシアは上機嫌にそう言って、握っていた手を解き扉へ向かう。
その温もりが離れて行く事に淋しさを覚えて、ルシアの背にティアナは呼びかけた。

「…ルシア…」
「?…んん?」
けれど振り返るルシアが見せた笑顔にほっとして、
「ごめん……何でもない…」
そう言ってはみたけれど。
本当か冗談か分からないけれど……もしも貴方のキスで目覚めたのなら、それはきっと真実だと思うよ―――。
飲み込んだ言葉は、いつかきっと伝えられるだろう。
そう思いながらティアナは幸せに頬を緩ませた…。


THE END

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