…どこかで見たことのあるような…ネタですね~(^^ゞ
でもこういうのは、お約束でも書きたくなるのです。
それに、ちょっとシリアスの反動があったことも、否定できないんだろうな、と(笑)
それでは。
お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m
コンコンコン…
小さく咳込むこえが聞こえる。
静かに部屋の中を覗いた公瑾は、小さく吐息をついた。
「―――具合はいかがですか?」
衝立の向こう側…寝台に横になっている花へ向かって声をかける。
その声に、熱の為ほんのり頬を赤くした花がこちらを見上げた。
本来なら…。
未婚の男女が寝所に立ち入る事はあまりよろしくないのだが、こちらの習慣に疎い花にはその辺りの事がよく分からないので。
素知らぬ顔をして公瑾は彼女の寝所へちょくちょくやってきたりする。
今は、流行りの風邪で体調を崩した彼女の様子を見に来たのだが。
その顔色と先ほどの咳を聞けば、あまり良い状態でないことはすぐに分かった。
「―――薬湯を持ってきましたよ………さぁ」
花の背を支えて起こし、その肩を抱き寄せる。
自分にもたれさせて少しでも身体が楽にできるように…との気遣いも忘れない。
「公瑾…さん、ありがとうございます。でも―――大丈夫…コンコン……です。 後で呑みますから、…公瑾さんは早く、この部屋を出た方が…」
伝染(うつ)したりしたら大変…とあわてて花は公瑾の身体を押し返すように手をつきだした。
その手を逆に捕まえて我が身へと引き寄せると、公瑾は軽く眉根を寄せて愛しい恋人の顔を覗き込む。
「―――うまく薬湯が飲めないのでしょう? あなたの国では…このように飲むのではなかったから…。 違いますか?」
「ぅ……」
どうして…という言葉を呑みこんで、花は視線を反らす。
それはもはや「是」と答えているようなものなのだが、花はそれには気付かない。
こういう所が可愛らしくて、ずっと見ていたいのだけど…体調の芳しくない彼女にあまり無理はさせられない。
早く良くなって欲しいのだ…。
公瑾の気持ちを知ってか知らずか、花は寝台の傍の台に置かれた器に恨めしげな視線を送る。
分かっている。
ここでは薬を飲まなければ、良くならない事くらい。
けれど、薬の味が直接舌に乗る薬湯は正直辛い。
その上―――この薬湯がまた涙が出るほど苦いのだ。
むせて、上手く飲めなくて…結果風邪を長引かせてしまっていた。
「ですから―――」
そんな彼女の逡巡をみながら、公瑾は薬湯のはいった器を手に少し意地悪く笑んだ。
「わたしが、飲ませてさしあげますよ…」
「!?っ…こ、こども、じゃ、ないんですからっ…コホ、一人で…!」
「薬も満足に飲めないようでは…先が思いやられます。…さ、大人しくして?」
そう言って公瑾は花の顎を捉えると、薬湯を口に含みそのまま口移しに花の口内へ流し込んだ。
「ん…!!」
一口、二口、三口―――四口。
続けざまに唇を重ねられ、その上薬湯を流し込まれたその行為に驚いて、薬の苦さを味わうのも忘れて薬湯を嚥下していた。
「ホラ…上手に飲めたでしょう?」
「/// 公瑾さんっ!!」
熱でくらくらする上に、あんな熱い刺激を与えられては…!
花は堪らず公瑾を睨みつけたけれど。
熱に潤んだ瞳のままでは―――逆効果。
「そんな瞳で……誘っているのですか??」
耳元に落とされる、からかうような響き…。
それまで以上に顔を真っ赤にして、今度こそ花は公瑾の腕から逃れようと身をよじったのに。
「そうそう、コレは―――ご褒美ですよ」
難なくその身体を腕の中に納めて、公瑾は再び唇を重ねてきて―――。
「んん……!!」
抗う間もなく塞がれ、理性も呼吸も何もかも奪うほど激しく吸いつかれて…。
熱の所為か…その深い口接けの所為か…それとも、先ほどの薬湯の効き目なのか…。
あっという間に意識に靄(もや)がかかり―――花はまどろみの奥深くに堕ちていった…。
「風邪の時は……よく寝むのが一番なんですよ…」
自分に身を預けた花の耳元にそっと囁いて。
力を失ったその体を寝台に横たえ寝具を整えてやると、公瑾は彼女の額に軽く口接けて部屋を出ていった―――。
-終-
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(超小ネタSSSより OZMAFIA1・緋色1・
ブラコン1・2013.8.13.)
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