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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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あわわ…この後もうちょっとしたら、サーバーメンテで投稿できないんでした(^^ゞ。
危うく嘘をつことこでした^^。


……皆様は「アホ毛」という言葉をご存じでしょうか?(苦笑)
多分、髪の毛が短い男性には通じにくいと思いますが。
真弘先輩は髪が長いのでOKだろうと(*^_^*)

ちなみに。
私の中での祐一先輩は、色んな意味で規格外なので。
今後もちょこちょこ(真弘珠紀と書いてても)現れると思います^^。

それでは。
お楽しみ頂けましたら幸いです♪



「―――なんだよ…」
やきそばパンにかぶりつこうとしていた真弘は、己をじぃっと見つめる珠紀に気付いて動きを止めた。
「いえ…なんでもないです」
そしてその口からは小さな溜息がひとつ…。
「おまえなぁ……。…人の顔見てから溜息なんかつくな!!大概シツレイだぞ!」
明らかに不快そうに顔を歪めて真弘はそう指摘する。
確かに。
真弘の顔を見てから小さく溜息をついてしまった…。
慌てて珠紀は真弘に謝る。

「ご、ごめんなさい、変な意味は無いんです!…ただ…」
そこで言葉を切って、珠紀は真弘から自分の手元へ視線を落とす。
「―――何だよ、言えよ……」
やきそばパンをテーブルに置いて、真弘は珠紀の頭へ手をやって続ける。
「ちゃんと聞いてやるから…言いたい事があるなら言ってみな…?」
なだめるような静かな声音に珠紀は少し頬を染める。
「あの…あの……じゃあ、お願いがあるんですけど……」
「おう…なんだ?」
「わ…笑わないで下さいね…?……あの…」
すい…と視線をあげて、まっすぐに真弘を見つめる。

「……先輩の守護者の姿が…見たいんです」
「は?」
「あの大きな宵闇の翼を背負った真弘先輩を……」
「……んで…また…」
意外そうに目を見開いて真弘は問う。
「だって、だって…すごく素敵だったし……すごく…カッコよかった、から…」
言葉の最後は消え入っていたが、何と言ったのかは分かった。

真弘は頬を染めて、ちょっとだけ考え込む。
そして。
「…なれねぇ事はないが……条件がある」
「え??」
「―――守護者の力は、玉依の力を与えられることによって発動する…。
それは、つまり――― く ……口移しによって……だな…」
「!!!………え、ええぇぇぇぇ!?」

真弘の言葉が理解に至った珠紀は、真っ赤になって声をあげた。
「な…な…なな何て事言ってるんですか!?先輩…!」
「し…しょーがねーだろ……それが無きゃ…覚醒しねーんだからよ…」
「…………………」
珠紀は茫然と真弘を見つめる
真弘は真弘で顔を赤くしたまま少し拗ねたように、そっぽを向いてる。
「―――――――― わ……分かりました…」

長い沈黙の後…珠紀は小さく答えた。
「え!?」
「み…見たいって言ったのは、私だし……。そ、それしか方法が…無いのなら…」
消え入りそうな声でそう告げる。
「う、動かないでくださいよ?…め、眼も閉じてて下さい」
「…珠紀…」
珠紀は覚悟を決めてズイと身を乗り出して真弘を見つめる。
「は、早く眼を閉じて下さいよ……」
泣きそうな声で珠紀は言い、真弘はそれに従う。

―――口から心臓が飛び出してきそうだ……。
それくらいの勢いで鳴る鼓動を抑えこむようにして、珠紀は一つ深呼吸をし真弘を見た。
「……い……いきます…」
小さくそう言い、静かに顔を近づける。
長めの前髪の下にある、いつもは強い意志をたたえた瞳は閉じられ、よくよく見るとその顔だちは結構整っているなぁ…なんて、改めて思ったりもして。
だがそんな雑念を振り払うかのように軽く頭を振って珠紀はそっと真弘の顔に自分の顔を寄せて……。
その唇に吐息が触れた時――。

「―――なにをしているんだ…?」
「 「 !!! 」 」

突然の声に。
まるで磁石の同極がはじけ合うように2人は一瞬で互いの距離を取り。
恐る恐る声の主を見る。
「…………ゆーいち……」
茫洋と立つ祐一の後ろには更に、顔を赤くした拓磨と慎司も居て…。

「ち、違うぞ!!これは…あぁー俺様のアホ毛をだなぁ!こいつに何とかしてもらおうと思って…って!こら、ソコ!何笑ってやがる!!」
顔を真っ赤にしての弁解…
全くもって説得力のない言い訳を口にしつつ視線を巡らすと、2人の後輩の肩が思いっきり揺れている。
そこに食ってかかろうとするところへ、
「真弘……アホ毛とはなんだ…?」
至極真面目な顔でこの幼馴染が問い返してきたから、勢い…発すべき言葉を失う…。

「お…おまえ………天然ってのは前々から分かってたが…」
憐みをもった眼で祐一を見ながら、真弘は深い深いため息をついた。
それからチラリと珠紀へと視線をやり。
珠紀もまた、真弘を見遣り…。
しょうがない…とお互い見交わして。

―――宵闇の翼のお目見えは、またの機会となった…。


 -終-

…下心満載の真弘先輩でした♪(by ベルル)

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