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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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手を出してから言うのもなんですが。
コレ…書ききれるか本当にヤバかったです……(´Д`;)/ヽァ・・・

自分の持つ時間のうち半分以上(およそ2/3)を仕事に費やすってどうなんでしょう?
あぁ、愚痴ってても仕方ないですが(^^ゞ。

とりあえず、アクトです。
この前書いた「マツリノヒ」を引きずってしまいました。
(あれはあれで完結してるんですけど)

なんというか…アクトってガーーって行くくせに、ハタと気づいてわが身や周囲の状況を振り返ったりするんだろうな~って思ってたら……こんな感じになりました。
糖度が足りなくて申し訳ない感じ…(苦笑)。
精進せねば!!

ということで。
お楽しみ頂けましたら幸いです(^^)

 
「ここの花火が大好きなの♪」
川を挟んでなだらかな丘にやってきて、アキはアクトとともに草むらに腰を下ろす。
今日はヨロハ村の祭りの日。花火もあがるので見に来たのだ。

「……絶対花火より食い物だろ、お前の場合…」
アクトがからかうと、
「違います…!ここの花火を……アクトと」
そしてアキはアクトの手をとり、指を絡み合わせるようにして握った。
「……こうして、見たかったの……!」
「アキ…」

ほのかな月明かりの中に優しく笑うアキの顔――。
アクトが何か言おうとして口を開いたとき、大きな音がして夜空に鮮やかな大輪の花が開いた。
まばらに点在する観客たちからも歓声が上がる。
「ホラホラ、始まったよ!」
無邪気に歓声を上げるアキを見て、それからアクトも空を見上げる。
色とりどり…形もさまざまな光の大輪が夜空を彩る。
それを楽しげに眺める、愛しい少女の横顔……。

こんな風に穏やかな時間をまた再びこの少女と過ごせるなんて、思ってもみなかった。
この少女と出会うために―――あの痛みと絶望の日々があったというなら―――それすらも受け入れることが出来る。
それほどに少女は自分にとってかけがえのないもので。
―――だからこそ。
アキが自分をどう思っているのか、気になったりもして……。

好きでいてくれるのは、そうなのだろう…。
触れていても、抱きしめていても……人目のないところであれば受け入れてくれるから。
人目を気にする恥ずかしがり屋な所も可愛いと思うし、困らせてみたいと思ってわざと意地悪をしてみたりもする。
自分に見せてくれるどんな表情も可愛いらしくていじらしくて…たまらなく愛おしい…。

本当はいつだって、アキを独り占めにしたい。
その笑顔も声も、彼女の喜怒哀楽……涙の一粒さえも。
―――だけど。
そんな風に強く想っているのは、自分だけで…。
いつも一方的に想いを伝えるのは……自分の方で……。
……だから…時々…。
…ほんの少しだけ……。

「……アクト…?」
不意にアキに声をかけられて、アクトは小さく身じろいだ。
自分の思考にどっぷり浸かっていたから、少し慌ててしまう。
情けない自分の心の内を見られたような気がして……。
しかしアキは夜空へ目を向けたまま、握った手に少し力を込めて……。

「―――あのね……この花火……アクトと見たいの…」
「?………見てるだろ…?今…」
怪訝な顔で、アクトは聞き返す。
「うん―――来年も、さ来年も、その次も…ずっとずっと……!アクトと一緒に……こうして花火を見たいの…」
そしてアキはアクトの方を見る。
「……アクトと…見たいの……」
その瞳には…自分への想いが溢れていて……。

「―――アキ…」
どうして『自分だけが』…なんて思ったりしたんだろう。
こんなにも溢れる想いに気付かなかったのは、なぜ……?
今、目の前には苦しいほどに自分の望んだものがある。
自分への想いを一杯にした……愛しい少女がそこにいる…。

心の中に温かいものが溢れるのを感じながら…アクトは自由になる方の手でそっとアキの頬に触れた。
柔らかな頬から…顔に掛る髪をかきあげてやりながら、そのままアキの頭の後ろへ手をやり静かに引き寄せて…。
「…来年も、さ来年も、その次も、ずっとずっと……一緒に見よう…ここの花火を」
大きなアキの瞳を見つめアクトは囁くように、でもしっかりとした声で答えた。

「……ほんとに?」
「…あぁ」
「約束…?」
「あぁ…」
短い答えの中にアクトの優しい想いを感じる…。
アキも空いている方の手を伸ばしアクトの頬に触れた。
わずかに触れる指先が―――熱い。
「……嬉しい」

その瞬間、ふわりと空気の流れを感じ視界が揺れる。
目に飛び込んでくるのは漆黒の空と、花火と、アクトの姿…。
優しく押し倒されたのだと気付くのに時間はかからなかった。
「アクト…?」
「お前が望むなら―――いつまでだって一緒に花火を見に来る。…今日みたいに……」
花火が上がるたび、アクトの銀髪がその鮮やかな色彩に染まる。

「え…と……でも…その態勢じゃ…アクトは花火、見えないでしょ?」
アキに覆いかぶさる形のアクトにそう言うと、
「いいんだ……俺には…お前だけ見えていればいいから…。お前以外の何も――必要ないから…」
そして落とされる…優しい口接け……。
頬に…唇に…首筋に…。
繰り返し触れるアクトの唇から伝わる深い愛情に身を委ね、アキはアクトの耳元に囁いた。
「アクト……愛してる。――――ずっと…ずーっと、一緒にいようね…?」
「あぁ…ずっと……一緒だ」

夜空に開く大輪の花…。
その刹那な輝きの下、二人は永遠の誓いを交わした……。


♪BGM with 【GLAY:ずっと2人で…】
……Too Young   I Can't Live Without Your Love   Don't Leave Me All Alone …
 
THE FIN

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乙女ゲームもブログもまったくの初心者が管理人をしております。
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