今回も真弘珠紀です(^^ゞ。
真EDを見たときに、こんなやり取りがあったんだよね?きっとね?…と思って書きました。
それでは。
お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m
夜10時―――。
私は電話の隣に座り込んでベルが鳴るのを待つ。
意を決してさっき電話をかけたときは、入浴中とかで話せなかった。
じゃあ、と切ろうとしたら、折り返し連絡させるからと言われて…慌てて断ったんだけど、どうしてもと言われて、こちらの番号を教えてしまった…。
はぁぁ…恥ずかしかったなぁ…。
そりゃ、お家の人が電話に出るのは当たり前なんだけど…図々しくも折り返してもらうなんて…。
やっぱり良くないよね…?
私…そんなに残念そうな声、してたのかな?
そんな事を考えていたとき、元気よく電話のベルが鳴って。
私は1コールも鳴かせずに受話器を取った。
「もしもし!?」
『――― 珠紀か…?』
「真弘…先輩……」
受話器の向こうから聞こえる、いつもより1トーン低い声…。
だけどそれは私が何よりも聞きたかった人の声。
『悪かったな…電話くれたんだって?…どーした?何かあったか?』
本の2週間ばかり離れていただけなのに…久し振りに聞く先輩の声は私の胸を熱くした。
『珠紀…?』
「ん……こっちこそ折り返して貰って、スミマセン…」
努めて平静な声で返したつもりだったけど…。
『…泣いてんのか?』
受話器の向こうからは先輩の気遣う声…。
こういう時、いつもそう…。
いとも簡単にこちらの気持ちを見破って、心を砕いてくれる。
本当に…見た目の傍若無人振りからは想像もつかないほど気遣いの人なんだ…。
「えぇ……と、嬉しくて……。久しぶりに先輩の声を聞いたから…」
『…バ、バカやろ…!何言ってんだ…大袈裟な奴だな…!―――何なら…会いに行ってやろうか?空を飛んで、ひとっ飛びによ?』
冗談めかして言っているけれど、私がYESと言えば先輩は本当に夜空をひとっ飛びに飛んできてくれるに違いない。
私はクスクス笑いながら首を横に振る
「ダメですよ、誰かに見つかったら大騒ぎになっちゃいます…。大丈夫です。明日―――そっちに帰りますから…」
『!!本当か…!?ぃよっし!!んじゃ俺様がバス停まで迎えに行ってやる!感謝しな!…何時のバスだ?』
先輩の声が一段高くなる。
内容もそうだけど、そういった反応が一々嬉しい…。
「え…と、いいんですか!?…時間通りに来るかも分からない田舎のバスですよ?」
『知ってる知ってる♪…ま、2時間も前に行っときゃ出会えんだろ!…それっくらいワケねーよ!』
いとも簡単に……事も無げに……サラリとそう言い放つ先輩に。
「……そーいうの、反則です…先輩。…う…嬉しくなっちゃうじゃないですか…」
電話で相手の顔が見えないからだろうか…?いつもより素直な言葉が口をついて出る。
いつもなら絶対、気持ちと反対の事を言ってしまうのに。
スゴク不思議…。
でも。
『―――――――』
…先輩…?
どーして無言なんですか?…私、浮かれ過ぎて何か変な事言いました??
…何だか不安になって口を開こうとしたら…
『…い、いーんだよ!!俺が…早くお前に会いたいって思ってっから……そーするだけで…』
その言葉に、受話器の向こうで真っ赤になっている真弘先輩が容易に想像できてしまって…。
私の頬は緩んでしまう…。
やっぱり―――先輩はあったかいね?
「………先輩…?」
『……ああ?』
「私も早く……会いたいです…」
―――大好きな貴方に。
言葉にしなくてもこの気持ちはきっと伝わるはず…。
『…おう!…早く帰ってこい!』
明るい先輩の声に、私はますます幸せを感じて。
電話が終わって受話器を置いても、私の顔のニヤけるのは押さえられなかった…。
-終-
…私的には、あの黒い翼を出して夜空をひとっ飛びに飛んで会いに来てくれる…っていうのも捨てがたい選択でした^^(byベルル)
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(超小ネタSSSより OZMAFIA1・緋色1・
ブラコン1・2013.8.13.)
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