いえ、少しずつ書いてはいるのですが……全部ボツってばかりで…。
調子が…調子が出ないんです。
そういうのってちょっと凹むんですが…それでも。
緋色は何とか書ける状態のようなので救われてます。
ということで。
真弘珠紀です。
秋晴れの日の、さわやかで穏やかな日射しって大好きなんですよね^^。
そんな日にお昼寝できたらサイコーです!
ま、そんなイキオイで。
お楽しみ頂けましたら幸いです…。
空は高く突き抜けるような快晴…
陽射しは穏やかで、ポカポカと温かい…
―――ここ最近、曇りの日が多かったからそんな気候が嬉しくて。
「…先輩……?」
「……」
「ね、…先輩……」
何度か呼びかけてみる。
屋上の踊り場部分の屋根の上から足だけ見えている相手に。
空に一番近い場所は彼の特等席…。
屋上のベンチや手すりの方に姿が無くても、大概ソコに彼はいる。
だから。
珠紀は踊り場の外壁についている梯子をそっと登って様子を窺った。
「―――あんだよ…何か用か……?」
「あ……起きてた…」
バイク雑誌を開いたまま顔に乗せ、大の字になっていた彼…真弘から少々面倒臭そうな声がかけられる。
珠紀はパ…と表情を明るくして、梯子を更に2つ3つ登った。
「お昼寝中デスカ??」
「……ちげーよ…見りゃわかんだろ、本読んでんだ」
「…ソレで…??」
「…そうだ…」
明らかに心地よくまどろんでいただろうに、あくまでも雑誌を読んでいたと言い張る真弘に、じゃあと珠紀は身を乗り出す。
「となり…いいですか?」
「あ?」
「だから、…となり…。そこに行ってもいいですか?」
真弘が小柄な為か、彼の隣にはもう一人分余裕で身を置くスペースがあるのだが。
珠紀は真弘の返事を待たずに梯子を登り切り、彼の隣に座った。
「…お前……俺様はいいって言ってねーだろうが…」
呆れたような声。
でもその声はドコか楽しそうで…。
「だって、ココは真弘先輩だけの場所じゃないですから…」
「……なら聞くなよ…」
「あ~あっ!…風が気持ちいいですねぇ!!」
「おまえ……」
大きく伸びをして、それから珠紀は真弘を見る。
相変わらず雑誌を乗せたまま。
動く気配もない。
「―――せんぱい…」
「……」
「…せんぱい………せんぱい…?」
「……」
「……せんぱい…」
「…っせぇ…!?…んな…!?」
珠紀のしつこい呼びかけに、がなろうとした真弘の言葉は意に反して途切れる。
バイク雑誌をとっ払って身を起こした真弘の眼に飛び込んできたのは…珠紀の寝顔…。
「んなぁぁ!?…っっまえ、何の…つもりで…!!」
「…気持ち…いいから……おひるね……デス…」
自分に身を寄せて、至福の表情でそう言われたら……返す言葉なんてほとんどなくて。
「……や!そーじゃねぇ!!そんな暢気なこと言ってる場合かよ!」
一瞬受け入れかけたこの状況を、無駄だと思いつつ否定してみる。
しかし……相手はやはり強敵で。
「ダ……って……せんぱいの側…………っても…落ち着くカラ……」
もはや半分夢の世界の住人と化した珠紀の、思いがけない殺し文句に真弘は魚のように口をパクパクとさせて。
「…だからっ……そーじゃねーだろ………お前、分かってんのか…?」
ガシガシと自分の頭を掻いて…。
呆れた思いで深い溜息をひとつ。
「―――最近、珠紀は真弘の扱い方を覚えたようだな…」
足元からの声に眼をやれば。
顔をのぞかせた祐一がいて…。
「っせえ!!…見世モンじゃねぇぞ!コラ!!」
言葉は悪いのに、いかんせん珠紀を気遣っての押さえ目の声ではイマイチ迫力が足りない…。
そんな真弘を見て、
「見せたくなければ…見られない場所に行けばいいだろう?」
けしかけるような。
からかうような。
その物言いに。
「うるせえ!…帰れよ!オマエは!!」
再びの罵声。
それから傍らの珠紀を見遣り…
「悪ぃな…こいつは俺のもんだから、…寝顔一つだって分けてやらねーよっ!」
ニヤリと嗤って…憎まれ口をひとつ。
「…………そうか………まぁせいぜい自制するんだな…。俺は帰る…」
わずかな沈黙の後の…祐一の鮮やかな捨て台詞に、真弘はもう一度珠紀を見て……。
それから。
「ま、待て!…ゆーいち!!おい、待てって!!」
遠ざかる祐一の気配…。
思いがけない爆弾を投下されて下手に自覚してしまった真弘が……幼馴染みを呼び戻すため空しく声をあげた事など、傍らで眠る珠紀は知る由もなかった……。
-終-
祐一先輩曰く「真弘で遊ぶと面白い…」…だそうです^^(ベルル)
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現在お礼文3件UPしています!
(超小ネタSSSより OZMAFIA1・緋色1・
ブラコン1・2013.8.13.)
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お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。
こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。
なお、内容に関しましては無断転記等一切ご遠慮下さいますようお願いいたします。