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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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OZUMAFIA!! > カラミアフーカ ですv。


デフォルト名(フーカ)でプレイすると、キャラが「フーカ」と呼んでくれますvv
私、デフォ呼びして貰えるの、好きなんですよvv。
(というか、会話の中で名前の部分だけ空白とかって、入り込みにくいんですよね(^^ゞ)

とりあえず、カラミアの純愛一途ルートは終えたので、ちょこっとSS?書いてみました。
久しぶりに書いたので文章がなってないですね…。
ついでにやはり微糖な感じ。
あ、でもカラミアルートは結構微糖でしたから!!
ルートに準拠したんですよ!(←苦しい??)

時間軸は……付き合いだして間もない頃、だと思います。(ネタバレも無いと…思います)
あ、タイトルにはあんまり意味無いです^_^


それでは、ご興味のある方は続きの先へお進み下さいm(__)m。
お楽しみ頂けましたら幸いです。







「――――最近、お嬢さんと顔をあわせてないんだよなー」
報告書を片手にカラミアはつまらなさそうに呟いた。
「……ボス」
壁際に控えていたアクセルが口を開きかけた時、
「アクセル、この書類を診療所まで届けてください」
それを遮るようにキリエがアクセルに指示を出した。
アクセルは言葉を飲み込み、渡された書類を手に取ると執務室を出て行った。

「? キリエ…お前、何か企んでるの?」
「私が?フフ……何のために?」
「だって…ここの所、オレ、部屋にこもりっぱなしだぞ? 外回りの仕事を意図的に外されているとしか思えないが…」
「何を言ってるんです、このバカライオンは。そんなの、あなたが書類をため込むから悪いんでしょう?」
「!?っても、ここ数日の書類の量はハンパないぞ!? オレだけの責任じゃないだろう」
机の上の書類の山をバンバン叩きながらカラミアは抗議した。
自分の不手際なら責められても仕方ないが、この場合はそうじゃない……と思う。
「悲しいかな、ボスとはそういう立場なんですよ、カラミア。…たとえ部下からの報告書が遅いのだとしても、その決済が進まない場合、その責任はボスに帰属するんです」
カラミアの主張をキリエはそう一蹴する。
「………はぁー、ここに居るのがキリエじゃなかったらなぁ」
深々とあきらめのため息をついて、カラミアは書類に目を落とした。


診療所への届け物を済ませたアクセルが屋敷に戻ってくると、玄関でキリエが待っていた。
「ご苦労様。 彼女の様子はどうでした?」
「……問題ない」
「それはそうと…あなた、さっき余計なことを言おうとしてませんでした?」
「それは…」
先ほどの、執務室での事を突っ込まれて、アクセルは言い淀んだ。
「はぁ、あなたみたいなのを『朴念仁』というのです。ちょっとは気をまわしなさい。わざわざネタばらしをして、どうするというのです」
「だが、ボスがソレを望んでいるのなら、部下としては答えるべきだ」
「バカですね、大バカです。ではあなたは、彼女の計画を台無しにするつもりですか」
「っ…」
「きっと彼女、悲しみますよね。せっかくの苦労が水の泡ですから」
「………キリエ」
「なんですか」
「…僕も、明日はボスと顔を合わせないようにする」
「えぇ、そうしてください。彼女のためにも」
「――――」
珍しくキリエの言葉に従い、落ち込んだ様子でアクセルは自室へと足を向けた。


「…なぁ、キリエ」
「なんですか」
翌日の執務室。
例によって書類の山と格闘しているカラミアの前にいるのはキリエのみ。
「今日はアクセルは?」
「外回りにいきましたよ。今日は街でケンカ沙汰が多いようです」
「そうか……で、お前はなんでここにいるんだ?」
「…そろそろおバカなライオンが、仕事を放棄して散歩に抜け出すのではと思ったので」
「―――だが、もう6日だぞ。 6日も屋敷を出ていない!」
「それは……あなたが処理しなければならない書類がたまっているんですから、しょうがないですよね?」
「大体、なんで1つの報告書が、こんなにも長ったらしいんだよ!」
読んでも読んでも終わりの見えない分厚い束を手に、カラミアは苦々しく抗議した。

「ちゃんと全てに目を通してからサインして下さいね。後で、どんな内容だったか聞きますよ?」
「おまえなぁ…」
「クスクス。心配しなくても明日は日曜日。きちんと休んでもらっていいですから」
「……いいや、処理しきれなかったら明日もこれを片づける。とにかく俺は逃げたりしないから、お前も部屋に戻れ」
「そんな邪険にしなくてもいいでしょうに。まぁでも、少しくらいは静かにしておいてあげましょうか」
クツクツと笑いながらキリエは執務室の扉に手をかけた。
その彼を捕まえるかのように手を伸ばしたカラミアが、
「キリエ…! あ~、その…お嬢さんは―――」
「彼女は彼女の仕事をしていますよ。邪魔しないであげてください」
「(仕事…、洗濯か…)……そうだな…」
「では失礼します」
空を切った手を書類の山におき、カラミアはまた深いため息をついた。
「(どうしてだろうな……お嬢さんの顔を見ないだけでこんな気持になるなんて…)」

そうして日曜日の朝。 コンコンコン。
控えめなノックの音が響く。
「あぁ、開いてるぞ」
どうせ部下の誰かだろうと思いながら、最後の書類から目をあげずカラミアは答えた。
少しの間があって、そっと扉が開かれる。
「……お仕事中ですか?」
「!…フーカ…!」
「お邪魔なら…」
「邪魔なものか…!今、これが最後の書類だ。もう終わる!」
顔をのぞかせただけで、立ち去ろうとする少女に慌ててそう言って、カラミアは彼女に 入ってこいと手招きをした。

「…随分久しぶりにお前の顔を見た気がするぞ」
手早くサインして書類を山に積むと、カラミアは立ち上がり彼女の側に歩み寄った。
そんなカラミアにフーカははにかんだように笑い、小さな包みを差し出した。
「?なんだ?」
「贈り物です。いつもカラミアさんにはお世話になっているので」
「……あ、ありがとう。開けてもいいか?」
「はい」
包みを手渡すとフーカは恥じらうように手を後ろに下げてしまった。
カラミアは急いで、でも丁寧に包みを開くと中のものをとりだした。
「…ハンカチ…あ、コレ」
「お名前を刺繍してみたんです。これだったら落としてしまっても持ち主が分かるでしょう?」
「……そうか…ありがとう。嬉しいよ」
ハンカチをそっと口元にあてカラミアは笑った。

「あ、でもあまり人前では広げないでくださいね? 刺繍も全然下手っぴなので…よく見ると文字の太さとか糸の処理とかダメダメで…」
「そんなことないぞ。ちゃんと綺麗に縫えてる。ありがとう、お嬢さん」
「よかった、喜んでもらえて私も嬉しいです」
「こんな事をされて…喜ばない奴はいないだろう。……お嬢さん? 手、どうかしたのか?」
「! あ、いえ……わ」
不自然に後ろ手にしているフーカの様子に、カラミアはすかさず彼女の左手を取り上げた。
「!! 傷だらけじゃないか…!」
「え、と………お料理だけじゃなくてお裁縫も才能がなかったみたいで…」
えへへとはにかみながら彼女は言った。

フーカの左手は指先を中心に絆創膏だらけになっていて、見るからに痛々しい。
きっと何度も針を突きながら、このハンカチに刺繍をしてくれたのだろう。
「でも、ちゃんと自分の力でやり通したんですよv」
自分の左手を見つめるカラミアに、フーカは満足げに…そしてちょっと誇らしげに胸を張って笑って見せた。
「お嬢さん…」
「!!…カラミアさん!?」
明るい彼女の笑顔に、カラミアは堪え切れなくなって…ついに彼女を抱きしめた。
腕の中で驚く彼女が小さく抵抗したけれど。
「ごめん、ありがとう。すごくすごく嬉しい…!嬉しすぎて…ちょっと、見せられない顔になってるから、少しの間だけこうさせてくれ…」
「……はい…」

腕の中の小さなぬくもり。
顔を見られなかったときは、ずっと何か物足りなくて。
知らずため息ばかり出ていた。
今朝顔を見た瞬間には、疲れも吹き飛んで心が軽くなるのを感じた。
声を聴いたら、歌いだしたくなるくらい気持ちが躍った。
それから――――得意ではないことを自分の為に一生懸命やり遂げてくれたのだと聞いたら、いじらしくて いとおしくて 堪らなくなった。
この感情を伝えるには…コトバでは足りない。
そう思ったら――――抱きしめていた。
実際に抱きしめてみたら……それでも全然足りないと、思うのだけど。


「おやおや、いいところにお邪魔をしたみたいですね」
「!!」
「!!/// キリエ!? ぉまえ、ノック位しろ!!」
突然の声に驚いて、彼女を開放してカラミアは苦々しく声の主を睨んだ。
「扉が透いていたのですよ。だから何かあったのではと覗いてみただけです」
気にした風もなく答えながらキリエはカラミアの手元を見た。
「おや、作戦は成功したようですね」
「///はい」
キリエの言葉にフーカは小さくうなずいた。
「作戦? なんのことだ??」
「彼女の『贈り物大作戦』ですよ。ちゃんと成功しなければ、憎まれ役を買って出た甲斐がないじゃないですか」
「キリエもアクセルも……知っていたのか?」
目を丸くしてカラミアはキリエと、その背後に立つアクセルを見た。

「知っていたも何も…お小遣いを稼げるように診療所の手伝いを紹介したのは私ですし、働いている彼女を発見しないようにあなたを大量の書類漬けにしたのはアクセルですから」
「!!違う! ちょっと派手目にケンカの仲裁をしてこいと言ったのはお前だろう、キリエ」
「………じゃあ……ここ一週間お嬢さんとすれ違い続けてたのは、」
「ごめんなさい、きちんと用意できるまで秘密にしておきたくて、キリエさんたちに協力してもらったんです」
フーカは顔の前で手を合わせて『ゴメンナサイ』をしながそう言った。
もしもこの件でキリエやアクセルが叱られたりしたら申し訳が立たない。
けれど、
「いいや、許せないな」
「え!?」
「罰として、今日は一日俺と一緒にいること。いいな?お嬢さん」
「///はい」
一瞬目を丸くしたフーカは、いたずらっぽく笑うカラミアに満面の笑みでうなずいた。



「…なぁ、お嬢さん…」
「なんですか?カラミアさん」
フーカに膝枕をしてやり、その髪を優しく梳きながらカラミアは小さく声をかけた。
少し戸惑う色を含んだその声に、フーカは頭をずらしてカラミアの顔を見上げる。
「贈り物をありがとうな……でも、こーいうヒミツは、…ナシにしよう」
「え…」
「あぁ!違うぞ! 怒ってるじゃないし、迷惑とかじゃなくてっ…その」
慌てて否定しながらカラミアは、一瞬宙尾を彷徨わせた視線を膝の上の少女に戻し、彼女の左手をとった。
「こんなケガまでして…」
「自分の力で手に入れたもので、カラミアさんに贈り物がしたかったんです…ダメですか?」
彼女のそのまっすぐな心は嬉しい。
けれど。

「そうじゃない……そうじゃなくて…」…ちゅ
「!!」

カラミアは彼女の絆創膏だらけの指先に軽くキスをして頬を摺り寄せた。
「…贈ってくれるなら、お嬢さんの時間をくれないか?…俺と一緒に過ごす時間だ…。贈り物の為にお嬢さんと一緒に過ごす時間が減るなんて…そっちの方が俺には耐えられそうにない…」
「///……はい、わかりました…」
「本当に? 絶対だぞ?」
「はい、約束ですv」
頬を染め、柔らかな笑みを見せるフーカに、カラミアはそっと顔を近づけて―――。

「――――破ったら…これくらいじゃ済まさないんだからな…?」
吐息とともにそう言って、彼女の額に優しくキスを落した。


THE END
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