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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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そして…三国恋戦記SS > 攻略外 デス!!

あ~~~~…軽いノリで書いてたはずなのに、思いのほかマジに書いてました…後半(>_<)。
ダメだ、私……好きすぎるのかも、あのセット。
あの野獣系と子供みたいな赤い人、のセットが(爆)

言い訳は、最後に書くとして。
今回は攻略外ですけど、続きの先は反転してませんので
ご注意くださいませ…m(__)m(ん?注意てのも可笑しいのかな??)

それでは、お楽しみ頂けましたら幸いです^^。


攻略外ですよ!! よろしいですか!?



※ 孟徳→花→元譲 ってかんじです!


 
 
もしもあの子が、俺の事好きになってくれたら…こんなに嬉しい事はないんだけど―――。
あの困った男が、常々そう口にするのは知っている。
いや、最近は人の顔を見れば、そのテの話をふっかけ続けるので、もう返事すらしてやらないのだが…そうすればそうしたで又ややこしくなる…。

あっ元譲、お前ね、主君の愚痴は黙って聞き流してりゃ、それで万事おっけーみたいな……そういう浅はかな態度とってたら後で知らないよ?
泣いちゃうかもよ?…てか、泣かせてやるよ? 絶対に♪
覚悟しとくように。
――――とか、言いだす始末で…。

~~~~ なんなんだっ!
俺に何の不満があって、あいつはああもしつこく絡んでくる!?
あいつには俺に劣る所など1つもないではないか!
多少の欠点はあるにしてもそれを補う容姿と、地位と、才能と……。
むしろ残念なのは俺の方だろうに!
つきあいが長いからもう、色んな意味であきらめてはいるが…。
それにしたって―――。
「…さん?……元譲さん?」
突然の…現実へ引き戻される声に驚いて振り返ると、そこには異国の衣装をまとった少女。
例の―――『あの子』だ…。

「う……あぁ…お前か。…何だ?俺に用事か?」
「用事というほどでは……あの」
少し言いにくそうに俯いて、少女は胸に抱えたカゴを抱きしめる。
「?どうかしたのか?」
「…あの!…お腹、空いてませんか!?」
唐突にそう問われ、思わず自分の腹に手をあてながら…、
「うん?…まぁ…小腹は…空いている…か」
「じゃあ、さっきゴマ団子を作ったんですけど!一緒に味見…してくれませんか?」
「…俺!?」
「はい…あ、お忙しいですか…?」
上目づかいでそう問われれば……たとえ予定があったとしても(軍議以外なら)約束を反故にしてでも付き合ってやりたく…なるだろう。多分。誰でも…。
 
そうして自分に見苦しい言い訳をしながらも、一応確認すべきことはしておく。
「いや、だが……いいのか?」
「??…なにがですか??」
元譲が了承してくれたことにホッとして顔をほころばせた少女は、きょとんとして彼の問いに問い返す。
「いや…孟徳、とか…」
「?孟徳さんが…??何ですか?」
「……いや、なんでもない」
頭の隅に思い浮かべた主の顔を振り切って、元譲は少女が庭に下りたところで広げた露店の前に腰を下ろす。
「ちょっと…破裂させてしまったんですけど…」
それから、はにかんで彼女が差し出した小皿にのったゴマ団子を一気に口の中に放り込んだ。

「問題ない……口の中では、破裂していようといまいと…味は変わらん」
もぐもぐと咀嚼しながらの元譲がそう言うと。
「……元譲さんの奥さんになる方は……幸せですね…」
「!?っっぐ!…ゴホ!」
少女の発した思いもよらない言葉に、盛大にむせてしまった。
慌てて湯呑を差し出し、少女は目を白黒させる元譲を心配げに見、背中をたたく。
「だ、大丈夫ですか!?」
「お…前が、変なこと…を言うから…っ」
「ごめんなさい、でも本当にそう思ったんです―――そうなれば…幸せだろうな…て」
「――――………お代わりを…貰えるか」
「はい!」
今度は器に山盛りになったゴマ団子を差し出して…少女は幸せそうに笑った。
その笑顔を複雑な気持ちで眺めながら…元譲は腹が膨れるまでゴマ団子を食べ続けた。 


夕刻…ゴマ団子でもたれた胃を抱え元譲は自室に戻り。
「………はぁ…」
深いため息を漏らした。
―――あれは、どういう意味だろう?
あの…あの…幸せ云々というのは…?
「深いため息だね~?」
扉を閉めたところで思考に陥っていた元譲は、部屋の奥からの声に二重の意味で驚いた。
つまり、自室に他人が居た事と、それが…今一番会いたくなかった人物その人だった事に。

「も…孟徳!?お前、なぜ…」
「―――ゴマ団子、美味しかった??」
「!?」
「ご・ま……いっぱい、ついてる…衣に」
よほど凄まじく驚いた表情をしたのかもしれない。
苦笑して…文卓に軽く腰かけたままの姿勢で元譲を指差しながら、孟徳はそう指摘した。
しかしその次には、
「ま、ゴマがついてたくらいじゃ、一気にゴマ団子には行きつかないんだけど?」
落ち着かせるのかと思いきや、再び焦らせるような言動をする相手に…明らかに自分が遊ばれていることに気付いて、元譲はようやくいつもの自分を取り戻しながら切り返した。

「こんなところで何をしている、孟徳…。ここはお前の部屋だったか?」
「元譲―――俺が、あの子に……本気じゃないって思ってた?」
「!!……まさか!…お前が女相手に本気じゃない時なんて、無いだろうが」
「うん、そうだけど」
「…………」
常ならば、こういうときに言う言葉は決まっているが。
なぜか今はソレを言いたくなかった。
むしろ―――釘をさす…というか、その足を…止めてみたくなった。

「だが―――お前が本気であろうと無かろうと……決めるのは、あのむすめだろう?」
「――――そうだね…」
元譲の言に…何かを悟ったらしい表情で孟徳はにやりと嗤い。
つかつかと扉の方へやってくる。
一瞬身構えた元譲の横をすり抜けて扉を開けて…。
「じゃあ お互い、本気って事で……」
「!?おい、孟徳…」
「違うの?」

慌てる元譲の声に対し…ほんの少し小首を傾げたように孟徳の頭が揺れる。
その時漸く、元譲の中で何かが腑に落ちた。
―――そうか…そういうことか…。
お前が言いたかったのは、そういうことだったか…
そうして元譲は腹をくくるとこう言った―――。
「…いや…――― ゴマ団子は、美味かったぞ…」
それは恐らく―――宣戦布告に値する一言…。

「あ、そ……」
ぷいっとそっけなく答えて孟徳は部屋を出ていった。
その扉を見つめ…。
その先に消えた人の背中を見つめ…。
―――同じ土俵に立て、と再三そう言っていたのか、お前は……
そう思い至って、元譲は盛大に深い深いため息をついた…。
 

 -終-
 

◆ 言い訳??デス ◆

人間、やっちゃいかんと分かっていることほどやりたくなるものなんですm(__)m
(これをヒラキナオリといいます:笑)
孟徳と元譲のセット、かなり大好物なんですよ!^^
なんかこういう形で書いてるほうが、孟徳って生き生きしてるように見えるのは気のせいでしょうか??(爆)
なんてーか、元譲に我が儘言ったり甘えていたり…色々してるんだろうな、と思いマス。
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お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。

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なお、内容に関しましては無断転記等一切ご遠慮下さいますようお願いいたします。
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