三国恋戦記SS > 孟徳花です(^^ゞ
……孟徳書いてると、本当は花ちゃんを甘く甘く甘えさせてあげたいのに…あのEDが強すぎてそうはならない現実に直面します…(笑)。
EDを昇華する話を書くまでは…こんな調子で、孟徳の片思いシリーズになりそう(爆)
でも、それならせめて甘くすべきなんでしょうけど、そうはならないのはナゼ??(苦笑)
本当に――― 一筋縄ではいかない男ですよ!
……でも、ソコがいいんだけど♪
今回は時間的に、文若の元での仕事が板についてきたころ…でしょうか?
(ああ…元譲EDも書きたいよぉ(ウズウズ))
(例の如く)甘くないのですが…お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m
「はぁーー」
「………」
先ほどから部屋に響く盛大な溜息に元譲はその厳つい顔を更に曇らせる。
「……はぁー」
「……………仕事をしろ…孟徳…」
ついに我慢の限界がきてそう言う元譲を、孟徳は恨めしげに見上げる。
「…なんでお前が此処にいるんだ?元譲…」
「文若からお前の尻を叩けと言われている。ここのところ仕事が滞っているそうじゃないか。文若の眉間のしわがより一層深くなっている…」
「文若の眉間のしわの深さまで責任持てるかって話なんだけど…」
書簡を手の内で玩びながら、結局孟徳が仕事を進める気配は無い。
「―――何をそんなに囚われている?」
「分かっててわざわざ聞くの……お前の悪いくせだよ、元譲」
不機嫌そうに口を尖らせて孟徳は言う。
その様子に、お前は子供か…と突っ込んでやりたいのを我慢して、元譲もまた大仰に溜息をつくと席を立った。
「…茶でも淹れてくる。お前は仕事をしていろ…」
「う・る・さ・い・なぁ、やってない訳じゃない…」
ぷいとそっぽを向いた孟徳を部屋に残して、元譲はお茶を淹れて貰う為に部屋を出て行った。
何を囚われている…だって?
今の俺が心奪われるものなんて一つしかない…。
あの子が…いつかいなくなるとして…俺はそれを黙って見過ごせるのかな?ってこと…。
―――そんなの無理に決まってる。
どうしたいのか、なんて…最初から決まってた。
だけど―――それはあの子の本当の望みじゃないんだ……。
そう、どうしたいのかは分かってる。
でも。
どうすればいいのか…が分からないんだ…。
そこまで考えて、もう何日も同じ事を考え続けて堂々巡りの自分の感情をやり過ごすかのように、深く大きなため息をついた。
「失礼します」
しばらくして可愛らしい声がして茶器を抱えた少女が現れた。
「え!?花ちゃん?どーしたの!?」
「元譲さんにお茶を届けてくれって頼まれたんです。今、休憩中ですか?わ…すごい量の書簡ですね」
「あーー……君んとこの上司がね、これでもかって毎日持ってくるんだよねー」
「文若さんが……」
孟徳と他愛ない会話をしつつ、花はお茶の準備を進める。
文若の所で仕事をしている為かその手順はムダがなく、あっという間に茶碗に琥珀色の液体を満たして手渡してくれた。
「疲れているようだ…と聞きましたから、以前頂いたみたいに桂花の蜜煮を少し入れてみました。甘いものは疲れてる時に良いって聞いたので」
「へぇ?嬉しいなぁ、ありがとう♪」
「私もご一緒していいですか?」
「ふーーん、元譲にそう言うように…言われた??」
「え!?」
「俺の機嫌を適当にとってきてくれ―――みたいな?」
「ぇ…と………そうは…言ってませんでしたよ?」
「ん…じゃあ、何て??」
なんだか一瞬言いにくそうにしたように見えたから、思わず孟徳は突っ込んでいた。
「えっ…」
「?…言えないような悪口を言ってた?アイツ…」
「/// そ、そうじゃないんです……」
慌てて否定しながらも、頬を染めて口ごもる花に孟徳は首をかしげる。
すれてないそんな態度が新鮮で可愛くて…もっと見ていたくなる…。
そんな心持ちで彼女の言葉を待っていると、
「……『ずいぶんと……お前に飢えているようだから、顔を出してやってくれ』…と」
真っ赤になって俯いて…小さな声でそう口にした花に、孟徳は2、3回目をしばたかせてから…破顔した。
「ご、ごめんね…?意地悪が過ぎちゃったみたいだ…。でも……嬉しいな。それでここまで足を運んでくれたんだ?」
手を伸ばして…湯呑を持ったままの花の手を両手で包みこむ。
ただそれだけで、彼女の頬はさらに赤く染まり自分の気持ちが驚くほど満たされるのが感じられる…。
「孟徳…さん…?」
「……君に……飢えていたのは本当だよ?こうしてると落ち着くんだ…。あぁ…失敗だったな…、君を文若につけるんじゃなかったよ…」
「?……あ、の…孟徳さん…」
「ん?」
「元譲さんから言伝てです…『息抜きが済んだら仕事しろ』って」
「…………花ちゃん―――今、この場でソレを言うの…??」
これから、という絶妙のタイミングで気勢をそがれ、孟徳は情けない顔で花を見た。
「えっと…?…お仕事、頑張ってくださいね?」
それから花は、元譲に言われた通り至近距離の孟徳へ笑顔を添えてそう言い足した。
「…分かりました~~」
その言葉に…肩を落としながら文卓へ戻る孟徳の心の内に燻ぶる小さな火種を花はまだ知らない―――。
-終-
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現在お礼文3件UPしています!
(超小ネタSSSより OZMAFIA1・緋色1・
ブラコン1・2013.8.13.)
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お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。
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