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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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5000HIT 区切りのSSは、ラスエス3SS~ヽ(^o^)丿 > 柊いずでお届けします♪

時々自分でも検索サイトでラスエス3の創作サイトが無いか探すんですが…ほとんど見つけられなくて(>_<)、正直淋しい。
それだけじゃなくて、方向性っていうか…こんなふうに書いてていいのかも分からなくてドキドキしてるんです。
そうじゃないだろ!って指摘がいつか来るかもって思ってますので。 基本、小心者属性ですから…(^^ゞ。
とりあえず今は思いつくまま走ってるんですけど…。
そこ違うよ!っていうのがあれば、こっそり教えて下さいね?(笑)

それでは、ありがちですが(でも、王道ですよね!)風邪っぴきネタで!
(少々長めですが)お楽しみいただけましたら、幸いですm(__)m
 




その日、私はカッツェからの連絡を受けて慌ててお店に行った。
足早にバックヤードの方へ顔を出すと、
「失礼します…柊さん…!?」
「あぁ、ほら、お迎えが来ましたよ、店長」
私の顔を見るなり流聖さんがそう言うから、
「何が迎えですか。…彼女はお客様ですよ、流聖」
珍しく不機嫌そうな声でそう言って、長椅子から身を起こそうとする柊さんを流聖さんが押しとどめていた。

「すみません、お呼び立てして…。貴女しかお任せ出来る女性(ひと)がいなくて。…どうもさっき飲んだ風邪薬が合わなかったらしくてフラフラしてるんですよ。明日はどうしても店に出て貰わないといけないので、今日はもうあがってくれと言ってるんですが……聞いてくれなくて」
「何ですか、流聖。そんなうすら寒い現実をお客様に洩らして…ホストの自覚があるんですか」
「ね?いつもより、感情的でしょう?」
「そうですね…」
流聖さんに小声で言われて私もその通りだと思った。
今日の柊さんはいつになく噛みついている感じがする。

「…柊さん、今日はお店は他の人たちにお任せして、帰りましょう。なんだか辛そうですよ?熱も……上ってるんじゃないですか?」
そう言いながら、私はつい癖で自分の前髪を掻きあげて柊さんの額とコツンと併せて熱を測った。
「――――」
「ほら、結構熱がありますよ。さっき奏君がタクシー呼んでくれてましたから一緒に帰りましょう」
「…(見てるこっちが恥ずかしいな…)じゃあ、お願いしますね。俺はフロアに戻ります。……店長、貸し一つですからね」
その言葉に柊さんが何か返そうとする前に、流聖さんはフロアに戻ってしまった。
「……逃げ足の早い…」
「?……皆心配してるんですよ…。さ、行きましょう、立てます??」
私が肩を貸そうとすると、柊さんは不機嫌そうなまま立ち上がり、少しふらつく足取りで裏口へ足を向けた。

部屋に帰ってすぐ柊さんの熱を測ったら……思っていたより熱が出ていた。
「―――もう今日はゆっくり寝て、明日、朝一番に病院に行きましょうね」
体温計をケースに戻しながら私がそう言うと、形の良い眉を寄せて柊さんは私を見た。
「…『行きましょうね』…?―――病院までついてくる気ですか?」
「だって…放っておいたら病院に行かなさそうですもん、柊さん」
「それは…余計なお世話というものでしょう。もう大丈夫ですから、貴女は早く帰りなさい」
「ダメですよ、流聖さんにお願いされちゃったし」
「………いずみ…」
「それに、………こんな風に、ちょっと弱ってる柊さんを見る機会なんて滅多にないし…」
「………やはり…ソコですか」
「いつも微妙に意地悪されてますから……たまには私も柊さんの弱みを…!キャ」
ちょっと浮かれてそんなことを口にしたら、いきなり手を掴まれてベッドの中に引きずり込まれていた。

「柊さん…!?」
「確かに………弱っていますね…。頭もボーっとしてますし感覚もいつもとは違う。―――それってどういうことか分かりますか?」
「え!?」
「弱っているのは体だけではない――――…頭…理性も、本能を抑えることが出来ない。……そういうことです」
そう言って―――唇を力任せに塞がれて…息苦しさに喉の奥で声が漏れた。
「!!……っ…ンんん…!!」
熱の為か潤んでいるのに…ひどく冷めた瞳で私を射抜きながらも、反対に熱いその指先は私の首筋から胸元までをまとわりつくように撫でる。
重なる体には衣服を通して熱が伝わり…同時に激しく脈打つ鼓動さえも肌に刺すように伝わってきた。

「ひいら…ぎ……さん…」
「だから、帰りなさいと……言ったんですよ…」
戸惑う私のことなんて無視をして、柊さんは貪るようにキスをして舌に吸いつく。
もう……柊さんの熱なのか、自分の熱なのか分からないくらいお互いの熱が混ざり合っていて―――。
「おバカさんですね?……熱くらいで、わたしが大人しくなると思ったのですか?」
「ぁ…んっ……」
いつの間にか開けた私の胸元にいくつもの赤い痕を残しながらそのまま私を抱きしめる。
「っ………柊…さん…?」
けれど…私の肩に頭を預けるとしばらく身動きしなくなった。

「柊さん!?…だいじょう」
「冷たくて…気持ち良いですね……。ふふ、いつもは貴女のほうが、ずっとずっと熱くなっているのに…」
艶めいた声でかすかにそう囁かれて…。
「柊さん!…私が冷たいって…ソレ絶対熱が上ってますよ!!こんなことしてる場合じゃ――」
「大丈夫ですよ。貴女をこうして…抱き枕にしていれば―――すぐによくなります」
そういって私を抱きしめる腕に更に力を込めるから…。

「も…もう…!知りませんよ!…本当に…」
離してくれる気配がないから、仕方なく私は柊さんの背に腕を廻して。
宥めるようにゆっくりと背中をさすってあげた。
せめて心地よい眠りに導いてあげたくて……。
「いとしいいとしい…わたしの姫―――わたしの、優しい姫…。貴女は最高の…抱き枕ですよ…」
「最後の一言は余計です」
私の言葉に、かすかに笑う気配がしたけれど。
すぐに眠りについたらしい呼吸が聞こえてきて、私はもっと力を込めてその熱い体を抱きしめた。
「もぅ……朝になって、熱があがってたら…許しませんからね?」
そうして抱きしめてるうちに…私もまた眠りについてしまっていた―――。


翌朝―――なぜか視線を感じて目が覚める。
目は覚めたんだけど……なんだか目を開けるのが怖くて、一瞬ためらっていると、
「おはようございます…姫?」
「っ…はよう……ございマス」
照れくさくてなんだか顔を上げられない私の頭の上から、笑みを含んだ声で先にあいさつをされた。
「どうかしましたか?…おやおや…真っ赤になって。昨夜の、わたしの熱が伝染ったんじゃないですか?どれ、熱を測ってあげましょうね」
「!ちがっ…あ…」
その腕から逃げ出すより早く捕らわれて重ねられた唇は、昨夜とは比べ物にならないほど収まりがいい体温を伝えてくれた。

「熱は無いみたいですね…」
「ん…っ…も…!何が…熱をはかる、ですか!こんな…!」
「おや、これではご不満ですか?なら、直接…肌を合わせて確かめてみます?」
「ちょ…柊さん…!」
「冗談ですよ」
私があんまり慌てるものだから、柊さんは可笑しそうに笑う。
まったく…―――けど、昨日よりずっと表情が穏やかだ…。
行動はアレだけど…こっちの方がいつもの柊さんだし…。
もう、大丈夫そうかな…?
私が内心でほっと息をつくと、それを見透かしたかのように、
「お世話を掛けましたね……。貴女に抱きしめられる事なんてそうそうないのでずいぶん胸が高鳴りましたよ?」
「!…き、気づいてたんですか!?」
眠ったと…思っていたのに。
しっかり認識されていたんだと思うと、何だか恥ずかしくなる。

「そりゃあ……。ふふ…貴女を抱きしめて貴女に抱きしめられて……それがなんだか、とても心地よかったんですよ…。独りではないと感じる事が出来て…」
「柊さん……」
普段は聞かないような…殊勝な言葉がなんだか胸にじんとくる。
良かった…やっぱり一晩側にいて正解だったんだ…。
「それに……やっぱり貴女は最高の抱き枕でしたしね…。一晩で熱をすっきり納めてくれたのですから……これほどの妙薬はありませんよ。これはカッツェで思う存分自慢しなければいけませんね…?」
「!や、やめてください!!」
せっかくの心にくる言葉を台無しにするようないつもの柊さんの言に…私が思いっきり拒否したのは言うまでもない。


THE FIN

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ベルル
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自己紹介:
乙女ゲームもブログもまったくの初心者が管理人をしております。
お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。

こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。

なお、内容に関しましては無断転記等一切ご遠慮下さいますようお願いいたします。
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