割とまっとうな話を書いていると、ときどきヤバイのが降ってきます…。
特に黒ヒノカはもともとが黒いだけに、その波に乗ってしまうと大変なことになります。
今回は、少しその傾向が……。
直接的表現はありませんが、考えようによってはダメな人もいるかもしれません。
ご注意くださいマセm(__)m
それでは、お楽しみいただけましたら幸いです。
どうして……こんなにも、好きになってしまったんだろう…?
こんな僕にそんな資格なんてないのに。
どうして――。
「…アキさん、これは…?」
アキに呼ばれて店にやってくると、テーブルの上に緑色の液体が置かれていた。
「昨日、薬屋さんに教えてもらったの…。ほら、ヒノカ君よく熱を出すでしょう?それ…熱に効くんだって…。あ、味見したよ?…大丈夫、ハチミツとか入れて飲みやすくしたから……試してみて?」
「………アキさん…?……手…どうかしましたか?」
コップとアキを見比べている時、気付いた。
両手を…後ろに隠している…?
「な、なんでもないよ…?それより飲んで……あ…!」
ごまかそうとしているのが分かったから、ヒノカはアキに詰め寄って強引に彼女の右手を引っ張り出した。
「!!……アキさん…!」
そして小さく驚きの声を上げる。
アキの白く細い指先は痛々しいほど荒れていて、今も血が滲んでいた…。
「ど…したんですか……この手は…!」
鍛冶をしているときは革の手袋をして手を保護している。
採取に行っても掘り返したりするので、いつも手袋は欠かさない。
だから、アキの手は普通の女の子の手と同じように白くてきれいだった。
昨日までは――。
「え…ぇと…ちょっと……薬草で……痛めちゃって…」
「……え?…」
アキの言葉にヒノカは言葉を無くす…。
そんな…まさか…。
こんな自分のために慣れない薬を作って、扱いづらい薬草で手を荒らしたというのか…。
本当に…なんて人のいいことを。
なんて……心を揺さぶることをするんだろう…この人は―――。
「だ、大丈夫よ、大したことな……!!」
苦笑いして弁解するアキの目の前で、ヒノカは傷だらけのアキの指を口に含んだ。
そして舌でそっと傷口を撫でる。
そうして与えられる刺激に……アキの身体は熱く火照る…。
「ひ、ヒノカ君!?」
驚きと恥ずかしさでアキは手を引き戻そうとするが、手首を掴んでいるヒノカの力には勝てなかった。
「ヒノカ君……も…やめて……」
顔を真っ赤にしてアキは懇願した。
ただ指を吸われているだけなのに…どうしてこんなに身体がアツクなるんだろう?
そんな自分がすごく……恥ずかしい…。
ヒノカは右手の指を1本1本丁寧に吸い上げると、ようやく視線を上げアキをみた。
「…こんなこと、もう…ダメですよ?」
「え?」
「…僕の為に……貴女が傷つくなんて…ダメなんです」
苦しげなその声音に、慌ててアキは弁解した。
「ヒノカ君のせいじゃないよ!わ、私が好きでしてるだけなの…!だから、気にしないで!」
「じゃあ…!」
「!!」
ヒノカはアキの右手を力強く手繰り寄せると、反動で宙を切る左手も捕まえ口元に寄せた。
「せめて、その傷を…癒させてください…」
そして――傷ついたアキの左手の指も口に含んだ……。
「ヒ…ヒノカ君……も…いいから………大丈夫だから…ね…?」
左手の指も1本ずつ丁寧に吸われて、アキは訴えた。
それには構わずヒノカの舌は優しくアキの指先を愛撫し続け、その熱さと…時折感じる傷口の痛みにアキは翻弄され続けた。
いつもは―――あんなに激しく求めてくるヒノカのその静かな行為に……心まで吸い取られてしまいそうだと感じながら…。
「アキさん…」
しばらくしてようやくアキの左手を解放し、ヒノカはアキの火照った顔を覗き込んだ。
「またこんな風になったら……こうして僕が傷を舐めてあげますからね…?」
♪BGM with 【JUDY AND MARY:LOVER SOUL】
……今あなたの体に溶けて ひとつに重なろう…
THE FIN
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現在お礼文3件UPしています!
(超小ネタSSSより OZMAFIA1・緋色1・
ブラコン1・2013.8.13.)
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お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。
こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。
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