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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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三国恋戦記SS > 公瑾花 ですヽ(^o^)丿


一応PS2版を買ったんですが、まだPLAY出来てない…(苦笑)。
まあ、内容に関しては追加要素は無いと聞いているのでそんなにあわてなくても良いんですけどね!

さて1ヵ月ちょっと振りくらいの公瑾花ですね^^。
久しぶりに書くと、どうしても ぶれ が出やすくなってしまいます。
多分再PLAYとかすると、本編の公瑾とのギャップを感じて、血の気が引いてしまうんでしょうね~^_^。
(だからPLAYできない…との弁もある orz)

いや、まぁギャップは最初っから自覚してたんですけど。
時々お散歩して他の方の書く公瑾を読むと結構凹むんですよね。
デモ―――こういうふうにしか書けないから、と割とすぐあきらめて、妄想の世界にトリップしたりしてます(^^ゞ。
ということなので、いつも通り微糖な感じでお届けしますね!(^^)


そしてそして…。
実は何気に3年目に突入しました!ヾ( ̄∇ ̄=ノ バンザーイ♪
(自分でも結構ビックリです…)

これもひとえに遊びに来て下さる皆様がいらっしゃるから!
本当に…いつも暴走具合にお付き合い頂きましてありがとうございます!!m(__)m
これからも、適度にお付き合い頂けましたら光栄です(^^ゞ。


さて、それではいつもの感じですが…続きの先へどうぞ!
お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m
 



ひとつ
ふたつ…
細い尾をひいて流れ落ちる小さな輝き。
深い藍色の空を公瑾は憂いを含んだ瞳で見上げた。
毎年、この時季には多くの星が落ちる。
古い文献を紐解けば、その様に凶相を見出し右往左往した記録もあるようだが、今は識者の間ではある時期に於いてこのような光景は当たり前のものと認識されている。
瞬く星々の間を 一瞬縫うように…またはすり抜けるように流れ落ちる星の輝きを―――星見を始めたばかりの花に 見せてやるべきだろうか?
そう思いを巡らせていたところに、あわただしい気配がして扉をたたく音がした。
「…公瑾さん、花です…!」
常になく興奮した様子のその声に、一瞬緩みかけた頬を引き締めると公瑾は扉の方へと足を踏み出した。


「公瑾さん、公瑾さん…!」
逸る気持ちが押さえられないまま花が公瑾の執務室の扉が開くのを待っていると、予想通りの渋面で公瑾が顔を出した。
「なんですか、こんな時分に…」
いくら公認…というか黙認されている仲とはいえ、婚儀も経ていない未婚の男女がおおっぴらに逢瀬を結んで良い時間とは言えない。
そんなことは花も分かっていたけれど、それ以上に伝えたいことがあったのだ。

「お小言は後で聞きますから! 外!ていうか、空!! 見て下さい!」
興奮した様子で花は公瑾の手をとり、そのまま廊下を下りて中庭へと連れだした。
「あぁ…貴女も、星を見ていたのですね…」
庭へ引き出されて、公瑾は合点がいったという風に頷く。
「え、あ……公瑾さんも見てました? 今も沢山星が…!」
花の指さす先の藍染の空にちりばめられた星々の間を 流れ落ちる光の筋が見える。
「あ、また…!」
「流れ星がそんなに珍しいのですか?」
「だって、こんなに沢山ですよ…! 元の世界じゃこんなの見られませんでした」
目を輝かせて空の様子を眺める花をほほえましく思いながら、公瑾は 以前に彼女が語った 彼女の国の夜空の様子を思い出していた。

「―――夜になっても とても明るいから、星はあまり見えないと言っていましたね」
「そうなんです。 それに空気も悪いし……田舎に行けば星は沢山見れますけど、流れ星はやっぱりそんなに簡単に見えません」
「そうですか、それなら……教えてさし上げれば良かったですね。 この時季は沢山星が落ちるのですよ…」
「星が、落ちる…?」
「えぇ。 今は記録もきちんと取られているので早々混乱しませんが――――こちらでは星が落ちると言う事は」
 
「あ!!」

公瑾の声を遮って、花は更に大きな声を上げた。
空を裂くほどに大きな大きな光の一筋が輝いて―――ゆっくりと消えた…。

「――――― スゴイ! 今の!!」
 花は大きな瞳をより一層大きくして公瑾を振り返った。
「私の元の世界の言い伝えでは、流れ星が消えるまでに願い事を3回言うことが出来たら、その願いが叶う…って言われてるんです!! 今くらい長く光ってくれていたら3回言えますよね!」
「なるほど。……だからそんなにも、星が落ちる様を嬉しそうに見ることができるのですね…」
「え!?…と、こちらでもそうじゃないんですか??」

小さく首をかしげて花は公瑾を見つめる。
先ほどからの自分と公瑾の興奮度合いの差に、漸く気付いたようだ。
そんな花に対し、一瞬 公瑾は先ほど自分が口にしようとしたことを、とどめておこうかとも考えたけれど。
星に関する事なら自分以外でも…たとえば子敬だとかに問えば、どうせ答えに辿り着くのだという事に気付き、公瑾は閉ざしかけた口を開き、先ほど言いかけたことを告げた。
 
「……こちらでは、命が失われる時 星が落ちるのだと言われているのです。 また、星が落ちる様、流れる様を見た者は近く命を失う、とも…。 天にあって輝くものが、いきなり地上へ向けて落ちるのです―――それは凶兆を現すと解釈されてきたのですよ」
「……そう、なんですか…。 じゃあ公瑾さんにとっても今夜のような空は」
公瑾の言葉に花は少し眉を下げて、そんな不吉な空の下に引っ張り出されて…迷惑に思っていたのでは、と窺うように彼を見上げた。
しかし。

「―――けれどもし、貴女の国の言い伝えを知っていれば……わたしも先ほどの火球には願わずにはおれなかったでしょうね…」

「……え…?」
「どちらを信じても、さほどの違いはないでしょう…。どちらも言い伝えの類なのですから…。ならば、より幸せに近づける方を信じたいではないですか。 貴女の国の言い伝えは、人に優しいものが多いのですね…」
「/// …公瑾さん…」
思いがけず、公瑾から寄り添うような言葉を向けられて自然と頬が熱くなる…。
今更こんなことで赤くなるなんて――――。
「(うわぁ…私……絶対 真っ赤になってるよ…)」

自身の熱に驚いて、ぼうっとしてしまった花の様子に気づいた公瑾が、
「花殿?」
いぶかしむ様にこちらへ手を伸ばしてきたので、慌てて花は話題を転じた。
「!ぁ…えぇ、と……『火球』ってなんですか…!?」
「あぁ…先ほど貴女が歓声をあげたあの大きな大きな流れ星の事ですよ……。 あれほど明るく強く輝きながら落ちる星は火球と呼ぶのです」
「……そうなんですね…!」
お愛想のように乾いた笑いが花の口から小さくこぼれた後、
「………」
「………」
二人の間に横たわる微妙な空気…。
「(どうしよう…変に思ってるよね、公瑾さん…)」
「―――――― 花…」
「はいっ!?」

公瑾の静かな声音には不釣合な裏返った声で返事をしてしまい、花は思わず身を竦めた。
そんな花へ手を差し出して、
「―――もう少しこのまま…共に星を待ちませんか? あれほどの火球はもう落ちないかも知れませんが…」
「公瑾さん…」
貴女と共に星を見たいのです…と言外の声が聞こえた気がして、花は躊躇いなく公瑾の手に自分の手を重ねた。
手と手を重ねたら不思議と心が落ち着いてきて…なんだかこのままずっと手を繋いで星を見ていたくなった…。

「さっきみたいな流れ星……また、見られたらいいですね」
しばらくして 花が空を見上げたままそう言うと、
「そうですね………願いごとを用意して、気長に待ちましょうか」
そう答えながら、公瑾は己の手の中にある一回り小さなその手をそっと握りしめた…。


 -終-

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こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。

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