いらっしゃいませ!
このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!
-since 2009.7.25-
三国恋戦記 PS2版 本日発売!ですね~ヽ(^o^)丿
ってことで、お祝いSSです^^。
悩んだ末に、甘め(?)の 公瑾花 でお届けすることにしました~m(__)m
「シリアス+ヘタレ気味の公瑾」とどっちにしようかな~?と迷っていたら、思いのほか時間が過ぎてしまい、結局甘めの方が出来上がりました。
たまにはこんな…「ただいちゃついてるだけの二人」もいいかな…と(^^)。
ご興味のある方は続きの先へどうぞ!
お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m
――――本気の手合わせをしたら、怪我させちまった♪
上機嫌で鼻歌なんて歌いながらの主人の言葉に、花は薬箱を手にすると血相を変えて部屋を飛び出した。
お目当ての人はなるほど…主の言うように裏の井戸のところで手桶に水を張ってそこに手首まで浸していた。
「公瑾さん!!手、見せて下さい!!」
慌てて駆け寄る花に向かって、しかし公瑾は不思議そうに答える。
「どうしたんですか、そんなに慌てて」
「怪我させたって仲謀さんが…!」
「大したことはありませんよ」
そういって桶から引き揚げた手を拭いながら部屋へ戻ろうとする公瑾を、花は慌てて捕まえる。
「ダメです!! 公瑾さんは自分の事には本当に無頓着なんですから…ちゃんと手当しないと! ちょっとしたことで体の具合は悪くなるんですよ。 それに これって利き腕じゃないですか。 筆だって持てないし、琵琶も……弾けなくなったらどうするんですか!?」
「それは困りますね…」
本当に困るのか?と疑いたくなるほど真剣味のない声でそう言って笑う公瑾に、花は頬を膨らませて薬の準備をする。
「どうしてそんな顔をするんです?」
「だって……本気でそう思ってないじゃないですか…」
”私はこんなに心配してるのに…” 言外にそう言いながら花は公瑾をちらりと見遣った。
「心外ですね…『困ります』と言いましたよ?」
そんな花の視線を受けても、しれ…と公瑾は答える。
すると花は口元に小さく笑みを浮かべながらも溜息をつきつつ、
「――――公瑾さんは…」
薬草を練ったものをヘラでとり、確保した公瑾の手首にそっとのせた。
「…本心じゃないことを言うときは すごくスラスラと言葉が出てくるんです」
「――――」
「本気の時ほど……沢山考えて言葉や表現を選びながら丁寧に話すんです。 だから、今のは相槌みたいなもの、ですよね?」
練り薬の上に油紙をあて包帯を巻きながら花がそう言うと。
「―――――花…」
「!?っ…公瑾さん…!?」
不意に手元に影が落ちて――――何事かとあげた視線のすぐ目の前…至近の距離にある公瑾の秀麗な顔に驚いて、花は思わず息をのむ。
「わたしにしては珍しく 素直に貴女の言う事を聞いているのに、お小言ですか?」
ふぅ…と囁きかけられて花の頬は見る見るうちに朱に染まる…。
久々のその急接近に…驚きのあまり包帯を結ぶ指に力が入りすぎなかったことを褒めて欲しいくらいだ。
「な…んで、…急に……近づくんですか!?」
けれど身を退こうにも、いつのまにか両手を公瑾の両手に…指を絡ませるように繋がれていて…。
「手…! い、痛くないんですか!? こんな角度じゃ…」
「痛いですよ?」
ほとんど呼気のようなその低い声に心臓を打つ早さは加速して―――鼓動が耳に響いて…痛い。
「だったら…」
「痛いので…無理にほどいたり、しないで下さいね?」
「!!…そんな言い方……ズル…い……っ…!」
花の抗議など気にもとめず ゆっくりと近づく公瑾の顔…。
その近さに堪え切れなくて思わず目を閉じた花の唇に吐息が触れたと思った時には、唇が重なっていて…。
「大人しく言う事をきいたご褒美を……いただきますよ」
「…んんっ……!」
呼吸に合わせるように何度も何度も何度も…優しく唇を押しつけられる…。
キュ…と瞑った花の目尻に じわりと涙がたまった頃、ようやく強引で優しい接吻の嵐は、満足したように彼女との間に距離を置いた…。
「………公瑾…さん…」
いつの間にか絡みあっていた指は解かれていて、彼の手が優しく花の頬を包み、その指先が軽く彼女の涙をぬぐった。
「腫れがひくまで……毎日、こうして手当してくれますか?」
「それは…勿論…! って…!ダ、メですよ…!」
間髪いれず承諾しそうになって花は慌てて瞳を尖らせた。
何かに気付いたようなその花の様子に、公瑾は悪戯っぽい笑みを浮かべる。
「手当はしますけど!…こ、ういう /// 『ご褒美』とかはナシですからね!」
「おや、残念」
包帯を替えるたび、薬を塗り直すたび…こんな風にキスをされたのでは…!
公瑾の罠に気付いて先手を打った花に、
「わたしの言いたいことがよく分かりましたね?」
「―――好きな人の事なら……何でもお見通しですっ///」
「では―――わたしが今何を望んでいるのかも、お見通し…?」
「ぇ…!」
「コレは……わたしのことをよく見ていた、ご褒美ですよ」
頬を包み込んだ手に少しだけ力を込めて…逃げ場のない花の唇に優しく口接けすると、公瑾はふわりと微笑った。
その笑みが あんまり優しいものだから…花は抗議するのも忘れ、ただただ恋人を見つめ返すことしかできなかった―――。
-終-
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ベルル
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非公開
自己紹介:
乙女ゲームもブログもまったくの初心者が管理人をしております。
お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。
こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。
なお、内容に関しましては無断転記等一切ご遠慮下さいますようお願いいたします。
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