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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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カウンター 2300HIT ありがとうございます!!ヽ(^o^)丿

ちょっと前から手をつけて止まっていたルディハンナです♪
甘くしようと思ったのに、あまり甘くならなかった…(^^ゞ
何度も書き直したせいでしょうか? …頭の中ではもう少し、甘々の予定だったのですが。

この間久しぶりにPSPを起こして、ウィル・オ・ウィスプのCGを見直していたんですが。
ジルもいいんだけどやっぱりルディの可愛さには誰もかないませんっっ(苦笑)

FDの方のCGコメントで、ルディはハンナを泣きやませる役専門だと言っていたので、こんな風になりましたm(__)m
ルディもそうなんですがハンナも、心に傷…じゃないけど少し脆い所を持っているように思うので。
立場を変えてお互いを補い合いながら一緒にいるんだろうなと思いました。

それでは、お楽しみ頂けましたら幸いです^^。




「ルディの…バカ…!………バカ、バカ……ばかぁ…!」
彼の胸に縋りついて激しく泣きじゃくる私を、きっとルディは困った顔で見ているんだと思う。
そして理由も言わずただ彼を詰る私を、ルディは優しく抱きしめ背中をさすってくれる。

「よしよし…何があったの…?どうして泣いているの?ハンナ…?」
「…っ……く…」
しゃくりをあげながら私は小さく首を横に振った。
だって…言えるわけないわ…。
ただ―――怖かった…なんて。
それに分かっているもの。
ルディより私の方が、ずっと悪かったって…!

本の些細なことでケンカみたいになって、黙って買い物に出かけたのは私の方。
でも、帰ってきたら家の中には人の気配が無くて。
家中捜してもルディの姿が無くて……出て行ってしまったんだと思ったの…。
そうしたら急に…あの…ひどく冷たい孤独感に囚われて―――怖くなった…。
『また』…独りぼっちになったの…?

「ハンナ…?ねぇ、ホラ…いいものを買ってきたんだよ。さっき家の前を通ったとき、すぐ追っかけて仕事が始まるのを待ってたんだ♪」
私を宥めるためルディは明るい声で言うけれど。
「っ……らない…!」
ルディから離れたくなくて…まるで駄々っ子のようにかぶりをふって泣きじゃる私に、クスと笑みをこぼして彼は囁いた。
「いいのかな?そんなに聞き分けなくても…?…絶対君は気に入ると思うんだけど♪」
「…ルディ……」
「あぁあ…涙でぐしょぐしょだ……ね…泣き虫姫??」

泣き濡れた私の両頬を両手で包み込んで、ルディはその明るいスカイブルーの瞳を私の目線に合わせる。
そして、
「ほら、…あーんして?」
そんな言葉にも、ルディの手の中で私は再び首を横に振った。
まだ止まらない涙が彼の手を濡らす。
困ったように微笑んだルディは、片手で私の顎を捉えて仰のかせると、指先に軽く力を込めて私の口を開かせた。

「ゃ……!」
何をされるのかと困惑した私の口の中へ、優雅な手つきで彼は何かをねじ込んで。
口の中に広がるのは、甘い香り……。
「どう…?美味しい?」
キラキラと輝く瞳が、私の表情のわずかな変化も見逃すまいと迫ってきていて。
「………あ…まい…」
単純な言葉しか出てこなかったけれど、私の表情に彼は満足そうに頷いた。
ほんのりと温かかった事もあって、その甘みは私の心の中までも優しい色に染めてくれた…。

「もう1ついかが?お嬢さん?」
ルディはもう1粒摘んで私の唇にあてがった。
私はそっとそれを口に含み…。
「…おいしい……」
もう一度よく味わうとそれは甘いだけじゃなくて、ほんの少しの苦みとふんわりと鼻に抜ける心地よい香ばしさがあった。
「気に入った…?」
ルディの笑顔に―――私は素直に頷いていた。

温かくて、甘くて、でも少し苦みもあって……まるでルディのよう…

心の中で私はそう呟いて、目の前の瞳を見つめ返す…。
あんなに不安に満ちていた私の心は落ち着きを取り戻し、今はこんな状況になっている事に恥ずかしささえ覚え始めていて……。
そんな私の様子を感じ取ったのか、ルディは私の頬に手を添えて少しいたずらな笑みをうかべて、
「良かった…やっと涙も止まったようだね…僕の可愛い泣き虫姫??」
「な…泣き虫だなんて……ひどいわ、ルディ」

やっぱり恥ずかしくなって頬が熱くなる。
そんな私を楽しげに眺めルディはあっさりと言い放つ。
「あんなに泣いていて、泣き虫じゃないって言うのかい??…ふふ…でも、ホラ、君の涙を止めるのは僕の役目だからね?…ぼくの前でならいくら泣いてもいいんだよ?」
本気とも冗談ともつかないその言葉に私は目を丸くしていた。

「だけど、覚えておいて…?…他の男の前であんな風に泣いたりしたら―――許さないからね?」

その囁きは甘く苦く私の心を染め上げて。
春の陽射しの様な微笑みをうかべたまま…ルディは私に優しく口接けた―――。


THE FIN

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