(ええぇ…と、連続UPを目指してますのでね!ジャンルその他問わずでご容赦下さい(^^ゞ)
いえ、少々イタイ系なのでR12にしておきました。
苦手な方はご注意くださいませm(__)m
お正月はいつも……「自堕落な自分を反省する日」なのデス(苦笑)
いつも、
「早起きしよう」とか。
「お酒を飲みすぎないようにしよう」とか。
「ちゃんと食事を摂ろう」とか。
―――そしてコレが守れた年は今まで皆無なので、「反省の日」なのですね…。
今年はこれにもう一つ加わりましたね。
「新年にふさわしいSSをUPしようよ…」ヽ(^o^)丿
今年もこんな調子でいくのかと思うと、一抹の不安を感じてしまうのですが……どうか見捨てず、温かく見守っていただければなぁ…などと思っています^^
皆様、今年もお付き合いのほど、宜しくお願いいたしますm(__)m
「どうしたの?ハンナ……僕の顔に何かついてる…?」
にっこり笑ってハンナを見下ろすルディ…。
いつもと変わらない笑顔…
鮮やかなスカイブルーの瞳はまっすぐ愛しい少女を見つめていて…
その整った口元には……笑みが浮かんでいて。
だから。
余計にハンナの背筋には冷たいものが走る。
その笑顔と、この状況のギャップに―――。
なぜなら彼は、ハンナの両手を押えこみベッドに押し倒して覆いかぶさりながら…彼女を見下ろしているから―――。
「……ルディ……ど…して……?」
声が震える…。
その瞳は怯えて、体は竦んでいて……今にも泣きだすんじゃないかというほどで―――。
けれどハンナはルディを恐れていたのではなかった。
彼女が恐れているのは―――ルディの中にある闇…。
もしも又、その闇に彼が捕われているのだとしたら……?
そう思うと…自然と声が震えた…。
「『どうして』…?…ふ…よくもそんなセリフが言えたものだよね?」
「どういう事?」
何かを知っている口ぶりでそう言うルディに、ハンナは今出来る限りの理性を総動員して問い返す。
すると彼は眼を眇めてハンナを見、おもむろに彼女の首筋に顔をうずめた。
「…僕が、何も知らないと思ってるの…?」
「……っ…!」
首筋に唇を這わせながらルディは囁く。
熱のこもった吐息が耳朶をくすぐり、ゾクゾクとした感覚が背筋を這いあがってくる。
ハンナはその感覚から逃れたくて思わず顔を背けた。
「―――さっき……アーヴィンの馬車で送って貰ってたよね?」
「!!!……ぅして…っ」
知られているはずはないと思っていた。
1ブロックも手前の角で馬車を下ろしてもらったのだから。
……隠していた訳ではないけれど、そのことを知ったらきっとルディは気を悪くするだろうと思い、ハンナは黙っていたのだ。
それをどうして知っているのだろう…!?
家からじゃ絶対見えない場所だったのに…!
「―――そんな顔をして……。…ホント、君は嘘がつけない人だね……。隠し事もやめた方がいいよ?…僕はそういうのを暴くの、得意な方だからさ?」
揶揄する口ぶりで…ルディは苦笑しながら言った。
「だって……だって…!」
「君は…気づいてないんだろうけどね…?」
そう言って彼は、指先でハンナの唇に触れる…。
ゆっくりとその輪郭をなぞり、その形…柔らかさ…温もりを確かめながら…。
「―――部屋に入ってきた時……アーヴィンの使っている香水の匂いがしたんだよ…。それに………どういう訳か君の、首筋からも…ね?」
「!!…ルディ…!アーヴィン様とは市場からの帰りに偶然行き会っただけなの!……私の荷物が多いのを見て、ご親切に馬車に乗せて下さっただけ!本当よ!!…別れ際に、私の肩についていた糸屑に気づいて、取って下さっただけなの!本当に…それだけよ!ルディ!!」
「ふ―――ん?…随分と…必死に訴えるね…?」
ハンナには、ルディの声の温度が数度下がったように感じた。
そう…ハンナがアーヴィンを庇っている様子がルディには気に入らないのだ。そうと分かっていても、このままではきっとルディは、アーヴィンに何かしらのアクションを起こすだろう。
それは絶対にさせてはならないのだ。
でも…。
「だって!アーヴィン様は親切で声を掛けて下さったよ…!…ねぇルディ?…アーヴィン様は悪くないの!黙っていたのは私なの!1ブロック手前で下ろしてってお願いしたのも私なの…!だから…アーヴィン様に何かしたりしないで…!?」
ハンナが必死になればなるほど、ルディの瞳にはさらに危険な色が広がって…。
「『今まさに』…僕に何かされそうになってるってのに……君はアーヴィンなんかの
心配をするの…?―――はぁ、ホント…呆れてものも言えないよ…」
「…ルディ…」
少しだけ…口調が和らいだ気がして、ハンナは一瞬気を緩めてしまった…。
けれど、それは間違いで…。
「―――気に入らないなぁ…このアーヴィンの移り香…。まるで君が彼のものだって言われてるみたいで、ムカつく!!」
「ぁ……!!」
一瞬で…ルディの口調は一変し…。
喰らいつくような激しさで―――ハンナの唇を塞ぐ…。
唇ごと吸いつかれ、抗う間もなく差し込まれた彼の舌が強引に絡みつく…。
「…んんっ…!!」
余りの激しさに、どうしていいか分からなくて…
きつくつむったその目尻から涙の粒が1つこぼれたけれど……それに気づいてもルディがハンナを解放する気配は無かった。
それどころか、呼吸すら奪うほど更に激しく彼女の唇を貪り……。
頭の芯が痺れるような感覚に、ハンナはついに意識を手放してしまっていた…。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
激しい感情の波に煽られて―――すべての感覚を遮断してただ彼女を求めた…。
彼女の柔らかな唇…細い首筋…キュッと瞑った菫色の瞳…艶のある柔らかい髪……華奢な腰を抱きよせ、抗う力を失った肢体を強く強く抱きしめる。
いっそお互いの身が一つに溶け合ってしまえばいいのに…と。
溢れ出て止まらない愛おしさと…想いが伝わらないもどかしさに気が狂いそうになる…。
愛してる!
愛してる!!
愛してる…!!!
僕だけを見て!
僕だけを感じて!!
その想いを伝えたくて……。
―――ただそれだけなのに…
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「……………」
どれくらいの時が経ったのだろう…?
ほんの一瞬だったのかも知れないし、ずいぶん時間が経ったのかも知れない。
ハンナは薄れていた意識を取り戻し、そして…気づいた。
彼…ルディの怒りの根底にあるものに。
――あぁ………これは…独占欲だけじゃなくて……。
そう………すごく淋しくて、不安になっている気持ち……。
ワガママかも知れないけれど…私の興味も何もかもを自分だけに向けて欲しくて……駄々をこねているような……。
ただそれだけなんだわ……。
…なんだ、それなら何も…恐くない―――。
この人は―――私を愛しすぎているだけ……。
「ハンナ……?」
間近にあるその端正な顔が…不審そうに曇る。
じっとルディを見つめるハンナの姿は、彼の想定には入っていないらしい。
だから。
ハンナはふわりと微笑みを返す。
「………さっきまで怯えていたくせに……何、その顔…」
予想外のその表情に…ルディは少し拗ねたような声で返す。
あぁ――いつもの彼が帰ってきた……。
その声にハンナはそう感じ、
「…恐かったのは……ルディじゃないわ…。恐いのは―――ルディが捕われてしまうモノ。でも……どんなルディでも、あなたが私の一番好きな人だって事に変わりはないもの。……大好きよ、ルディ……。不安にさせてごめんなさい」
ハンナは両手を伸ばしてルディの頬を包みこみ、そっと引き寄せると静かに唇を合わせた。
さっきまでのキスとは違う―――ただ、触れるだけの…キス…。
けれどハンナからのキスにルディは…、
「―――――もっとだよ…。……本当に悪いと思っているのなら……もっと沢山キスしてくれなきゃ………まだ全然足りないよ…」
子供のように拗ねた口調でそう囁いた。
「分かったわ………今日は特別ね…?」
頬を染めハンナは言われるままに優しい口接けをルディに捧げる。
このハニーブロンドの整った顔立ちの青年は…外見よりもずっとずっと幼い部分を併せ持ち、想像以上に孤独を恐れる心を持っているのだ。
分かっていたはずなのに……平穏な日々はそんな大切な事を忘れさせてしまう…。
だから、こうして本音をさらすのは悪い事じゃないのかも知れない。
時に相手を傷つけているように見えても、実際は……己の傷をさらけ出しているようなものだから……
「ルディ…大好きよ……ルディ」
こんなにも愛してくれる彼の心を……もっと守っていきたい…。
「………ハンナ…」
静かにハンナのキスを受け入れていたルディが不意に彼女の唇に人差し指をあてる。
「ハンナ……僕は君を愛してる―――世界で僕ほど君を愛しているやつなんていやしないよ?」
そして…ルディからのキス…。
先ほどの激しいキスに比べたら、ずっとずっと優しいキスなのに……それ以上の熱さを感じるのが不思議だ…。
「私もよ……ルディ…あなたを愛してる…」
瞳を見交わすと自然と笑みがこぼれる。
どちらからともなく手を伸ばし、二人はお互いを固く抱きしめた。
「それじゃあ……アーヴィンへのお仕置きは後で考えるとして……先に僕らの愛を深めてしまおうか…?…ね、ハンナ」
彼女の耳元にそう甘く囁くと、
「!!… /// …それは…また後で…!」
「だめだよ、逃がさない」
ルディの腕から抜け出そうとするハンナを捕まえてルディは笑う。
「ね、僕は君に飢えているんだ……。早くこの空腹を満たしてくれないと、又君にひどい事をしてしまうかもしれないよ…?」
試すような口ぶりにハンナはいたって冷静に穏やかな笑みを向ける。
「―――平気よ……それがルディなら平気♪」
天使のようなその微笑みに目を奪われた隙に、彼女はするりとルディの腕を抜け出して。
「……まだ用事が残っているの…。先にそれを片付けてしまうから。……だから少し…待っていてね?」
「―――敵わないなぁ…君には…」
観念したようにそう呟いて…ルディは幸せそうに微笑んで頷いた。
THE FIN
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現在お礼文3件UPしています!
(超小ネタSSSより OZMAFIA1・緋色1・
ブラコン1・2013.8.13.)
fxwill.com
お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。
こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。
なお、内容に関しましては無断転記等一切ご遠慮下さいますようお願いいたします。