ひとつ屋根の下（ウキツ×アキ×サナト）

新年３本目は、ほのぼの系 ウキツ兄さん にお願いしました！(*≧∀≦*) ｖ

いや、ウキツ兄さんは良いですね！
うろたえてくれる人、ＧＯＯＤです！！＾＾
そうですね、ウキツ兄さんには天然アキが良いのかも知れません＾＾
（しっかり者アキに追いつめられるのも捨てがたいデスガ：苦笑）

このセットでは何気にサナトが嗾けているのですが…今回は彼の思惑通りウキツ兄さん…ふらふらと煩悩に支配されたようですねヽ(^o^)丿

ちなみに。
据え膳食わぬは男の恥…というのは、
「女性から迫られて手を出さないのは男として如何なものか…」という意味であって、決して「婦女子の寝込みを襲え…」という意味ではございませんので、お間違えの無きように……m(__)m
サナトは分かっていてウキツを煽っていますので、ご了承いただければと思います（笑）
（反転です　↑　）

正直……昨夜コレを書いてて「良いのかな？新年なのに…」って思いましたケド。
ま……しょっぱなＲ指定でＵＰするようなやつですからっ(^^ゞ
何気に、年が明けてカヌチＳＳも調子が戻りつつあるようですし…（ありがたや～）
結果オーライ（…になるのかな？？）ってことで！

それでは。
お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m

「ふぃーっ、アキ！先に風呂貰ったぜ！…と？……おい、アキ？………寝ちまったのか？」
風呂上がりの上機嫌でウキツは店の受付台にいるアキに声をかけた。が、すぐに彼女が帳簿をつけながら寝落ちしたのだと気付き、その傍らに近づいて彼女を見下ろす。

「―――疲れてんだなぁ…こいつも。……つか…頑張りすぎなんだっつーの…」
顔にかかっていた髪を指先でそっと掻きあげてやる。
案外と長い睫毛が指に触れ、ドキリと心臓が音を立てる…。
「（な…何を意識してんだよ、俺は…！）」

己の無意識の反応に驚きつつも、それを振り払うかのように、
「アキ！…寝るんなら布団で寝ろ！…風邪ひくだろ…！…おい、アキ！ったく……無防備にもホドがあんだろ――ヒトツヤネノシタに男がいるんだぜ？」
そう言って、肩をゆすって起こしにかかるが…起きる気配は皆無…。

「………………おーーい……………襲っちまうぞー…って！！！…アリエネエだろっ！！それだけはっ！絶対にっ！！」
調子に乗った自分の一言に真っ赤になりながら自分でツッコミをいれたその時。

「据え膳食わぬは男の恥―――という言葉を知っているか？ウキツよ…」

背後からの…突然の声。
「どわぁ！？サ、サナト！？…てめっ……気配消して人の後ろに立つんじゃねぇよ！！」
まさに心臓が口から飛び出るのではないかという位驚いて、ウキツは背後に立つサナトに食ってかかった。
そして自分の怒声にアキが目を覚ましたのではと、慌てて彼女を振り返る。

「ぅ……まだ寝てやがる…。チ……しょーがねぇな…」
「ホゥ？…手を出す気になったか？」
「うるせぇ！２階まで運んでやるだけだっ！テメーも俺に茶々入れる暇があったら仕事しろ！仕事！」
「―――監視が仕事なのだがな…」

サナトの言葉を無視してウキツはアキを抱き上げると２階へと階段を登る。
意外なほど軽いその華奢な体に驚いて……よくもまぁ、これで鍛冶なんて男前なことをしてくれる…と感心の吐息をつく。
それからベッドにそっと寝かせて布団をかけてやり、
「ま…ゆっくり眠れよ…」
その寝顔に囁いた時、ふにゃ…ととろける笑顔を返されてウキツは一瞬固まる。

『据え膳食わぬは―――』
サナトの怪しげな声が耳の中に木霊する…。
はっとしてウキツは慌てて周りを見渡すが、薄暗い部屋の中には他に人の気配など無い……。

「…き…気のせいか…」
胸を撫でおろしたその視線の先には…愛しい少女の寝顔……。
相変わらずとろけるような笑みを浮かべたその顔をこちらに向けていて。
そしてそこには起きる気配など全く無く……。
今なら―――
その唇に触れたとしても気付かれない……などと不埒な考えも浮かんで…。

「（！！！ヤベ……何考えてる…俺！！…サナトのバカなんかに付き合う必要ねーだろっ！って…オイ……近すぎる！堪えろ！俺！！…クソっこんな寝顔………犯罪級じゃねぇか！！…ダメだって！…ヤバイって！）」
頭の中で理性が必死に呼びかけるけれど。
彼女の寝顔は近づいてきて。


………魔が差す……というのだろうか。
一瞬の隙をついてその身は欲望に捕らわれていて…。
―――――気が付けば……唇を、重ねてしまっていた……。
しかも――――。


「……ん……」
運悪く彼女の瞳が開き。
至近距離で…目が合ってしまっていた……。

「………ア……キ………？」

「…ウキツさん……？」

「///　……や、こ…コレ…は…………ちが…」

真っ赤になって。
必死になって。
訳が分からない言い訳が頭の中にどっと押し寄せて。
それを口にしようとした瞬間。


「…はよーございますぅ……」
ムニャムニャと意味不明な寝言のようなものを残し、アキは再び目を閉じた。

「ぅえ！？…ぉい！？なんだぁ！？……アキ…！？」
うろたえて、取り乱して、取り繕おうとした瞬間に寝落ちされて。
「―――――よ…喜んでいいのか……悲しんでいいのか……」
ガックリ肩を落とし、深い溜息をついて階下へ足を向けるウキツの視線の先には何やら憐みを含んだ視線を投げかけるサナトの姿…。
「フ―――同情したくなるほどに…残念な男よな、ウキツ…」

「！！！…てめっ！！…出歯亀してんじゃねぇ！！」


♪ＢＧＭ with 【大塚愛：ＳＭＩＬＹ】
……せつない気持ちは　口ぶえにあずけてみよう　笑って　笑って　君と明日　あいたい…

ＴＨＥ　ＦＩＮ