はぁ、やっと書きあがりました~(^^ゞ
いや、見切り発車はするもんじゃないですね~。
後半は8割程度書いてて寝オチしてしまってて。
ドコまで書いていいか、自分でも分からなくなってしまいました(^^ゞ
デモ…なんていうか、ムズカシイですね……成立してないカップルって。
どこまで独占的な態度をとらせてよいのか、少々悩んでしまいましたが。
まあ、白のクラトは結構、かなり、過保護な保護者だったのでね。コレでも良いでしょう♪
ということで。
後篇、お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m
御用聞きに行った先で。
まさかシンに追っかけられる事態になるなんて夢にも思わなくて。
でも。
彼に取り上げられたかんざしを髪に挿されたら…。
そう思うと必死になってシンから逃げ出そうと、アキは警備隊宿舎の廊下を走りだしていて。
すると突然目の前に人影が現れてぶつかりそうになる。
「!キャ…!」
「…っと!!…危ないなぁ……アキ!?…どうしたんだ?」
廊下の影から現れたのはクラトだった。
「!…クラトさん!」
アキは慌ててクラトの背に隠れた。
「おや、クラト……話はもう終わったの?」
「えぇ…って、シンさん、なにやってるんですか」
胡散臭そうにクラトはシンを見遣る。
「なに…って。……このかんざしをアキちゃんに挿してあげようとしてるだけ、だけど?」
「い…いいって言ってるのに、追っかけてくるんです!」
クラトの背にしがみついてアキがそう訴えると、クラトは軽く溜息をつきシンを見た。
「あ…ナニ?ソノ目は…」
「…アキをいじめないで下さいよ…大人げない」
そしてシンの手にあるかんざしを取り上げる。
「ほら…アキ…」
「…アリガトウゴザイマス…」
背中に隠れているアキへ振り返りクラトはかんざしを差し出した。
「………………キミタチってさぁ…」
そんな二人の様子を眺めながらシンは問いかける。
「?…何ですか?」
「…デキてるの??」
「!!??…な、ななななななななな…なにを…!」
その一言にクラトは固まって。
「『デキてる』って……??」
アキは小首を傾げてクラトを見上げる。
「だって、バルハラから戻ったっていって、2人してあいさつに来たでショ?」
「そ…それは!偶然居合わせたからアキがくっついてきただけで…!」
真っ赤になって。
あたふたと挙動不審な具合になるクラトの手には…まだ先ほどのかんざしがあって。
「♪…スキあり!!」
「!うわっ!?」
すかさずシンはクラトの手からかんざしを奪い返す。
「!この…!大人げないですよ!!シンさん!」
「だって、こんな可愛いかんざし挿したアキちゃん…クラトは見てみたくない?」
件(くだん)のかんざしを目の前にかざしシンが言うと、
「そりゃ……可愛いんでしょうけど、本人イヤがってるでしょう……がっ!」
再度取り返そうとするクラトの手を避けて、
「お…っと!…甘いね、クラト。そう簡単に取られないよん♪」
「だから!…ソレはアキのでしょ!?」
のらりくらりとクラトの手を避けるシンにイラつきながらクラトが噛みつくと、
「だって、これを挿したアキちゃんが見たいんだも~ん♪」
「『だも~ん』じゃなくて!!」
「ささ…アキちゃん、こっちにいらっしゃい」
「うぅ……シンさん、も、いいんです……ソレはまた今度の機会につけますから……返して下さい…」
クラトの背に隠れたまま困り果てたように言うアキにシンは表情を改めて、
「……ほんとーに、今じゃ無くていいの?コレ…挿すのは俺じゃ無くてもいいんだよ?」
「!!……シンさん…!?」
意味あり気なその発言にアキは目を丸くする。
シンの表情はさっきまでとは違い何かを諭すようにも見えて…事情を読めないクラトは首を傾げてアキを振り返る。
「………アキ…?」
「だってコレさぁ?」
「!いいんです!!か、返して下さい!!」
何か言いかけるシンの言葉を遮ってアキは大きな声を出す。
その時。
カシャーーーン!!
取り返そうと伸ばしたクラトの手を避けたシンの手からかんざしがすり抜けて……勢いに乗って宙を飛ぶと頑丈な太い柱にぶつかって廊下に落ちた。
「!ぁ…!」
慌ててクラトはそこへ駆け寄りかんざしを取り上げる。
「…………ゴメン……アキ…」
うなだれてクラトはそれを差し出す。
見ると飾り石が2つに割れ、髪に挿す部分も欠けていていた。
「アラララ…これじゃもう使えないね…危ないし…」
他人事のように言い放つシンを軽く睨んで、でもクラトは本当に申し訳なさげに頭を下げアキに謝る。
「ホントにゴメン………こんなにしてしまって…」
「い、いいんです、割れちゃったものは仕方ないですし…クラトさんの所為じゃないですから…。そんなに気にしないで下さい」
「でも…良い品だったよ。折角のかんざし…」
「あの…頂き物ですけど…大丈夫ですよ…」
「なら尚のこと、コレをくれた人に悪いだろ…」
「チナキさんはそんなことで怒ったりしませんよ」
「そうそう、チナキはそんなに心狭くないよ♪」
一緒になってクラトを宥めるシンをアキは呆れて見ながら、
「…シンさんは、ちょっとは気にしてください…」
「ありゃ…」
「とにかく、チナキさんに謝りに行くよ。で、アキには新しいかんざし買ってあげるから」
「え!?」
そう言ってクラトはアキの手をひくと宿舎の出口へ向かう。
「え!?…え!?」
思わぬ展開にアキは目を白黒させながらクラトにひかれて行く。
すると思い出したかのようにクラトは立ち止まり、振り返ってシンを指さして言った。
「シンさんは!…しばらくアキに近づかないで下さい!!」
「おやおや…」
「…クラトさん……」
「行くぞ、アキ」
そしてまた強引に手を引いて歩き出す。
そんな二人の後ろ姿を見てシンはくすくすと笑い。
「…これは……狙った以上の効果が…あったのカナ??……それにしても。…前にもまして過保護になっちゃって……こりゃ先が思いやられるよ…」
自分の事を棚に上げてシンはそう呟いた。
「あ……あの、クラトさん…」
警備隊の宿舎を出てもなお、強く握られたままの手…。
クラトの顔とそれを見比べながらアキは控えめに声をかける。
「……ホントあの人は、タチが悪いって言うか…」
「…クラトさん」
「いいかい…アキ?しばらくシンさんに近づいちゃダメだぞ」
「デモ…あの……今日、注文受けちゃいました…」
そこでピタリとクラトの足が止まる。
「………………」
「あの、あの…私、警備隊の専属鍛冶師なので」
「~~~~~分かってる…!…ソレ、届ける時は俺も付き合うから、声かけて。納期はいつ?」
「え!?え…と…1週間の、予定デス…」
「分かった。……じゃ、まずは……アキのかんざしを見に行こうか」
「え!?…い、いいですよ、ホントに。…気にしないで下さい」
アキが慌ててそう言うと、
「/// …俺が……見立ててやりたいから…いいんだよ。ホラ、行くよ…」
少し照れたように目線を逸らし、クラトはそう言って再びアキの手を引いて歩き出した。
―――チナキさん……あのかんざしが割れてしまったのは残念ですけど、私…………今はまだ…このままでいたいです…
前を行くクラトの背を見つめながら…アキは胸の内でそっと呟いていた…。
♪BGM with【ポルノグラフィティ:黄昏ロマンス】
……僕らには始まりや始まってないものばかりさ ねぇ気付いてる?…
THE FIN
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現在お礼文3件UPしています!
(超小ネタSSSより OZMAFIA1・緋色1・
ブラコン1・2013.8.13.)
fxwill.com
お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。
こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。
なお、内容に関しましては無断転記等一切ご遠慮下さいますようお願いいたします。