大人で子供なカレ

Starry　Sky　After　Winter　＞　白銀桜士郎　を攻略しました！


制限がかかっているので、桜士郎ルートを開放するには一樹会長のＥＤを見る必要があるのですが、そちらの感想は別にして…。

兎にも角にも、桜士郎ルート、（私は）とっても幸せになれました！！
それもこれも…攻略サイト様！いつも大変お世話になってます！！m(__)m
（や、一樹会長ルートがうんぬんじゃなくて、どーしても早く桜士郎ルートがしたかったの！：苦笑）

それでは、ネタバレを含む感想は続きの先に＾＾。
未ＰＬＡＹの方はご注意くださいませm(__)m

ネタバレあります！（反転でお願いしますm(__)m）



―――結論。
白銀月子　っていう字顔（じづら）……スゴク綺麗だよね(^^)♪
…って記事のタイトルにしたかったけど、タイトル自体がすでにネタバレなのでそこは自重しました！（笑）

そうです。
メインのＥＤでは二人の ウェディングパーティー の様子が描かれていましたヽ(^o^)丿。
欲を言えば、「プロポーズ」のシーンもほしかったですけど～。
でも。
蕩けるほど幸せで、切ないセリフの数々に免じて、そこは許してあげましょう！（＜尊大だな：苦笑）

元々、桜士郎は冬組メイン（主に一樹会長）に対するサブキャラです。
今回は１３番目の星座彼氏、四季君が加わっているので 更に立場が弱いのですが。
本当に四季君がアフター冬で攻略対象になるって聞いたときは、青ざめましたよ！
桜士郎のルートは消滅しちゃうんじゃないだろうかって！
（そうなる位なら、ＰＳＰ版で桜士郎を攻略キャラにしないでくれた方が良かったのに！って真剣に思いました。）

その問題は何とかクリアして、しかも今回製品として「アニメイト限定版」では桜士郎Ｖｅｒ．の星座彼氏＆星座旦那が製作されたのです！！
これはもう―――サブキャラとしては破格の扱いですよね！！！
それだけ桜士郎の人気の高さやウケの良さを感じることが出来ますし、製作側にとってもコレは―――嬉しい誤算だったのではないでしょうか？
とにかく私にとって、桜士郎はスタスカの１番星になってしまいましたから……彼とのアフターストーリーを見ることが出来て、本当に幸せでした！！


物語の始まりに、ＰＳＰ版でのグッドＥＤの部分が再現されます。
（桜士郎たちの）卒業式の日のあのバス停で――――二人が交わした言葉…。
素直に月子への想いを言葉にして伝える桜士郎。
何度も「好き」と繰り返し―――そして尋ねます。

「俺が君にあげられるものなんて、この気持ち全部しかない。　一樹みたいな優しさで、月子ちゃんを包みきれるかも分からない」
「だけど、俺には俺に出来る方法で……これまで何度も傷つけてしまった分……ううん、それ以上に、君にたくさん笑顔をあげたい」
「こんな俺のこと……月子ちゃんは貰ってくれる……？」

くぅ～～～(>_<)。　貰 い ま す と も！！

あぁぁ…私、このセリフを聞いた時、はっきり自覚しました！
ヘタレキャラ―――好きなんだわ、と（爆）。
他のことは何でも出来るのに（桜士郎の場合は変態キャラをですが）、こと 好きな人に関してだけは弱っちいの！
そういう所に愛おしさを感じてしまいます^_^。

こうして付き合い始めた二人。
１００％以上の情熱で月子を想う桜士郎ですが、彼にはもうひとつ大切な夢があって。
そう、ジャーナリストになるため、大学在学中に結果を残すために必死に頑張っています。
だから、２人の逢える時間は少なかったり、ドタキャンとかもあったりして……。

桜士郎の誕生日のエピソードと、それに続くクリスマスのエピソードは本当に微笑ましかったです(^^♪。
拗ねる月子も可愛かったし、土下座する桜士郎も良かった！
それに、桜士郎が張り切って用意したクリスマスプランが、ことごとく上手くいかない展開も―――そのあとの互いへのプレゼントも……本当に、（笑いをまじえながらも）ほっこり温かくなるストーリーでした。

なんというか……年の差があるのに、同い年カップルなんじゃないの？と思わせてくれるような気安さというか距離の近さが、嬉しいんですよね。
実際、月子はクリスマスの時に「白銀先輩」から「桜士郎君」と呼び方を変えます。
ちょっと目に馴染まない呼び方ですが（笑）、心の距離がそれだけ近いんだろうと思います。
（個人的には「先輩呼び」も好きなんだけどな～ｖｖ）

そして、メインＥＤ。
小さなレストランを貸し切っての２人の結婚式…。
パーティのさ中、テラスに出て一人でいる桜士郎に声をかける月子。
そんな彼女を手招きして、自分の膝に座らせる桜士郎。
このスチルに描かれている（髪を切った）桜士郎が男前過ぎて、困ってしまいます（笑）。

疲れちゃった？と尋ねる月子に、幸せに浸っていた…と答える桜士郎。
それから吐露される桜士郎の気持ち―――。
星月学園での…月子の気持ちを受け取る勇気のなかったあの頃のことや、付き合い始めたころもずっと 自分が月子にふさわしいか を自問自答してたことを、言葉にして伝えます。
それでもそんな自分に、月子が「好き」という想いをのせた笑顔を向けてくれるから――――どんどん惹かれていって、もう、手放せないくらいに君の虜になっていった…と。

そして、今の自分があるのは君のおかげ…と、キスを交わし――――桜士郎の瞳からポロポロと涙がこぼれます。
戸惑う桜士郎に月子は、
「それは、きっと、幸せの涙だよ。　誰でも、幸せすぎて泣けちゃう事があるんです」
「だから、恥じる事も、戸惑う必要もありません」
と伝えます。

「これからもずっと、俺の隣で、俺にたくさんの幸せを、与え続けてくれる？」
との桜士郎からの言葉に、
「桜士郎君も、あなたといる幸せを私に与え続けて下さい。　それが条件です」
と返します。
そう言われて、自信なさげな桜士郎に、
「もう……このくらいで、自信をなくしちゃわないで？」
と、月子は桜士郎を抱きしめて言います。
「桜士郎君以外に、私を幸せにできる人なんていません。　だから、自信を持って？　私の、たった１人の旦那様…」

―――もうね、なんか月子の方がお姉さんというか先生というか。
そういう２人の関係がスゴク好きで……モニター見ながらニヤニヤしちゃいました（笑）。
ＰＳＰ版からは想像もできなかった、「月子押し」に桜士郎の幸せを確信してしまいます。
そして今後も時々はやっぱり、弱気を見せちゃうんだろうと思います、桜士郎は。
そのたびに月子に宥められて、その幸せを実感して止まないんだろうな～と思います＾＾。
うんうん、桜士郎はそれで良いよ！
私はそんな桜士郎が、大好きだからね！！

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つれないひと （公瑾×花）

三国恋戦記ＳＳ　＞　公瑾花　です(^^ゞ


思いのほか しっとりまとまってしまいましたが。（もっと色々やってみたかったのに…：苦笑）
まあ、結果オーライということですね(^^ゞ。

書けば書くほど、公瑾が ヘタレ度ＵＰ で仕方ないのですが……まぁ、素直じゃなかったり腹黒かったり詰めが甘かったりする公瑾は、他の方に書いてもらうことにしましょう（*^_^*）。
ただ（私も含めて）どなたが書いたとしても、公瑾というキャラに共通するのは、 「花ちゃんがいなきゃ生きていけない」て所だと思います（笑）。

それでは、少々迷走の感は否めませんが。
お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m。

 

とある夜。

京城内でいつものように開かれた宴の合間。

花はつかの間、酔い醒ましに宴を抜け出した公瑾と夜の散歩に興じていた。

 

「こうして夜になると―――影が濃くなるからか、同じ風景なのに昼間とは全然違ってみえますね？」

なんだか少し 公瑾の声が聞きたくて、花はそう口にした。

手を繋いで―――ただ歩いていると、夜の静寂の中 ふとした瞬間に 『別の世界』 へでも飲み込まれてしまうような…漠然とした不安を感じたのも理由の一つかも知れないけれど。

「そうですね………恐いのですか？」

「！……こ、子供じゃないですから…暗闇が怖いとか、そんな事ありません」

少し強がって、そう答えてみる。

けれど。

「―――――わたしは…恐いですよ…」

「！…ぇ？」

思いがけない言葉に、花は聞き返してしまう。

「恐いですよ――――夜の闇に乗じて、貴女が何処かへ行ってしまわないかと……いつも思ってしまいます…」

「こうきんさん…」

「だって貴女は…」

「……」

ふ と足が止まり――――月光を背に公瑾が花を見つめる。

逆光になってしまったため、花からはその表情が見えない。

「貴女はとても―――つれないひと、ですから…」
静かなその声には、言葉が持つ以上の意味が込められているように聞こえた。

「そんな…」

どう答えていいのか分からなくて……花の言葉も途中で消える。

『つれない』 なんて―――そんな薄情な人間のように評されるのは心外ではあるけれど。

その言葉を選んだ公瑾の意図が知りたい。 

花が食い入るように彼を見つめると、 

「本当に貴女はつれない人ですよ」

もう一度、公瑾は吐息と共にそう洩らした。

「――――自分から気持ちを伝えておきながら、改めて顔を見せに来た時には、あっさり別れの挨拶を口にしようとするのですから…」

続く言葉に、ようやく何を指して言われているのかが分かった。

あの『偽婚儀事件』の時。

花は公瑾を止めるのに必死になったあまり、自分の気持ちを口にしてしまった。

しかし花自身にはその自覚がなく、その後、玄徳と共に荊州に帰る事になったことを伝えに公瑾のもとを訪れた時には、別れの挨拶を口にしていた。

さらにその際、花は公瑾に『本』を開けば『元の世界』に帰れる事を伝えていた。

―――『元の世界』に帰れば…二度とこちらの人々と会う事はないと知りながら…。

「そ、それは！ だって…あの時は一生懸命すぎて自分が何を言ったのか覚えてなくて！」

公瑾の言に慌てて花はいい訳を口にする。

そして、
「でも、それを言うなら公瑾さんだって！　私が挨拶を口にしても…全然…気にした風もなかったじゃないですか。　平然としてて…すぐには引き留めようともしてくれませんでした。　同じじゃないですか…」
と頬を膨らませて抗議すると…。
「何を言ってるんですか、全然違いますよ」
「！？い、痛いです、公瑾さん…！」
空いている方の手で、公瑾は花の頬をつまんで続ける。

「貴女が 『荊州に帰る』 事と 『故郷に帰る』 事では―――全然意味が違うでしょう？」
「！」
「荊州であれば……貴女を拐（さら）って来ることだって出来る。　どんな手を使っても、この腕の中に貴女を閉じ込めておくことが出来る」
「！！」
「けれど故郷に帰ってしまった貴女には――――二度とこの指が触れることはない…。
どんなに焦がれても、風の噂ひとつ耳にすることは叶わない。　そういう事でしょう？　貴女が、『故郷に帰る』 ということは…」

「公瑾さん…」
「――――それなのに、貴女ときたら当たり前の様に別れる事を決めていて。　平然と、挨拶の口上を述べようとするのですから…これを 『つれない』 と言わずしてなんと表現するのですか？　本当に、つれない人ですよ…貴女は」
もう一度重ねて言われ、花は肩を竦めながら、ふ と公瑾を見上げた。

 

なんだろう？

今日の公瑾はやけに自身の心情を饒舌に著わしている気がする。
顔色は……普段と変わらない。
変わらないケレド、これはもしかして………もしかして、酔って…いるのだろうか？？
酔って…普段は口にしない心の内を、ぽろぽろと零しているのだろうか？

だとしたら、いつも以上に絡み口調なのは気のせいではないのだろう…。
こんな風に恨み言のようなことを言うなんて…想像もしなかったけれど。

「ごめんなさい……。だって、私その時は公瑾さんには小喬さんていう婚約者がいると思っていたんです…。だから」
「そのまま帰ろうと？　気持ちも確かめないまま？」　
矢継ぎ早に問い詰める公瑾の言葉は、花に一瞬 忘れかけていたあの時の辛い気持ちを思い起こさせる。
「貴女はそれで良かったのですか？　二度と会えないと、分かっていたのに？」
「っ―――だ、て…あれ以上、好きになるのが、辛かったから……。　帰ってしまえば―――最初は辛くても…時間はかかっても―――いつか あきらめられるだろう、て……思って…」
「――――あれほどに強情な貴女が……そんな所だけ、一歩引いてしまうのですか。　わたしをその気にさせておいて……貴女という人は、本当に…」

突き詰める声音に、ようやく呆れたような色がにじむ。
あの時の花の心の内を知ることが出来て……少しは納得したのかもしれない。
『元の世界の帰ること』 が、逃げ出したくなるほど真剣な公瑾への想いのせいでもあったのだと白状させられて、花は改めて羞恥に頬を染めた。
もう 公瑾と恋仲になって随分経つのに、今更こんな風にあの頃の『幼かった恋心』を吐露させられるとは思わなかった。
そう―――初恋であったが故に恋情の機微に疎く、自分の感情も相手の心情も読み解くことが出来ずにいたのだから。
勿論今も、（公瑾に言わせれば）花は自分で思うほど、恋情に敏いとは言い難いのだろうけど。
 

溜息をつく公瑾に苦笑しながら、けれどその先に続くであろう言葉を封じるように、花はそっと彼に体を預ける。
普段は見せない拗ねた様を見せてくれる公瑾がとても、可愛らしく、愛おしく思えた…。

「でも――――今はこうして 公瑾さんの傍にいるんですから………許して下さい、ね？」
「―――仕方ありませんね」
宥めるような花のその言葉に、公瑾は小さく肩をすくめて彼女を抱きしめる。
「わたしから…離れようだなんて、二度と思ってはいけませんよ」

それから 低く囁き落とされるのは―――多分何よりも正直な気持ち…。

決して素直ではないけれど。

でも、真っ直ぐに自分へ向けられるその想いの強さに、胸が熱くなる。

だから花も、それに応えるように公瑾の背に手を廻して彼を抱きしめた。 
 

「――――ハイ、ずっと…私は貴方の傍にいます…公瑾さん」

その言葉を聞きながら花の細い肩に軽く頭を預け…公瑾は小さく頷いた。


　－終－ 

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２５０００ＨＩＴありがとうございます！ヽ(^o^)丿

カウンター　２５０００ＨＩＴ　ありがとうございます！！


私が色んな意味でヘバっている時なのに、とてもありがたい数字に到達しました！
（更新が滞っていて、申し訳ないと思いつつ。＼(゜ロ＼)(／ロ゜)／）
緋色のお客さまも、恋戦記のお客さまも、Ｂｌｏｏｄｙ　Ｃａｌｌ　のお客さまも、ＴＹＢのお客さまも…。　勿論 カヌチやラスエス３、ウィスプのお客様だって！
皆様のお力で成し得た数字です(^^)。
本当にありがとうございます！！m(__)m

25000という数字を見て、出来る範囲でも細く長く 続けていきたい…と改めて実感する管理人です。
お暇なときに、またお付き合いいただけましたら とても光栄です＾＾♪
ありがとうございました！


（続きの先には近況など…）

アニメ「緋色の欠片」を指の隙間から見ています（苦笑）。
（だって、普通に動く真弘先輩が…なんだかすごく照れくさいんですもの(^^ゞ）
デモ、動きがあると良いですね～　（作画的には惜しいところも多々ありますが…）
やはりストーリーとしては拓磨ルートに向かうんでしょうかね？
私としては真弘先輩の設定の方が、非常に萌えるんですが…。
だれともＣＰが成立しない、というのは何となく許せないので、そこだけクリアしてほしいですね(^^ゞ。

ゲームは・・・・・・今手もとには 雅恋 あわゆきのうたげ＠ＰＳＰ　があります♪
本編を一応クリアしているので、好きキャラだけＰＬＡＹしてます。
短編主体なので無理なく進められますね。
やはり和泉＠浪川さんの甘〃王子ボイスには勝てないみたいです（笑）。

その後は　Ｓｔａｒｒｙ Ｓｋｙ Ａｆｔｅｒ Ｗｉｎｔｅｒ　＠ＰＣ　が待っていますｖｖ。
桜士郎とのアフターストーリーを楽しみにしてるんですが、制限がかかっているので最初から攻略できないのが残念です(ーー゛)。
感想、書けたらいいな♪とは思っています(^^)。

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繋いだ 手 （公瑾×花）

三国恋戦記ＳＳ　＞　公瑾花　です(^^)。


ＰＳＰへの移植がこの夏頃とのことです＾＾♪。
雑誌などにも新規スチルが公開されていて、わくわくが止まりません。
ゲームをする時間はとれませんが、雑誌くらいは読めるんです（苦笑）。
色々面白そうな新作情報も出ているのに、それらは積ゲになりそうですが…恋戦記だけは少しずつでもＰＬＡＹしたいです♪

ということで、久しぶり過ぎて少々微妙な感じですが。
お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m。

 

「それじゃ、おやすみなさい」

女官に声をかけて部屋をでる。

大小姉妹にせがまれて子守歌代わりに童話を話してやっていたのだが、彼女らが眠りについたのでようやく開放されたのだ。

「―――今晩は、まだまだ終わりそうにないなぁ…」

自室へ足を向ける花の耳に宴の喧騒が届く。
 

仲謀軍の人達は、主の性格もあってかとても人間味が豊かだ。

酒好きだし陽気な人間も多い。

なによりも仲間意識が強く、ちょっとしたことで宴になり朝まで盛り上がること しばしばだ。

「（玄徳軍の宴とも…少し雰囲気が違うよね…）」

最初は律義に顔を出していた花も、自身は酒を飲まないことに加え公瑾がいろいろ理由をつけてその場から遠ざけようとするので、特に出席を求められない限りは顔を出すのをやめてしまっていた。

「（…公瑾さん、飲み過ぎないといいけど…）」

花のその心配は杞憂でもある。

公瑾は仲謀軍でも指折りに酒が強い。

これまで宴で酔い潰れたのを見たことが無い。

飲み方が上手…というのもあるのだろう。

どのような事も卒なくこなす公瑾のこと、例え酔っていてもそうと気付かせたりしないだけなのかも知れないけれど。

どちらにせよ、花は「酔った公瑾」を知らない…。

 

「あれ、公瑾さん！？」

大小の部屋を出てすぐ、廊下を渡っているとその途中の柱にもたれて立つ人影を見つけた。

近づくと、思考の相手 その人だと気付き、花は小走りに近づいた。

「宴はもういいんですか？」

「…ちょっと酔い醒ましをしていたのですよ。　貴女こそ…こんな時分に」

「あ、大喬さんたちに子守歌代わりにお話をしてあげてたんです」

小言になりそうだったので花は慌ててそう答えた。
 

「そうですか。 ―――では、部屋までお送りしましょう。　貴女一人ではどうにも心許ない…」

「え、そんな、一人で大丈夫ですよ」
意外な申し出に慌ててそう答えると、

「この間…小さな段差を踏み外して転倒したのは、どなたですか？」

あっさりと切り返されて花は眉を下げた。
「ぅ……スミマセン」
「いいえ。　酔い醒ましのついでですから」
 

そう言って公瑾は姿勢を正し、花へと手を差し出した。

花はくすぐったい気持のまま、その手に手を重ねる。

こうして――― 部屋まで送ってもらうことはもう数えきれないほどあるのに、手を繋いで歩いたことは数えるほどしかない。

「（こういうのって……やっぱり照れくさいのかな？　こんな時じゃないと、公瑾さんと手を繋ぐことってないよね…）」

心地いい力加減で握られる手―――。

体温と共に気持ちも伝わるようで、嬉しい気持ちになる。
 

「…どうしました？」

「え？」

不意に公瑾から声がかけられる。　まるで何かを見透かしたようなそのタイミングに驚きつつ彼を見上げると。

「足音が…少しはずんでいるように聞こえます…」

ふわりと微笑んでのその言葉に、花は小さく肩をすくめた。

本当は…この人には何もかもが見えているのではないだろうかと、そんな錯覚さえ抱いてしまうほど的確に言い当てられてしまう。

「……こうして公瑾さんと歩けることが、嬉しいんです」

『手を繋いで…』とは流石に言えなかった。

けれど、ソコすらもきっと伝わってしまうのだろうと思う。
 

「…そうですか…」

「はい」

「では、もう少し…このまま城内を歩きましょうか？」

「いいんですか？」

「もう少し………酔いを醒ましておきたいのですよ」

「じゃあ少しだけ…お願いしますｖｖ」

花がそう答えると公瑾は軽く頷いて―――。

二つの影は月明かりの中、城内を巡る夜の散歩に向かった。


　－終－

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ご無沙汰しておりますm(__)m

桜の季節になりましたね(^^ゞ。

随分ご無沙汰しておりました、管理人のベルルですm(__)m。
休止のご挨拶をしてから２ヶ月とちょっと。
その間も遊びに来ていただいた皆様、ありがとうございますm(__)m。

（４月をめどにと考えていたので）何かしらのお知らせをしたかったのですが、現実には、あの頃と大して状況は変っていません(T_T)。
でも、やっぱり『書きたい』気持ちはあるんです。
どうすればいいのかな…と隙間 隙間に考えて、もう少しだけ『続ける道を探りたい』という結論に至りました。
ただやはりこれまでのように…というのは難しいので、１ヵ月に１回か２回程度 細々と更新していけたらと思っていますm(__)m。

ついでの時でかまいませんので、ゆる～～く お付き合い頂けましたら嬉しいです(^^)。