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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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三国恋戦記SS 公瑾花です(^^)

今ゲームでは本命の前に片づけておきたいノーマルルートを目指しています^^。
まだ今のところBADには行き着いてないんですが。
噂によると結構沢山BADがあるような…ないような…??
できればBADはあまり見たくないですけどねーvv

さて、SSは2つ目^^。
ゲーム自体は面白いですが、SSの食指となると今のところはCPが限られてくる感じですね。
というよりも、今回も攻略対象外のキャラで書きたくなってます。
ええ、孟徳軍のあの人です!野獣系です!!(爆)
ああいう人こそ、髭とかなくなると中々見れるようになる…という定番で良かったと思うのにな~。
ちょっと残念です。

それでは。
お楽しみ頂けましたら幸いですm(__)m


「―――なんですか…このミミズの這ったような字は…」
差し出された書を見て、公瑾さんの表情が凍りついたように見えたのは気の所為じゃないと思う……多分。
「えぇ…と、あの、……宿題の…」
「―――――私の書を手本にして………この字ですか…」
声に冷やかさが増したのも……多分、気の所為じゃないよね…。
「……あの…あの……筆を持つのは慣れなくて…」
だってお習字なんて、小学校の時以来やってない。
墨を含ませた筆の穂先は柔らかすぎて力加減が難しいし、紙にはすぐに墨が滲んでしまうし…。

「―――はぁ……すこし自信を無くしてしまいますよ。これでも、ある程度はまともな字を書いたつもりでいたのですがね…」
そう言ってため息をつく公瑾さんを前に私は身を小さくするしかない。
―――確かに、手習いの手本にと書いて貰った公瑾さんの文字は、素人眼から見ても素晴らしいものだとよく分かる―――けど。
達筆過ぎて、書いてることがよくわからないんだよね……実は。

「………すみません…」
「まったく…伏龍の弟子が…このように不甲斐ないさまでは……師匠が泣きますよ?」
「…………(なんか…今日は機嫌が悪いのかな…?いつもより言葉に棘があるような……)」
公瑾さんのお小言を聞きながらそんな事をチラ、と考えていると、
「聞いているのですか?」
公瑾さんの声が急に鋭くなって問い詰めるから……びっくりしてしまって、その拍子に。

「!!…(あ!?…痛っ!!……何だろう?目に……ゴミ??)」
大きく瞬きした瞬間に目に刺すような痛みが走って。
「??―――花殿…?…………っ!?」
私は思わず俯いて……けれどこぼれだした涙を止めることはできなくて。
そんな私の様子を見て公瑾さんもビックリしたみたい…。
「!!…な、なにも…………泣くほどの、ことでは…ないでしょう!」
慌てた様子の公瑾さんの声に、違うと言いたかったんだけど…息もできないくらい目が痛くて身動きが取れない。

「花…殿……?」
「ぐす…っ……」
なんかもう―――色々申し訳ないのは山々なんだけど。
私もどうしていいか分からなくて…。
「っ………泣かないで……下さい…。私が言いすぎましたから…」
誤解したままの…しどろもどろの公瑾さんの言葉がすごく…優しくて、痛い…。
…どうしよう。
実は目にゴミが入っただけなんて言ったら、絶対怒るよね?
でも―――こんなところで嘘をつく訳にはいかない。
「ぁ…の……ちがう、んです……」
「花殿?」
「目……が…痛くて……」
私も必死になって言葉を紡ぐけど。
うまく言えないくらい、涙とかでぐしょぐしょになってしまっていて。

もう…ヤダな、こんなひどい顔…公瑾さんにみられたくない。
そう思って一歩後ずさったら、ぐいと肩を掴まれて抱き寄せられた。
「こうきん…さん!?」
「…目に…ゴミ、ですか?……じっとして…」
有無を言わさず仰のかされて…両手でそぅっと、ギュッとつむったままの私の瞼を開いてくれた。
「痛っ……!」
物凄い痛みだったけど、一瞬であふれ出た涙と一緒に異物は流れてしまったのか……そのあとはもう全然平気になっていた。

「………」
「――もう…大丈夫のようですね」
「あ………の…」
目の前には……公瑾さんの…顔。
いつも以上に目を開いて私の目を覗き込んでいる真剣な表情…は分かるんだけど――ち…近い!
近すぎますっ!!
私はその端正な顔にもう一回驚いて…それから見る見るうちに頬に熱が上るのを感じた。
この近さも意識しちゃうし、赤くなった自分も又恥ずかしくて…更に赤くなってしまう。
そこに。

「あーーーっっ、公瑾が!!」
「花ちゃんを襲ってるーーーっ!!」

「!!な…!!」
その言葉に、私より先に反応した公瑾さんは廊下の向こうから大声で問題発言を叫んでくれた大喬さんと小喬さんを見る。
「仲謀に言いつけてやる!!」
「女の子を泣かしちゃダメなんだよ!!」
「ち、違いますよ!こら、お2人とも、待ちなさい!!」
公瑾さんの言葉なんか聞く耳持たず、2人はお城の奥の方へ駆けていってしまった。

……ああなったら誰にも止められないことは誰よりもよくわかっているはずなのに、公瑾さんはいつになく慌てた様子で、
「何をしているのです!…あのままでは大変なことになります!すぐに誤解を解かなくては…」
「えぇ!?」
と、私の手をとるとあの二人の消えた方向へ歩き出し。
「貴女の所為ですからね…!ちゃんと誤解が解けるまで…ついていて下さいよ」
「………」
「分かっているのですか!?」
「は…はい…!」

ぶつぶつと文句を言いながらも、私の手を強く握ったまま歩く公瑾さんが、なんだか可愛くて…。
「何がおかしいんですか?」
「何も―――。あの、私、思ったんですけど」
「…なんですか?」
「誤解を解いて回らなくても……このままこうして歩きまわってるだけで、いいんじゃないのかな…って…」
「?…何故ですか?」
「だって…手を繋いで歩いてるだけで、私たち…仲良しに見えますよ?きっと」
「!!こ…これは…!」
「さ、行きましょう!大喬さん、小喬さんはどの辺に行ったんでしょうね!」
「は…花殿…!」
今度は私が公瑾さんの手を引っ張って前に出て。
後ろに戸惑う様子の公瑾さんを感じながら、たまにはこういうのもいいかもって私は思った……。


 -終-

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自己紹介:
乙女ゲームもブログもまったくの初心者が管理人をしております。
お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。

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