公瑾花の関係が、中々前に進まない…(苦笑)
私の中では、この二人 当たり前のように結婚EDまで突き進んでるんですが、なぜかそういった話より、まだ恋人初心者のような可愛らしい花ちゃんを書きたくて。
だって、初恋だって言ってたから。
沢山、気付くこと舞い上がったり落ち込んだりすることがあると思うんですよね。
大体まだケンカだってしていません(恋人になってからは)。
それに、(前にも書いたカモですが)公瑾の持ってる設定自体、私にはドストライクのツボなので。
(あまりそこに固執するつもりはありませんが、公瑾にとって切っても切れない人ですから)
そんなわけで、ちょっと…ゆる~くまとまりきれてない感がありますが(^^ゞ。
お楽しみ頂けましたら幸いです。m(__)m
ぼんやりと…心もとない月明かりを頼りに、花は公瑾に腕を引かれて廊下を歩く。
「―――早々に退室すればいいものを…律儀に付き合うものではないですよ、内々の宴なのですから」
「は…い…でも、折角尚香さんが誘ってくださったし、……見知った方もいたので…」
内輪の宴席とはいえ細々した準備を手伝い、それがひと段落ついた頃…急な眠気に襲われて花はウトウトしてしまっていたらしい。
すぐに公瑾に起こされて、部屋へと連れ戻されているその途中…。
一応会話としては成立しているが、本人はしっかり返事しているつもりなのだろうその声は少々舌足らずで…。
花のその声に公瑾は苦笑を洩らした。
「ほら、しっかり歩かなければ、転んでしまいますよ。…そうでなくても、貴女は…!!っ」
暗い上に半分寝ているような相手に、公瑾は無駄と思いつつも小言を口にしたその時に。
突然衣を掴まれた上に体重を掛けられて、思わずバランスを崩し倒れ込みそうになる。
「っ花殿……! 言ってるそばから…」
腕をひかれてふらふらと歩いていた花は、足元の小さな段差を踏み外しその勢いのまま公瑾の衣を掴み体当たりまでしてしまっていた。
そうして飛び込んできた花の小柄な体を支えてやりながら、公瑾は一応厳しい声音で彼女を窘める。
「ご、ごめんなさい……足元が、よく見えなくて…」
その声を聞いて流石に身を縮めて申し訳なさそうに眉を下げつつも、花がそっと彼の腕の中から視線をあげて窺うと…。
「―――仕様のない人ですね、貴女は…」
怒っていたはずの表情が崩れ、呆れたような笑みをこぼし公瑾は花の肩を抱き寄せると、反応する間も与えずあっさり彼女を抱き上げて歩きだした。
「公瑾さん…!?」
何事かと声を上げた花に、
「シィ…。……燃料のきれた貴女は、一人歩きもさせられないほど危なっかしいのですから…困ったものです」
声を潜めて、そんな風に囁くから。
「///公瑾さん…」
けれど、困ったと言いながらもすぐ目の前にある秀麗な顔には穏やかな笑みが宿っていて。
だから花は頬を染めつつもふにゃと表情を崩して、甘えるように公瑾の肩に頭をあずける。
「///…だって…」
「なんですか…?」
「ふらふらしてると、公瑾さんがいつもよりずっと優しくしてくれるから―――嬉しいんです」
「なるほど……わたしの恋人は、随分と策士なのですね?」
「/// こ…!? (こいびと…!?)」
普段は聞かない『恋人』などという甘い言葉を耳にして、半分寝ていた頭もびっくりして目が覚める。
花のその表情に、くすりと笑みをこぼしながら、
「目が覚めましたか?」
「!…もぅ…公瑾さんの、意地悪…!」
からかう色を宿した公瑾の声に花は口を尖らせてみせ、彼の首に腕を廻して抱きついた。
そして。
「でも―――大好きです…///」
耳元に、そぅ…と囁きを落とす。
いつも―――簡単に自分をどきどきさせる人を、逆にどきどきさせてみたくて…。
こんな風に囁けば、ちょっとくらいは……意識してくれるだろうか?
もっと触れたいと――――心を、焦がしてくれる…?
「―――――良いのですか? そんな風に誘惑したその先は……口接けだけでは済ませませんよ?」
「///!!っ…」
花の意図など見透かしたうえで、そのさらに上を行くような言葉を返されて。
その上、ついと覗き込んできた青灰色の瞳を満たす熱を帯びた輝きに、花は思わず息をのんだ。
そこに宿る熱に―――侵されてしまいそうだ。
「こうきん、さん…」
無意識に小さく身を震わせた花を安心させるかのように、ふわりと微笑むと公瑾は彼女を地におろす。
いつの間にか花の部屋の前に着いていた。
「ふ……こんな時分にお眠(ねむ)になるようなお子様には、まだ早かったようですね?」
かわす言葉にはしっかり本音も含まれていて。
だから…どう返していいのか分からない。
自室の扉を背に、花は公瑾の垣間見せた恋情と引き戻された現実の間に戸惑いながら彼を見上げた。
少しの間、そうしてお互いを見交わして…。
「―――目を、閉じて…。お子様な貴女に似合いのモノをあげますよ…」
「………」
静かな公瑾の言葉のままに、花は目を閉じた。
「―――ゆっくり、おやすみなさい…」
その囁きは花の頬を朱に染め、額に落とされた口接けは彼女に小さな安堵をもたらした。
「……おやすみなさい…公瑾さん…」
「おやすみ…花」
離れがたい気持ちを抱えたまま、花は辛うじてそう口にすると自室へと逃げ込んだ。
扉に背を預け、手で口を押さえる。
そうして息を殺さなければ…きっとまだそこにいるであろう人に気配を悟られる気がして。
耳まで真っ赤になった自身の内に昂る熱と鼓動が、扉一枚隔てた向こうに伝わりそうで心もとない。
(知らなかった……好きってスゴク―――苦しいんだ…。
こんなにも―――熱くて…苦しくて。
それでも、離れたくないって、思っちゃうんだ…)
抱き上げてくれた腕の感触…その温もり。
すぐそばにあった息使い…見惚れてしまうその視線の先が、自分なのだと知った瞬間の高揚感…。
その存在の全てが嬉しくて。
でもその姿を目にすると息が苦しい。
触れたいのに―――手が動かない。
真逆の欲求に振り回されながらも ただただ強烈に思い知らされる―――。
この人が、好きだ、と…。
「―――公瑾さん…」
握りしめた手の中に落とす囁き…。
届かなくても……声にすれば、心はゆっくりとそちらへ動きはじめる。
「…公瑾さん…」
その名をもう一度呟いて、己の体をきつく抱きしめた。
恋しい、というその言葉の意味を、初めて知った夜だった…。
-終-
03 | 2025/04 | 05 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | ||
6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 |
20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 |
27 | 28 | 29 | 30 |
現在お礼文3件UPしています!
(超小ネタSSSより OZMAFIA1・緋色1・
ブラコン1・2013.8.13.)
fxwill.com
お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。
こちらで取り扱いますゲームの内容やそれに関連する創作SSに関しましては、製造元などとは一切関係がございません。あくまでも個人的に書き連ねているものですので、ご理解・ご了承のうえお楽しみ下さいませ。
なお、内容に関しましては無断転記等一切ご遠慮下さいますようお願いいたします。