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いらっしゃいませ! このブログでは、カヌチ二次創作(緋色の欠片、ウィル・オ・ウィスプ、ラスエス3他)、乙女ゲームの感想など、管理人ベルルの暴走気味の妄想をつらつらと書き綴っております。現在「三国恋戦記」絶賛応援中です!!     -since 2009.7.25-
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……アクトEDを見たときから、ずっと書こうと思っていたお話です。
といっても、真EDに勝手な色をつけた程度ですが……(*^_^*)

それよりも何よりも。
アクトルート内で気になったアレの存在を何とかしたくて…!
そのためのお話でもあります(^^ゞ

今回も話が長くなってしまったのですが、うまく切れ目がなかったので泣く泣く前後篇にしました。
ちょっと長めで申し訳ないんですが…。

ED時点のお話なので、ネタバレ含みます。
ご注意くださいませ。

それでは、お楽しみ頂けましたら幸いですk^^。


今日はヨロハ村の夏祭りの日……。

「我ながら、良い時期に帰ってきたって感心しちゃう…♪」
「ホ、ホ…アキは祭りが大好きじゃからな?」
「だって色んな屋台が出るじゃない…花火も…すごくキレイだし…」
ウキウキしながら昼食の食卓を片づけるアキにアクトは不思議そうな顔を向ける。

「祭り……?向こうじゃそんな事、一言も口にしなかったじゃないか…」
「だって、そんな事気にしてる余裕が無かったじゃない」
「…ま……そーだな…」
微妙に納得して頷くアクトに、
「あ、もうすぐせっちゃんが来るからね!そしたら、2人とも2階は出入り禁止だからね!」
とアキは宣言する。

「分かっとるよ…。2人でお互いの服を持ち寄って祭りに着ていく衣装合わせをするんじゃろう?」
「へぇ…?」
「女の子ですからね!…気合入ってマス♪」
「食い気の方が先だろ?…っテ…!」
アクトが茶々を入れると、アキはグーでアクトの頭を叩いた。
「失礼な!」
「ふ…ん?……じゃ、期待するか!…どれだけ化けるか…な?」
ニヤ…と笑ってアクトはアキを挑発する。
「いいわよ…!絶対アクトをあんぐりさせるから…!」
それを受けて立つアキの無邪気な笑顔を見て、アクトは思い耽る。

アキがバルハラから帰ってきて……もうすぐ一カ月になろうか…?
毎日発見することが多くて、まだそれだけしか経っていない事が不思議に思える。
そう……こちらを見て笑いかけてくれるその表情さえ次の瞬間には色合いを変え、こちらをドキリとさせるのに……。
今みたいに『お祭り』にはしゃぐ姿を見れば年相応なのだと思うし、祭りに着ていく服選びに命をかける辺り、女の子らしいと思う…。
そんな姿を目の当たりにする度に、ヤスナに居た頃には――そして多分クラトを憎んだままの自分には見せない顔が、此処にはあるのだと……思い知らされる…。

「?…アクト…?…どうかした?」
「いや…。…じいさん、この後は…畑の方か…?」
「あぁ、…そろそろ出るかの…?」
トウラのその言葉に、アクトは席を立つ。そしてトウラに続いて畑仕事に出る準備を始めた。
その姿を見ながらアキは満たされた気持になる…。
「(――本当は……いつも以上に気合が入っているの。―――だって今年はアクトが一緒だから……)」
それからアキは、セリを迎える準備をしに2階へあがって行った。



「アキーっ、来たわよーー!」
大荷物を抱えて、セリがトウラ宅の扉を開けた。
…と、ばったりアクトと出喰わして、息をのむ。
「……あいつなら、2階(うえ)…。あがれば?…勝手知ったる何とか、だろ?」
初対面とは思えないアクトの物言いに、セリは言葉をなくす…。

「―――何だよ…?」
怪訝な顔で自分を見下ろすこの礼儀知らずな男に何か言ってやろうと、セリが
息を吸い込んだ時、
「せっちゃん!待ってたよ、早く…早く!」
アクトの背後からアキの声…。
2階から顔をのぞかせ手招きしている。
「ほら!アクトは外…!……いいって言うまで入ってきちゃダメだからね!!」
「…ったく……分かってるよ…」
アクトの背中に念を押してアキはセリを出迎える。

「………せっちゃん?どうかした…?」
「アキっっ!!あんな男!…やめなさい!!!今スグに!!」
「せ…せっちゃん…?」
「あんな…あんな……!挨拶もロクにできないような…”アレ”はダメよ!!」
「あははは…その話は置いておいて……早く服を見せ合おうよ。…私もこの間、ヤスナの荷物を引き取って来たの。……ごめん、散らかってるけど」
セリの背を押し2階へ上がりながらもセリの小言は続く…。

「あんた、顔で男を選んだでしょ!!あーいうふてぶてしい男は将来…じゃなく、今すぐから苦労させられるんだからね!!…ちょっと!聞いてるの…!!」
「だって…せっちゃんがまともな事……言ってるから…」
「あんんたねぇ!」
「それより早くしないと…始まっちゃうよ?」
「もう…!」
アキの言葉にセリは不承不承荷物を広げた。



「…?……あんた…こんなの持ってたっけ??―――ちょっと、いつもと違うわね?」
衣類を吊っている棚からセリが1着の服を引っ張り出した。
「え?」
「…あんたにしては…珍しい色…」
「!!!―――コレ…!?……うそ…なんで……」
セリの手元を見てアキの表情は一変する。

「…アキ?」
「……ゴメン、せっちゃん…コレ……貸せない…」
「―――分かった。………分かったから……泣かないの…。ちゃんと着せてあげるわよ…」
「え!?」
セリの言葉に顔をあげ、アキは自分の頬を伝うものに初めて気づく…。
少し困ったような顔をして、セリはハンカチを取り出すと優しいとは言い難い手つきでアキの顔を拭った。

「ホント…あんた最近涙モロイのよねぇ…。いろいろと…心配になるじゃない…」
「ご、ごめん…」
「違う!ソコは『ありがとう』…でしょうが!」
「あ、ありがとう…」
気恥かしさも相まってアキは小さく言った。
「まったく…。さぁ、あんたがそれに決まりなら、こっちの選ぶのも手伝ってよね」
「うん」
アキは頷いて、セリと2人再び服選びを始めた。


to be Continued

♪BGM with【GLAY:ずっと2人で…
……2人抱きしめた恋を 離せずに永遠の祈りを…
 

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自己紹介:
乙女ゲームもブログもまったくの初心者が管理人をしております。
お見苦しいところが多々あると思いますが、よろしくお付き合い下さいませ。

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